PRESSRELEASE プレスリリース
着圧ソックスなど国内トイレタリーグッヅ市場を調査
2017年見込(2016年比)シートパック319億円(8.1%増)、ベビー用スキンケア142億円(3.6%増)
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、6月から近年付加価値品の投入により単価の上昇が進んでいるトイレタリーグッヅ11カテゴリー80品目の国内市場を調査している。調査は2回に分け行い、第2回目となる今回はコスメタリースキンケア、オーラルケア、ベビーケア、チャーム用品、ヘルスケアの5カテゴリー37品目の市場を分析した。その結果を報告書「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2017 No.2」にまとめた。
この報告書では、5カテゴリー37品目について、種類・機能別やチャネル別市場の規模や推移、ブランドシェア、価格動向などの様々な分析を行っている。
◆注目市場
1.シートタイプコスメタリー ※シートパックは内数
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
シートタイプ コスメタリー |
500億円 |
108.5% |
519億円 |
103.8% |
(シートパック) |
295億円 |
114.3% |
319億円 |
108.1% |
シートタイプコスメタリーはシートパック、汗拭きシート、クレンジングシート、制汗剤・シートタイプを対象としている。シートパックが市場の6割弱を占めており、次いで汗拭きシート、クレンジングシート、制汗剤・シートタイプとなっている。
2016年の市場は、シートパックが二桁成長し、けん引したことから前年比8.5%増の500億円となった。シートパックはインバウンド需要に加え、主力のデイリーユース訴求の大容量タイプが国内需要を取り込んだほか、美容液成分を多く配合し高いスキンケア効果を得られる付加価値商品が急伸したことが二桁成長の要因である。クレンジングシートは「ソフティモ」(コーセーコスメポート)や「ビフェスタ」(マンダム)が実績を伸ばしたものの、大きなシェアを占める「ビオレ」(花王)が低調だったこと、また、2015年で販売を終了したブランドも多く見られ、2016年も縮小した。汗拭きシートは男性用で低刺激タイプの新商品投入やリニューアルが実施され、女性用で香りを訴求した商品が増加し認知が高まったこと、8月以降の残暑が厳しかったことなどにより微増となった。制汗剤・シートタイプは汗拭きシートと同じブランドの男性用が中心である。2016年は引き続き男性用ブランドが好調だったほか、女性用で新たな香調が追加されるなど商品投入が進んだことにより伸びた。
シートパックは2017年も好調を維持しており、伸長するとみられる。しかし、製造設備を持つメーカーは少なく、インバウンド需要に対しメイドインジャパンを訴求するための国内製造工場も限定的であるため、生産が追い付かず店頭での欠品による販売機会のロスが課題になりつつあり、安定供給体制の構築が今後の成長に不可欠となっている。汗拭きシートや制汗剤・シートタイプについては普及が一巡しつつあるため、今後は競合による単価ダウンが懸念され、機能性や香りなどの付加価値と簡便性を両立した商品投入が求められる。
2.不快臭ケアカテゴリー ※ボディシャンプーは内数
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
不快臭ケアカテゴリー |
392億円 |
108.0% |
406億円 |
103.6% |
(ボディシャンプー) |
50億円 |
116.3% |
52億円 |
104.0% |
不快臭ケアカテゴリーは制汗剤をはじめ、不快臭の予防・改善を訴求したヘアケア3品目(シャンプー、リンス・コンディショナー、インバストリートメント)、ボディシャンプーを対象としている。
制汗剤が市場のおよそ8割を占めている。制汗剤の需要は夏場の天候に左右されるが、ほぼ飽和している。近年はスティックタイプやロールオンタイプなど、単価が高い肌に直接塗布する商品が増加しているとともに、シーン別の使い分け提案がなされている。2016年はシーズン当初気温が低かったものの、残暑が厳しかったことでシーズントータルの需要は前年を上回ったほか、スティックタイプやロールオンタイプの好調で、市場は拡大した。2017年は天候に恵まれなかったが、スティックタイプやロールオンタイプの好調が続いていることから引き続き拡大が見込まれる。
ボディシャンプーやシャンプーは商品投入が相次いでおり、続伸している。ボディシャンプーはこれまでコスメタリー領域の不快臭ケアブランドは少なかったが、2013年に30代以上の男性をターゲットにした「デ・オウ」(ロート製薬)、2015年に「ルシード」(マンダム)が発売され、2016年にはドラッグストアにおける売場の開拓が進んだことで市場は拡大してきた。シャンプーは2014年秋以降、ボディシャンプーの不快臭ケアブランド「マーロ」(ネイチャーラボ)、「ルシード」(マンダム)から商品投入され市場が本格化した。また、2015年に「エージープラス メンズオフィスデオ」(資生堂フィティット/セブン&アイ ホールディングス)、2016年には「クリアフォーメン」(ユニリーバ・ジャパン)から「同 スカルプエクスパート」が発売されるなど、商品数が増加しており、市場拡大が続いている。ボディシャンプーや、シャンプーをはじめとするヘアケア3品目については、男性におけるエチケット意識の高まりにより認知が広がり、販売店においても年間を通してコンスタントに売上が期待できる重点商材として売場の広がりが見られる。今後も市場は拡大推移が予想される。
3.ベビー用スキンケア
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
ベビー用スキンケア |
137億円 |
102.2% |
142億円 |
103.6% |
ベビー用スキンケアはベビー用のシャンプー・ソープ、ローション・クリーム、オイル、UVケア用品を対象としている。市場は2011年に低価格PBの台頭や東日本大震災の影響で一時的に縮小したが、2000年代後半以降拡大推移している。
2016年の市場はインバウンド需要を取り込んだオイルやUVケア用品が大きく伸長し、規模の大きいシャンプー・ソープやローション・クリームも堅調だったため拡大した。
2017年もローション・クリームといった保湿ケア用品の使用率上昇が続いているほか、中国のブログやネットニュースで紹介された「薬用ローション(ももの葉)」(ピジョン)がインバウンド需要を取り込んでいる。また、4月に発売された「メリーズ」(花王)のスキンケアラインが高いブランド力と営業力で急速に売場を開拓しており、市場は拡大が予想される。
ベビー用スキンケアは子どもの出生数減少が懸念されるが、スキンケアやボディケアを日常的に行ってきた、スキンケア意識の高い若年層が親世代になっていくことに加え、アトピーなど肌トラブルに対する認知も広がっており、需要が高まっていくとみられる。また、商品数も大人用スキンケア同様に増えていくと期待される。
4.サポーター
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
サポーター |
96億円 |
104.3% |
98億円 |
102.1% |
市場は薬局・薬店が中心で小規模であったが、2010年に「バンテリンコーワ サポーター」(興和)が発売され、積極的な販促で日常的な使用が啓発され、ドラッグストアなどへの配荷も広がった。
2014年には磁石を使用した腰用/関節用の「ピップエレキバンサポーター」(ピップ)、「パテックス機能性サポーター(ひざ用)ハイグレードモデル」(第一三共ヘルスケア)といった機能訴求/付加価値商品が発売されたことにより単価がアップした。2015年は久光製薬が「フェイタス メディカルサポーター」の発売で参入したほか、興和、第一三共ヘルスケアによる膝用/腰用のテレビCMの投下が需要喚起につながっている。近年はドラッグストアチェーンなどによる日常使用のPB商品が投入され単価がダウンしているが、2016年には「バンテリンコーワ サポーター 足くび/手くび専用しっかり加圧タイプ」(興和)が発売され、テレビCMが投下されるなど、2017年も市場は拡大が見込まれる。
製薬メーカーが医薬品ブランドから機能訴求/付加価値商品を投入したことで、市場が活性化しているほか、上位メーカーによる販促活動により、腰痛や関節痛の改善に限らず日常的な予防、マラソンやテニスなどの軽スポーツ時や登山時などの新たな使用シーンの提案が消費者に浸透し、今後も市場拡大が予想される。一方で、日常使用においては安価なPB商品を選択する消費者も多く、今後はブランドの確立された商品との二極化がさらに進むとみられる。
◆調査結果の概要
5カテゴリー37品目の国内市場
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
コスメタリー スキンケア |
7,098億円 |
102.8% |
7,145億円 |
100.7% |
オーラルケア |
1,742億円 |
104.4% |
1,799億円 |
103.3% |
ベビーケア |
1,682億円 |
93.8% |
1,682億円 |
100.0% |
チャーム用品 |
777億円 |
100.4% |
783億円 |
100.8% |
ヘルスケア |
604億円 |
99.5% |
613億円 |
101.5% |
コスメタリースキンケアでは、スキンケア関連がシートパックを中心に2016年もインバウンド需要を取り込み拡大した。ボディケア関連が付加価値商品の増加による単価アップや売場開拓により伸びた。制汗剤については夏場の天候にそれほど恵まれなかったが、残暑が厳しかったことや機能訴求商品の増加により伸びた。
オーラルケアでは、消費者のオーラルケア意識の高まりを背景に、主力の歯磨や歯ブラシを中心に機能訴求/付加価値商品の投入による単価アップが図られたほか、洗口液については使用率を向上させる継続的な啓発活動が行われていることにより伸びている。また、義歯安定剤/義歯洗浄剤については高齢化の進行により安定成長を続けている。
ベビーケアでは、2016年はベビー用スキンケアが乳幼児に対する保湿ケアやUVケア意識の高まりにより微増となった。一方で主力のベビー用紙おむつは主要メーカーが越境ECを本格的に開始したためインバウンド需要が大幅に減少したが、国内需要はインバウンド需要が減少したことで品不足の解消が進み堅調だった。
チャーム用品では、生理対象人口が減少する中、主力の生理用品が付加価値商品の増加により単価がアップし、一部商品がインバウンド需要を取り込んだことで伸長した。また、パンティライナーについても生理用品を展開する参入メーカーが商品性能の向上を図り需要を掘り起こしたことから伸長した。
ヘルスケアでは、サポーターや着圧ソックス/足用シートが上位メーカーによる売場開拓により伸長した一方で、使い捨てカイロが暖冬の影響で低調だったほか、これまで伸長を続けてきた温熱シート・パッドがインバウンド需要の減少により、前年実績を下回った。
◆調査対象
| コスメタリー スキンケア |
洗顔料、クレンジング、ボディローション、ミルク、ハンドソープ、化粧水、乳液、ボディクリーム(含ハンドクリーム)、替刃、スペシャルケア、浴用剤、ディスポーザブルカミソリ、シートパック、リップクリーム、シェービング料、ヘアケア3品目、サンスクリーン、汗拭きシート、ボディシャンプー、石鹸、制汗剤 |
| オーラルケア | 歯磨、義歯安定剤、洗浄剤、デンタルフロス、美白対策用品、洗口液 (歯間清掃用具)、歯ブラシ |
| ベビーケア | ベビー用スキンケア、ベビー用紙おむつ、ウェットティシュ |
| チャーム用品 | 生理用品、パンティライナー |
| ヘルスケア | 使い捨てカイロ、冷却関連用品、インソール、サポーター(腰用/関節用)、鼻腔拡張テープ、着圧ソックス、足用シート、温熱シート・パッド、靴用消臭スプレー |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
