PRESSRELEASE プレスリリース

第15044号

2013年のマイナス成長から2014年は回復し、今後も拡大が予想される
国内ペット関連市場を調査
−2015年見込(2014年比)−
国内ペット関連市場4,143億円(1.4%増)キャットフードの伸びがけん引
ペット保険105.8万件(10.7%増)存ペットオーナーの加入に期待

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、ペットフード10品目、ペットケア用品10品目、ペット生活用品10品目、注目ビジネス2品目について、市場規模や販売チャネルの最新動向を調査すると共に、ペットオーナーに対して飼育状況やペットフード、ペット用品の需要動向に関するインターネット調査を実施した。その結果を報告書「2015年 ペット関連市場マーケティング総覧」にまとめた。

円安の進行を背景とした原料・商品の輸入コスト上昇や、犬の飼育頭数減少など、ペット産業を取り巻く環境が厳しさを増す中、参入各社は現在の生体のトレンドやペットオーナーのニーズ、ライフスタイルに対応した新商品の投入による市場活性化に取り組んでいる。また、ペットオーナーの傾向として、価格を優先するニーズと高機能・高品質を追求するニーズの二極化が進んでいる点も注目される。

◆調査結果の概要

国内ペット関連市場

2014年
2015年見込
2014年比
ペットフード
2,976億円
3,025億円
101.6%
ペットケア用品
712億円
723億円
101.5%
ペット生活用品
396億円
395億円
99.7%
合計
4,084億円
4,143億円
101.4%

2014年のペット関連市場は、2013年のマイナス成長から転じて前年比1.7%増となった。ペットフードが伸びて、全体をけん引した。

ペットフードは、縮小していたドッグフードが前年比で微増となった。キャットフードは拡大を続けており、特にドライタイプが大きく伸び、ウェットタイプのレトルトパウチが好調だった。更に、プレミアムフードの構成比が犬用、猫用とも拡大している。また、療法食やサプリメントなど犬猫の健康をサポートする商品も伸びている。一方、観賞魚用、小鳥・観賞鳥用、小動物用のフードや、ミルクは縮小している。

ペットケア用品は、構成比の高い猫砂やトイレ用シーツが堅調である。PBなどの低価格商品の増加によって価格競争が激化しているが、メーカーは吸収力や消臭力アップなどの品質向上に加え、香りやデザイン性などの付加価値を追加した商品を投入している。また、室内飼育の一般化により、ペットの糞尿臭を意識するペットオーナーが増えており、糞尿臭対策を訴求した消臭剤・脱臭剤が伸びている。オムツ、デンタルケア用品は前年比2桁増となった。一方、しつけ剤やシャンプー類などは縮小している。

ペット生活用品は、生体購入時に購入する場合が多く、生体販売が低調なため苦戦している。また、買い替え需要も低迷し、首輪やサークル・ゲート、ハウスなどが縮小している。ただし、猫用の玩具やケージなどは好調であり、各社は猫関連用品への注力度を高めている。また、共働きや単身世帯の増加に伴い、自宅でペットを留守番させる際に使用するペット用ヒーターの需要が増加している。

◆注目市場

ペット保険(※数値は各年次12月末時点)

2014年
2015年見込
2014年比
契約件数
95.6万件
105.8万件
110.7%

ペットが病気や怪我をし、動物病院などで医療行為を受けた際、その医療費の負担額に対して補償されるサービスを対象とする。2014年12月末時点の契約数は前年比13.8%増と順調に伸びた。

ペットの室内飼育が一般化し、同じ空間で過ごす時間が長くなったことにより、オーナーのペットに対する健康管理意識が高まっていることが増加の要因とみられる。また、ペット保険がメディアに取り上げられることが増え、認知度が向上したことも加入増加の追い風となっている。欧米と比べると、日本におけるペット保険加入率は低いことから、今後増加の余地が大きいと考えられる。

現状では生体購入時にペットショップ経由で加入するケースが多いが、今後は既存のペットオーナーへのプロモーションがポイントとなる。また、猫はペットショップでの購入が比較的少ないため、加入率は犬に比べて低く、参入各社は保険加入への呼びかけに注力している。

◆調査対象

ペットフード ドッグフード、キャットフード、プレミアムフード、スナック、観賞魚用フード、小鳥・観賞鳥用フード、小動物用フード、サプリメント、ミルク、療法食
ペットケア用品 猫砂、トイレ/トイレ用シーツ、オムツ、ペット用トイレタリー、しつけ剤、消臭剤/脱臭剤、防虫剤/殺虫剤、シャンプー類、イヤークリーナー、デンタルケア用品
ペット生活用品 首輪/胴輪/引紐、ベッド/マット/ヒーター、ケージ/サークル・ゲート、キャリー、ブラシ/クシ、食器/給水器、玩具、衣類、ハウス、水槽/周辺器具
注目ビジネス ペット保険、ペット用脱臭・消臭機/空気清浄機
ペットオーナー調査
(インターネット調査)
ペット飼育状況調査(ペット飼育状況、ペットのケア、ペットの健康状況、シニア期のペット) :10,000名
ペットフード/用品需要動向調査(飼育頭数・環境・購入場所、ペットフード/用品別購入状況など) :犬飼育者300名、猫飼育者300名

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/05/13
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。