PRESSRELEASE プレスリリース

第15053号

断熱材、遮熱材、蓄熱材の国内市場を調査
−2020年国内市場予測(2014年比)−
全体市場6,736億円(8.1%増)改正省エネ基準への適合義務化を背景に伸長

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、省エネニーズの高まりを受け注目される断熱材、遮熱材、蓄熱材の国内市場を調査し、その結果を「断熱・遮熱・蓄熱市場の現状と将来展望 2015」にまとめた。

この報告書では、断熱材、遮熱材、蓄熱材の市場を住宅、非住宅、自動車など用途分野ごとに分析し、加えてメーカーシェア、価格動向、研究開発動向などについても明らかにした。また、それらが使用されるアプリケーション機器・システムの市場と同用途向けの断熱材、遮熱材、蓄熱材の需要動向などについても分析した。

2020年度末をめどに全新築建築物の「改正省エネ基準(2013年基準)」への適合義務化、2030年度をめどに新築建築物の平均でZEH/ZEB※(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス/ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化が目標として掲げられている。この目標をクリアするためには、HEMS・BEMSや創/蓄エネルギーをはじめとした“アクティブ” な省エネ手法だけでは不十分なことから、断熱材、遮熱材、蓄熱材などを活用した熱マネジメントによる “パッシブ”な省エネ手法に注目が集まっている。(※消費しているエネルギー量≦太陽光発電などで創出されたエネルギー量)

◆調査結果の概要

1.全体市場

2014年
2020年(予測)
2014年比
断熱材・遮熱材
6,220億円
6,712億円
107.9%
蓄熱材
11億円
24億円
2.2倍
合計
6,231億円
6,736億円
108.1%

2014年の全体市場は、6,231億円となった。住宅分野や非住宅分野など建築用途の需要が、市場をけん引している。建築用途は、断熱材や遮熱材を中心に改正省エネ基準への適合義務化、ZEHの普及を背景に、今後も安定した成長が続くと予想される。また、エコ住宅新築時における“省エネ住宅ポイント制度”の実施などをはじめ、政策による追い風もあり、動向が注目される。一方、リフォームでの需要確保が課題の一つとされている。リフォーム市場を開拓する専門の営業部署を設置する企業や、リフォーム専用製品を投入する企業が相次いでおり、課題解決に向けた動きが活発化している。

蓄熱材は、潜熱蓄熱材が蓄熱式床暖房など既存用途での需要が縮小するものの、パッシブ蓄熱建材や定温輸送用蓄冷剤といった比較的新しい用途での需要拡大により成長が期待される。未利用熱エネルギーや再生可能エネルギーの有効活用に向けて注目度が高く、今後も研究開発の進行とともに新規需要の出現、拡大が期待される。
 
2.用途分野別市場

2014年
2020年(予測)
2014年比
住宅分野
3,999億円
4,196億円
104.9%
非住宅分野
862億円
995億円
115.4%
自動車分野
40億円
46億円
115.0%
その他分野
1,330億円
1,499億円
112.7%
合計
6,231億円
6,736億円
108.1%

2014年の住宅分野は、消費税増税前の駆け込み需要の反動を受け縮小した。長期的には改正省エネ基準への適合義務化に向け、特に断熱材は新築住宅の着工戸数が減少するものの1戸あたりの使用量が増加し、安定して伸びると予想される。

非住宅分野は、改正省エネ基準への適合義務化の影響を大きく受け、需要が増加するとみられる。

自動車分野は、電装化や省エネ・快適性の向上を目的に熱対策の需要が増加している。蓄熱材は、アイドリングストップ車向けエバポレータ用途で需要が拡大している。遮熱材は、遮熱フィルム・シートの使用部位が増加し伸びている。

その他分野は、断熱材の構成比が大きい。断熱材では、ビーズ法ポリスチレンフォームの構成比は大きいが、伸長率はカーボンファイバーや真空断熱材、フュームドシリカなどが高い。特に、真空断熱材やフュームドシリカは、今後も採用分野の増加が予想される。潜熱蓄熱材は、定温輸送用蓄冷剤用途での需要が大きく増加すると予想される。

◆調査対象

断熱材 硬質ポリウレタンフォーム、フェノールフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー、カーボンファイバー、真空断熱材、フュームドシリカ(非晶質シリカ)、エアロゲル、けい酸カルシウム
遮熱材 遮熱フィルム・シート、高機能ガラス、高機能サッシ(樹脂サッシ・複合サッシ)
蓄熱材 潜熱蓄熱材、ゼオライト
アプリケーション 住宅(戸建住宅・集合住宅)、非住宅建築物、自動車、家庭用燃料電池用貯湯タンク、ヒートポンプ式給湯器用貯湯タンク、家庭用冷蔵庫、自動販売機、冷凍・冷蔵ショーケース、エアコン、蓄熱式暖房機、蓄熱式床暖房、蓄熱式空調、吸着式冷凍機、蓄熱式蒸気発生器、蓄熱コンテナ、蓄熱剤・保冷剤、太陽熱発電向け蓄熱システム、ケミカルヒートポンプ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/06/04
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