PRESSRELEASE プレスリリース
■ペット関連用品の国内市場 6,877億円(2.3%増)
ペットの健康につながるプレミアムフードやサプリメントなどが伸長
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、物価高による値上げを許容してきたペットオーナーの購買意識がシビアになり始めている一方、付加価値の高いペットの健康維持に直結する商品や明確な機能的エビデンスを持つ商品が伸長しているペット関連用品の国内市場を調査した。その結果を「2026年 ペット関連市場マーケティング総覧」にまとめた。
この調査では、ペットフード10品目、ペットケア用品10品目、ペット生活用品10品目を対象に、ペット関連用品市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、注目されているペット関連市場として、ペット保険、糞処理袋、冷凍ペットフード、猫用爪とぎについても市場の規模や動向を分析し、まとめた。
◆調査結果の概要
■ペット関連用品の国内市場

2025年の市場は、6,725億円となった。生活者の節約意識が高まったため、市場は微増に留まった。相次ぐ値上げによってブランド力の乏しい商品や、ペットシーツなどは売り上げを落としている。しかし、ペットの健康につながる商品は好調で、療法食やプレミアムフードなどのペットフードを中心に伸びている。
ペットフードは、ペットの家族化を背景に、ペットオーナーのペットに対する健康意識が上昇しており、スナックや健康志向フード、サプリメントの伸びによって、2025年の市場は拡大した。
今後も、プレミアムフードは好調を維持するとみられるほか、サプリメントは、動物用医薬品メーカー以外からの参入も増え、市場拡大が予想される。また、スナックでは犬用デンタルガムの伸びや、キャットプレミアムフードブランドからのスナック投入なども市場拡大に貢献するとみられる。
ペットケア用品は、2025年は猫砂やペットシーツなど消耗品で、買い替え頻度や使用量の低下、低価格商品の台頭などの影響がみられた。一方、健康意識向上でデンタルケア用品が伸長したほか、メーカーが注力度を高める消臭剤・脱臭剤、特に高単価で付加価値の高い商品の好調により、2025年の市場は前年比ほぼ横ばいだった。
2026年の市場は、デンタルケア用品や消臭剤/脱臭剤に加え、マナー啓発による普及余地が大きいおむつなども伸長が予想され、前年比1.2%増が見込まれる。
ペット生活用品は、規模の大きい水槽/周辺器具/水質調整剤が、新規需要取り込みの苦戦や、買い控えに伴って縮小している。また、ケージ/サークル/ゲートやベッド/マット/ヒーターでは、買い替えサイクルの長期化や低価格品へのシフトがみられ、2025年の市場は微減となった。
2026年の市場は、微増に転じるとみられる。デザイン性や機能性を重視した高単価な食器類や、シニアペット向けや冷感素材などの衣類、外出機会の増加や猛暑対策で利用が進むキャリーなど、低価格品との明確な差別化に成功した商品や新規需要を獲得した商品が伸長すると予想される。
◆注目市場
●療法食

犬猫が抱える特定の疾患の症状に合わせて栄養成分が調整され、獣医師の助言に基づき提供される商品である。上位メーカーが、獣医師の適切な栄養指導の下で購入できる仕組みを作るため、2024年後半から一時、ホームセンターやスーパーマーケットなど実店舗での販売を停止し、販路を公式HPと動物病院窓口に絞ったことから、市場を取り巻く環境は大きく変化した。
2025年は、上位メーカーが販路を絞る前にみられた、前年の駆け込み需要の反動を受け、市場は前年比2.8%減となった。新規参入メーカーが商品展開を図ったものの、既存商品とのブランド力の差などから、新商品が定着しなかったことも影響した。
療法食の販路が絞られたことで、療法食を疾患予防目的で給餌していた層がプレミアムフードに流出したことから、今後、市場再開拓のための各メーカーの取り組みが注目される。2026年は、参入メーカーが療法食のウェットフードに力を入れていることなどが奏功し、市場は前年比4.7%増の647億円が見込まれる。また、ペットのシニア化に伴う慢性疾患数の増加や関係各社の啓発活動による定期健康診断受診率の上昇などで、需要の高まりが期待される。
●プレミアムフード

2025年は、前年に療法食の商流が変わり、疾患の予防目的で利用していた層の需要が流入したため、市場は前年比5.0%増となった。ペットの家族化を背景に、ペットオーナーの安全安心志向が上昇しており、高品質な原材料を使用したプレミアムフードの需要が高まっている。また、保護団体が、ペットの譲渡会で日常的に給餌していたプレミアムフードを紹介し、その影響でペットオーナーの購入につながるケースもみられる。
しかし、近年市場をけん引してきたキャットプレミアムフードは猫の飼育頭数が4年連続で減少しているほか、ドッグプレミアムフードは普及に一巡感があることから、市場の伸びは鈍化が懸念される。また、商品単価の上昇が顕著であり、ペットオーナーの金銭的負担は増加しているが、引き続きペットの家族化による需要の高まりなどにより、2026年の市場は前年比3.2%増の1,150億円が見込まれる。
●冷凍ペットフード

最低限の加工後に急速冷凍して販売されるフレッシュフードや冷凍スイーツ、冷凍総菜を対象とする。
2025年は、フレッシュフードの認知度向上や、ペットショップなど店頭での販売増加により、市場は大きく拡大した。スイーツや惣菜もペットの家族化に伴うコミュニケーションフードとしてのポジション確立などにより好調だった。また、大手ペットフードメーカーの市場参入も本格化し、店頭販売の強化を図る店舗も増加しており、市場拡大を後押しした。
2026年も、引き続き二桁増が予想される。参入メーカーによる新商品投入や販路拡充に加え、大手メーカーによる大規模な販促活動によって需要開拓がさらに加速するとみられる。ペットの家族化が進むことやプレミアム化・多様化するペットオーナーのニーズへの対応と、オンライン・オフラインチャネルの統合的な販売体制の構築を通じて、今後も市場拡大が予想される。
◆調査対象
ペット関連用品ペットフード
・ドックフード
・キャットフード
・プレミアムフード
・スナック
・観賞魚用フード
・小鳥・鑑賞鳥用フード
・小動物用フード
・サプリメント
・ミルク
・療法食
ペットケア用品
・猫砂
・トイレ/ペットシーツ
・ペット用トイレタリー
・オムツ
・しつけ剤
・消臭剤/脱臭剤
・防虫剤/殺虫剤
・シャンプー類
・イヤークリーナー
・デンタルケア用品
ペット生活用品
・首輪/胴輪/引紐
・ベッド/マット/ヒーター
・ケージ/サークル/ゲート
・キャリー
・ブラシ/クシ
・食器/給水器
・玩具
・衣類
・水槽/周辺器具/水質調整剤
・家庭用ペットバリカン
ペット関連注目市場
・ペット保険
・糞処理袋
・冷凍ペットフード
・猫用爪とぎ
