PRESSRELEASE プレスリリース

第21050号

新しい生活様式に適応した提案が求められる加工食品市場 Vol.6
農産加工品、畜肉加工品などの加工食品4カテゴリーの市場を調査
―2020年市場見込(前年比)/2021年市場予測(前年比)―
■キムチ 733億円(10.1%増)/748億円(2.0%増)
■納豆 1,422億円(5.5%増)/1,430億円(0.6%増)
■はるさめ 165億円(14.6%増)/158億円(4.2%減)
■やきとり缶詰 38億円(15.2%増)/38億円(増減なし)
■ツナ加工品 798億円(1.0%増)/801億円(0.4%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、新型コロナウイルス感染症流行の影響から家庭内調理や家飲みでの需要を取り込み伸びている畜肉加工品や、市販用は伸長するも業務用が外食業態の不調により減少している農産加工品、水産加工品、乳油製品の市場を調査した。その結果を「2021年 食品マーケティング便覧 No.6」にまとめた。

この調査では、農産加工品27品目、畜肉加工品12品目、水産加工品20品目、乳油製品15品目合計4カテゴリー74品目の市場の現状を把握し、将来を予想した。

◆注目市場

■キムチ

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

733億円

110.1%

748億円

102.0%

2018年はキムチに含まれる乳酸菌が大腸の老化防止につながる点や簡便に食物繊維を摂取可能できる点がメディアで取り上げられたことにより、需要が増加し、市場は拡大した。2019年も引き続きメディアに取り上げられたことにより、市場は前年を上回った。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行に関連して、キムチの摂取により免疫力向上が期待できることが報道され、注目度が高まったことから需要が急増し、市場は拡大するとみられる。

豚キムチやキムチ鍋といったメニューの調理具材としての需要が高いことや、臭いへの懸念もあって用途や食シーンが限られていたが、購買者の定着とともに、食シーンの多様化が進むとみられ、2021年の市場は拡大すると予想される。

■納豆

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

1,422億円

105.5%

1,430億円

100.6%

2018年はTV番組で“納豆の栄養素が血管や骨の老化を防ぐ"と放送されたことで需要が増加し、高伸長となった。2019年は前年の高い伸びの反動もみられたが、「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」(Mizkan)が好調となり、市場は微増となった。

2020年は、業務用はホテルなど宿泊施設や外食、給食向けなどの需要が低下しているが、市販用は“納豆は免疫力アップが期待できる"とメディアで取り上げられたほか、緊急事態宣言の発出に伴う外出自粛により在宅時間が増加し内食が増えたことが追い風となり好調なため、市場はプラスになるとみられる。

2021年は内食の需要は高止まりするものの、さらなる上乗せは厳しいとみられるため、市場は微増が予想される。消費者の健康志向がこれまで以上に高まっており、今後は味や機能面などさらなる付加価値による差別化が進むとみられる。

■はるさめ

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

165億円

114.6%

158億円

95.8%

2018年は、鍋や韓国料理などの食頻度が増加しており、上位企業の積極的な販促活動も行われ、市場は拡大した。2019年は鍋以外のサラダメニューなどに用途が広がり需要が増えたため、市場は引き続きプラスとなった。

2020年は巣ごもり需要を獲得し定番メニュー以外の用途拡大がさらに進んだことや小麦系のめんよりも低カロリーなイメージがあることから“コロナ太り"対策として好調であり、市場は大幅に拡大するとみられる。

保存期間も長く、使い勝手の良い食材として利便性が再認識されたことで、安定した需要は続くとみられる。2021年の市場は前年の反動減が想定されるものの、家庭内調理における利用が進むことから、2022年以降は拡大が予想される。

■やきとり缶詰

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

38億円

115.2%

38億円

100.0%

おつまみ需要や備蓄需要などを取り込み市場は拡大している。2019年は台風などによる備蓄需要の増加やビールメーカーの販促強化の一環で伸びるなど、市場は大幅に拡大した。

2020年は上位企業のプロモーション強化に加えて、家飲みのおつまみとして需要が増加しているため、市場はさらに拡大するとみられる。

家飲み需要の増加により、2022年以降市場は微増が続くとみられる。

■ツナ加工品

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

798億円

101.0%

801億円

100.4%

料理具材としておにぎりやパン、サラダなど幅広い用途で使われ大きな市場を形成してきた。市販用が市場の8割以上を占めるが、調理頻度の減少や簡便な調理品などへのシフトに加えて、不安定な原料事情を受けた販促控えの影響などから伸び悩みが続いた。2019年は前年のサバ缶ブームによって奪われた需要の回復がみられたほか、上位企業による販売強化が需要喚起につながり、市場はプラスとなった。

2020年は家庭での調理機会の増加に伴って、汎用性の高い料理具材として需要を獲得し、市場はプラスとなるとみられる。

今後も新しい生活様式の定着が追い風となり、安定した需要が続くことで、市場は微増すると予想される。また、近年は原料価格の安いカツオを使用した商品が好調なことから、消費者の価格志向がさらに強まるとみられる。

◆調査結果の概要

 

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

農産加工品

1兆2,677億円

98.5%

1兆2,621億円

99.6%

畜肉加工品

8,279億円

101.4%

8,377億円

101.2%

水産加工品

8,529億円

96.4%

8,637億円

101.3%

乳油製品

6,694億円

96.6%

6,863億円

102.5%

【2020年見込】

農産加工品では、キムチや納豆による免疫力向上の効果への期待がメディアで報道され需要が急増しているほか、はるさめが内食需要の高まる中で鍋やサラダ以外のメニューへ用途が広がったことで好調なものの、市場規模が大きい漬物や豆腐、冷凍野菜が外食業態の落ち込みを受けて業務用が不調なためマイナスとなり、市場は縮小するとみられる。

畜肉加工品では、汎用性の高いベーコンの好調が続いていることや内食需要の高まりから近年頭打ち感がみられていたハム類が伸びている。ソーセージ類は家庭での使用量の増加を背景に大容量を中心に増えており、焼豚はおつまみのほかラーメンや炒飯の具材としての需要が増えている。また、やきとり缶詰は家飲み需要を取り込み伸びるなど、市場はプラスになるとみられる。

水産加工品では、健康意識の高まりにより風味かまぼこが好調を維持して水産練製品をけん引している。水産缶詰・パウチは家庭内調理の増加によってツナ加工品が伸長する一方、青魚缶詰・パウチは喫食頻度の増加につながらず、市場規模の大きいのりは構成比の高い業務用の低迷が響き減少していることから、市場は縮小するとみられる。

乳油製品では、プロセスチーズやナチュラルチーズは市販用で製菓や料理などの調理用途で家庭内需要を獲得しており伸びているが、生クリームは外食店や洋菓子店向けで減少していることから、市場は縮小するとみられる。

◆調査対象

農産加工品

 

 

 

・漬物

・なめ茸茶漬類

・サラダ類

・こんにゃく米

・キムチ

・山菜加工品

・素材缶詰

・こんにゃくめん・

・煮豆

・味付けメンマ

・果実缶詰・パウチ 

豆腐めん

・納豆

・はるさめ

・冷凍野菜

 

・凍豆腐

・加工ごま

・ポテト加工品

 

・豆腐

・ジャム類

・素材系ミックス

 

・豆腐加工品

・スプレッド類

(市販用)

 

・味付油揚げ

(市販用)

・冷凍果実(市販用)

 

・こんにゃく

・素材系トマト

・はちみつ(市販用)

 

畜肉加工品

 

 

 

・ハム類

・ドライソーセージ

・コンビーフ類

・おつまみ缶詰

・ベーコン

・サラダチキン(市販用)

・食肉加工品缶詰・

 

・生ハム

・焼豚

パウチ

 

・ソーセージ類

・焼肉類

・やきとり缶詰

 

水産加工品

 

 

 

・魚肉ハム・ソーセージ

・のり

・塩辛

・青魚缶詰・パウチ

・水産練製品

・韓国のり

・もずく酢

・ツナ加工品

・風味かまぼこ

・海苔佃煮

・めかぶ

・辛子明太子

・ちくわ

・昆布佃煮

・スモークサーモン

・鮭フレーク(市販用)

・パックおでん

・かつおパック

・水産缶詰・パウチ

・乾燥わかめ(市販用)

乳油製品

 

 

 

・バター

・ナチュラルチーズ

・チーズフォンデュ

・コーヒー用クリーム

・市販用マーガリン類

・クリームチーズ

・チーズスプレッド

・ポーションクリーム

・業務用マーガリン類

・カマンベールチーズ

・市販用チーズ

・インスタント

・プロセスチーズ

・チーズフード

・生クリーム

クリーミーパウダー


2021/05/26
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