PRESSRELEASE プレスリリース
電池向けカーボンナノチューブ(CNT)の世界市場を調査
■電池向けCNT(粉体)の世界市場 2,679億円(5.0倍)
車載電池で需要が底堅く、xEV市場の拡大に連動
2028年以降、ナトリウムイオン電池や全固体電池での採用が本格化、需要量増加で拡大
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、液系リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池などの二次電池の導電助剤として需要が伸びているカーボンナノチューブ(CNT)の世界市場を調査した。その結果を「次世代電池用導電助剤としても注目されるカーボンナノチューブ(CNT)の現状とその将来展望 2026」にまとめた。
この調査では、液系リチウムイオン電池(液系LiB)、ナトリウムイオン電池(SiB)、および固体電池(半固体/全固体)向けのカーボンナノチューブ(CNT)市場の現状を把握し、将来を予想した、また、中国CNTメーカーの現状や、SWCNT(単層カーボンナノチューブ)およびMWCNT(多層カーボンナノチューブ)の市場動向などを捉えた。
◆調査結果の概要
■電池向けCNT(粉体)の世界市場

液系LiB、SiB、および固体電池(半固体/全固体)向けCNT(粉体)を対象とする。現在のCNTの主な用途として、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)は車載や民生LiBの導電助剤で、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)はシリコン系負極材の導電助剤で採用されており、その需要の大部分を中国、韓国の電池メーカーが占めている。特に、車載液系LiB向けが底堅く、今後もxEV市場の拡大に連動してMWCNTの需要が伸びることで、CNT市場は安定成長を続けるとみられる。
SWCNTは量産化の難しさと高価格のため従来は採用が限定的であったが、その優れた性能に注目が集まっている。2025年に中国CNTメーカーがSWCNTの量産を開始しており、2026年にはシリコン系負極材での採用本格化に伴う需要増加が期待されるため、市場の大幅拡大に寄与するとみられる。
さらに2028年以降は、ナトリウムイオン電池や全固体電池でのCNT採用も本格化し、更なる市場拡大が予想される。
●電池種別動向
液系LiB向けは、車載電池の需要増加に伴い、正極用のMWCNTが堅調に成長するとみられる。SWCNTもシリコン負極材向けで大幅な伸びが予想される。また、量産体制の構築に伴い、長期的にはシリコン系負極材以外の用途への展開や低価格化が進み、急速充電対応電池などハイエンド用途を中心とした需要増加が予想される。
SiB向けは、現在コスト面からMWCNTが主流であるものの、将来的に低価格化が進んだ場合、高性能で添加量を削減できるSWCNTの採用が2040年にかけて増加するとみられる。
固体電池(半固体/全固体)向けは、粒子間における接触を確保するためにCNTが必須となっている。シリコン系負極材ではSWCNTが採用されるが、主流はMWCNTであり、MWCNTを中心に市場は拡大するとみられる。将来的には高性能なSWCNTの採用も増加すると予想される。
◆調査対象
・電池(液系LiB、SiB、固体電池(半固体/全固体))向けCNT・電池向けCNTの参入企業事例 11社
