PRESSRELEASE プレスリリース

第26097号

抗菌関連剤の日本メーカー出荷額と世界市場を調査 
抗菌剤のアジア圏への展開が進む

― 2030年予測(2025年比) ―
■抗菌関連剤の日本メーカー出荷額(国内/輸出) 142億円(120.3%)
アジア圏での普及を背景に伸びる抗菌剤が、市場拡大をけん引
抗バイオフィルム剤も業務・産業用での採用などで大幅伸長

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、日本では様々な製品で抗菌機能が定着し伸びが鈍化する一方、中国やタイ、インドなどアジア圏で本格化する抗菌剤や、潜在ニーズが高くコロナ禍以降開発が進む抗バイオフィルム剤など、抗菌関連剤市場を調査した。その結果を「抗菌市場の最新情勢とグローバルマーケット動向」にまとめた。

この調査では、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗バイオフィルム剤を対象に、抗菌関連剤の日本メーカーの出荷額(国内/輸出)を捉え、抗菌関連剤市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、それぞれ有機系および無機系別に動向を整理したほか、天然系抗菌剤の市場動向についても分析した。

◆調査結果の概要

■抗菌関連剤の日本メーカー出荷額(国内/輸出)

抗菌関連剤の日本メーカー出荷額(国内/輸出)

抗菌関連剤の約35%が海外輸出向けであり、その内、中国と東南アジア向けの占める割合が大きい。


抗菌剤は、2026年の市場は108億円が見込まれる。抗菌機能は、1996年のO157による食中毒の流行を受け幅広い分野で需要が高まった。以降、国内では様々な製品で標準的に採用されるようになり、市場は安定して推移している。

今後は、中国や東南アジアなど抗菌機能が浸透していないアジア圏での普及が有望視されるため、メーカーはアジア需要の獲得に向けて輸出を進めている。それにより、2030年の出荷額は2025年比15.4%増の120億円が予測される。


抗ウイルス剤は、2026年の市場は前年比9.1%減が見込まれる。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、市場は新型コロナ流行前、一時、大幅に拡大したものの、抗菌剤のような定着はみられず、現状、需要は低調である。今後は国内の既存ユーザーの継続的な採用が中心となるとみられる。


抗バイオフィルム剤は、微生物が産み出す物質と菌によって、浴室やキッチンの水回りなどにできるぬめりであるバイオフィルムを防ぐ機能を持つ。2026年の市場は3億円が見込まれる。洗剤やオーラルケア分野の情報発信によって消費者のバイオフィルムに対する認知が進んでおり、住居用洗剤や水回り用のぬめり対策スプレーなどに採用されることで市場は拡大している。

消費者向けだけでなく、業務・産業用途でも需要が高い。食品・飲料工場の床や壁などに使用する洗浄剤や業務用洗剤・コーティング剤などで採用が始まっており、今後はBtoB向けの採用増加も後押しすることで、大幅な市場拡大が予想される。また、菌・カビ由来の汚れや水垢、皮脂や食品などの油汚れなどの対策も視野に、表面加工技術や防汚技術との併用による高い防汚性を実現した製品展開が進むことも追い風となるとみられる。


■抗菌関連剤の世界市場

抗菌関連剤の世界市場

抗菌関連剤の世界市場は、2026年は608億円が見込まれる。

中国では、新型コロナ流行以降に抗菌剤メーカーが増え、新規参入が増加したことなどから、市場は拡大している。中国現地の家電製品、トイレなどの最終製品メーカーが、抗菌剤の価格を比較し、日本や欧米メーカーの製品から現地メーカーの製品へ切り替える動きがみられ、競争激化が予想される。

東南アジアでは、タイを中心に、日本や中国、欧米メーカーの最終製品の販売や、現地の最終製品メーカーによる抗菌機能の採用が増えており、市場が拡大している。2026年の市場は日本の約2割程度であるが、今後日本や中国と同様に徐々に抗菌機能のある製品が定着、浸透するとみられ、市場拡大が予想される。

◆調査対象

抗菌関連剤
・抗菌剤(無機系・有機系)
・抗ウイルス剤(無機系・有機系)
・抗バイオフィルム剤(無機系・有機系)

天然系抗菌剤


2026/9/7
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