PRESSRELEASE プレスリリース

第21004号

新しい生活様式に適応した提案が求められる加工食品市場 Vol.2
アルコール飲料や冷凍調理済食品が縮小 (2020年見込) 加工食品66品目を調査
―2020年市場見込(前年比)/2021年市場予測(前年比)―
■ノンアルコールビール 726億円(3.9%増)/775億円(6.7%増)
■冷凍お好み焼き    177億円(7.3%増) / 186億円(5.1%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、2020年は外食需要の落ち込みにより縮小するとみられるアルコール飲料や調理済食品の市場を調査した。その結果を「2021年 食品マーケティング便覧 No.2」にまとめた。

この調査では、アルコール飲料33品目、冷凍調理済食品22品目、チルド調理済食品6品目、その他調理済食品5品目、計66品目の市場の現状を把握し、将来を予測した。

◆注目市場

■ノンアルコールビール【アルコール飲料】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

726億円

103.9%

775億円

106.7%

酒税法で酒として扱われない、アルコール度数1%未満のビール風味の発泡飲料を対象とする。

2009年に「キリンフリー」(キリンビール)が発売され、市場が一気に拡大した。市販用が中心で、特定保健用食品や機能性表示食品の発売など需要開拓が行われていたが、近年は需要に飽和感がみられていた。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の影響で健康意識が高まる中で、免疫力を高めるべく家庭内での飲酒量を気にする消費者が増えたことや、コロナ太り対策として需要が活性化しており、市場が拡大するとみられる。

■ビール類、国産新ジャンルビール風味アルコール飲料【アルコール飲料】

 

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

ビール類

1兆5,718億円

89.4%

1兆6,284億円

103.6%

 

新ジャンル

5,200億円

105.2%

5,256億円

101.1%

※新ジャンル(国産新ジャンルビール風味アルコール飲料)はビール類の内数 

国産新ジャンルビール風味アルコール飲料は、ビール風味でありながら酒税法上、「リキュール(発泡性)①」「その他の醸造酒(発泡性)①」に分類される商品を対象とする。2014年から2017年にかけて市場は縮小が続いていたが、2018年は「本麒麟」(キリンビール)が発売され、コクや飲み応えがある本格感を訴求した商品として大ヒットし、市場が拡大した。2020年は巣ごもり需要に加えて前年の増税に伴う節約志向の高まりや、「本麒麟」に続いて本格感を訴求した新商品の投入が相次いでいることから、引き続き拡大が続くとみられる。

一方、国産新ジャンルビール風味アルコール飲料を含むビール類は、アルコール飲料で最も市場規模が大きいが、ハイボールやチューハイといったRTDなどへ需要が流出し、縮小が続いている。2020年は、国産ビールが外出自粛や外食業態の休業の影響により業務用が苦戦し、ビール類は前年比二桁減が見込まれる。

■RTD【アルコール飲料】

 

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

RTD

4,350億円

112.4%

4,875億円

112.1%

 

高アルコール

2,496億円

114.0%

2,738億円

109.7%

※高アルコール(アルコール度数7%以上)はRTDの内数 

チューハイやハイボールなど、アルコール度数10%未満でそのまま割らずに飲用できるアルコール飲料を対象とし、このうちアルコール度数が7%以上のものを高アルコールタイプとする。

アルコール度数やフレーバーの多様性が支持されているほか、ビール類からの需要シフトもあり高い伸びが続いている。近年は、高アルコールタイプがコストパフォーマンスの良さもあり、市場をけん引している。

2020年は家飲み需要の増加により拡大しており、市場は前年比12.4%増が見込まれる。また、10月の酒税法改正により値上げされた、競合の国産新ジャンルビール風味アルコール飲料からのシフトも予想され、今後さらなるユーザー獲得が期待される。

なお、健康志向の高まりにより、ノンアルコール飲料(市場対象外)やスタンダードタイプを選択するケースもみられており、高アルコールタイプは今後ほかの品目との競合が増えていくとみられる。

■冷凍お好み焼き【冷凍調理済食品】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

177億円

107.3%

186億円

105.1%

調理後に冷凍されたお好み焼き、モダン焼き、チヂミ、ねぎ焼き、いか焼きを対象とする。

単身世帯や共働き世帯の増加などによる個食化の進展もあり、市販用、業務用ともに拡大している。

2020年は、業務用は量販店の惣菜を中心とした中食向けが主体なことから横ばいにとどまり、市販用は外出自粛による在宅時間の増加によって家庭内での昼食や間食需要が増加しており、市場は引き続き拡大するとみられる。

今後市場は、業務用が人手不足に伴う簡便化ニーズの増加により、市販用が買い置きニーズの増加により拡大が続くとみられる。

■冷凍ギョーザ【冷凍調理済食品】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

573億円

104.6%

593億円

103.5%

形成後や調理後に冷凍したギョーザを対象とし、冷凍水ギョーザは含まない。

市販用が中心であり、夕食のおかずとしての需要のほか、おつまみ需要など喫食シーンの広がりがみられたことや、水なし、油なし、ふたなしでもきれいに焼けるといった調理の簡便化と時短により、市場は市販用を中心に拡大を続けている。

2020年は、外食向けの減少により業務用が大幅に縮小している。一方、市販用は家庭内で食事を作る機会が増えたことによる需要増加に加え、新規ユーザーの取り込みにより好調で、市場は引き続き拡大するとみられる。

■チルドハンバーグ【チルド調理済食品】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

656億円

104.5%

670億円

102.1%

要冷蔵の畜肉系ハンバーグを対象とする。

簡便性の高い電子レンジ調理対応商品や夕食のおかず向けの高付加価値商品の人気により拡大が続いている。元々家庭内での需要がメインであるが、2020年は巣ごもりによる買いだめ需要の獲得や、トライアルユーザーの増加により量販店を中心に好調であり、例年以上に伸びるとみられる。

今後も積極的な新商品投入やフレーバー展開が行われることで、市場は拡大していくとみられる。

◆調査結果の概要

 

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

アルコール飲料

3兆3,982億円

92.7%

3兆5,899億円

105.6%

冷凍調理済食品

7,208億円

96.0%

7,437億円

103.2%

チルド調理済食品

1,586億円

102.4%

1,607億円

101.3%

その他調理済食品

1,494億円

93.4%

1,486億円

99.5%

【2020年見込】

アルコール飲料は、外出自粛や外食業態の休業の影響を大きく受けており前年比7.3%減が見込まれる。これまで好調だったウイスキー、国産ワイン、クラフトビール、スピリッツなどが縮小に転じ、ビール類では国産ビールの前年比20%以上の減少により縮小が続くとみられる。一方、市販用比率の高いRTDは家飲み需要が増加したことで拡大が続いている。

冷凍調理済食品は、巣ごもり需要により市販用が好調な一方、高いウェイトを占める業務用が外食向けを中心に苦戦しており、縮小するとみられる。これまで拡大をけん引してきた冷凍からあげのほか、冷凍カツなどが縮小し、冷凍ハンバーグは前年比二桁減が見込まれる。冷凍ギョーザは市販用がけん引しており、冷凍グラタン類や冷凍お好み焼きは市販用に加え、業務用でも中食惣菜向けが堅調なことから、伸長するとみられる。

チルド調理済食品は、業務用が冷凍調理済食品へシフトしていることから、市販用が中心である。巣ごもり需要の恩恵を受け、拡大するとみられる。チルドハンバーグをはじめメインメニューとしての需要が好調、チルドギョーザとチルドシューマイは家飲み時のおつまみとしての需要も獲得しており、今後も伸びるが予想される。

その他調理済食品は、業務用が中心であり、卵焼き類などの苦戦により縮小するとみられる。うなぎの蒲焼は低迷が続いているものの、外食店でのテイクアウトサービスの展開や市販用での巣ごもり時の“プチ贅沢需要"を獲得したことで、例年よりも小幅な減少になるとみられる。

◆調査対象

アルコール飲料

 

 

 

・清酒

・カクテルドリンク

・国産発泡酒

・輸入ワイン

・生酒

・水割り洋酒・ハイボール

・国産新ジャンルビール

・酸化防止剤無添加ワイン

・合成酒

・高アルコールRTD

風味アルコール飲料

・スパークリングワイン

・焼酎甲類

・ノンアルコールドリンク

・輸入ビール類

・梅酒

・焼酎乙類

・ウイスキー

・クラフトビール

・リキュール類 

・甲乙混和焼酎

・ブランデー

・機能型ビール類

・マッコリ

・韓国焼酎

・ビール類

・ノンアルコールビール

・レモンサワーの素

・RTD

・国産ビール

・スピリッツ

 

・チューハイ

・プレミアムビール

・国産ワイン

 

冷凍調理済食品

 

 

 

・冷凍ハンバーグ

・冷凍ギョーザ

・冷凍たこ焼き

・冷凍えび・いか・かき

・冷凍肉団子・ミートボール

・冷凍水ギョーザ

・その他冷凍スナック 

フライ

・チキン加工品

・冷凍シューマイ

・冷凍コロッケ

・その他冷凍水産フライ

・冷凍からあげ

・冷凍春巻

・冷凍カツ

・自然解凍冷凍食品

・冷凍フライドチキン

・冷凍天ぷら

・畜肉系カツ

・冷凍和惣菜

・冷凍グラタン類

・冷凍お好み焼き

・水産系カツ

 

チルド調理済食品

 

 

 

・チルドハンバーグ

・チルドグラタン類

・チルドシューマイ

 

・チルドミートボール

・チルドギョーザ

・チルド茶わんむし

 

その他調理済食品

 

 

 

・ワンタン

・卵豆腐類

・アメリカンドッグ

 

・卵焼き類

・うなぎの蒲焼

 

 


2021/01/15
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。