PRESSRELEASE プレスリリース

第22098号

高度生殖補助医療(ART)周辺の試薬類や消耗品類などの
市場を調査
―2030年市場予測(2021年比)―
■ART周辺市場 121億円(33.0%増)
…胚移植の治療件数増加により拡大。カテーテル、試薬類などが好調

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 清口 正夫 03-3241-3470)は、2022年4月から体外受精、顕微授精、胚移植、ヒト卵子・胚の凍結保存/融解及び凍結胚移植などの高度生殖補助医療(以下、ART)が保険適用となり、それに伴い拡大が期待されるART周辺の国内市場を調査した。その結果を「保険適用の対象となり注目が高まる高度生殖補助医療(ART)の現状と将来性 2022」にまとめた。

この調査では、ART周辺市場として試薬類、シャーレ、観察装置、凍結保存用デバイス、採卵針、カテーテル、着床前診断検査の7品目を取り上げ、市場動向と今後の方向性を明らかにした。

◆調査結果の概要

■ART周辺市場

 

2022年見込

2021年比

2030年予測

2021年比

全体

93億円

102.2%

121億円

133.0%

 

カテーテル

10億円

100.0%

11億円

110.0%

 

試薬類

30億円

103.4%

39億円

134.5%

 

着床前診断検査

18億円

94.7%

22億円

115.8%

※カテーテル、試薬類、着床前診断検査は全体の内数

ART治療時に使用する試薬類や消耗品類、観察装置などの市場は、胚移植の治療件数の増加に伴い、拡大している。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により、患者数が減少したため、市場も縮小した。2021年は医療機関が感染症対策を徹底したことにより、ARTの治療件数が増えたため、市場は拡大した。2022年は4月からART治療が保険適用となったため、治療件数が増えていることから、市場は拡大するとみられる。

●カテーテル

人工授精用と胚移植用のカテーテルを対象とする。

人工授精や体外受精、胚移植などの件数は、新型コロナの流行などの特殊要因を除くと増えている。2022年4月からはART治療の保険適用により、治療件数が増加するとみられ、2022年の市場は10億円が見込まれる。治療件数が増える一方で、保険適用に伴って治療費用が一律となったため、従来よりも治療費用が安くなる医療機関では、メーカーや卸業者に対して値下げを求める可能性もあり、製品単価の下落が懸念される。

●試薬類

ART治療で使用する培養液と体外操作用培地、精子調整用培地、胚培養用オイル、凍結保存液/融解液を対象とする。ART関連の技術向上に伴い特に凍結/融解胚(卵)移植の件数の増加が顕著であり、凍結保存液/融解液や培養液の需要増加は続くとみられる。

培養液では、培地交換が不要なOne-Step型培養液が主流となっている。ART治療を実施している医療機関の半数程度にまでタイムラプスイメージングシステムの導入が進んでいるとみられ、タイムラプスイメージングシステムには、受精卵から胚盤胞までの培養に対応可能な培地交換不要のOne-Step型培地が必要なため、その需要は更に増えると予想される。

●着床前診断検査

ART治療で用いられる着床前診断(PGT-A)の受託検査市場を対象としている。2021年は日本産婦人科学会によるPGT-Aの臨床研究が本格化し始めたことから、市場は大幅に拡大している。

2022年4月からART関連で保険が適用されることになったが、PGT-Aは保険適用の対象外となったため、現在は先進医療Bにおいて申請中である。現状、保険診療と保険外診療の併用を避けるために検査を控える動きが顕著なことから、2022年の市場は縮小するとみられる。

2023年以降は微増が続くとみられるが、将来的に保険適用の可能性があり、保険適用となった場合は検査ニーズが急速に増加すると予想される。

◆調査対象

対象品目

・試薬類

・観察装置

・採卵針

・着床前診断検査

・シャーレ

・凍結保存用デバイス

・カテーテル

 


2022/09/20
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