PRESSRELEASE プレスリリース

第23029号

主要17ヶ国のEV・PHV向け充電インフラ普及動向を調査

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、EV/PHVの普及に従って必要性が増し、国家レベルで整備が後押しされているEV/PHV用公共充電インフラ(急速充電器、普通充電器、ワイヤレス給電)のストック市場の実態調査と2035年までの長期予測を行った。その結果を「EV/PHEV充電インフラの国別整備実態と普及計画 2023」にまとめた。

この調査では主要17ヶ国(欧州8ヶ国、北米2ヶ国、アジア3ヶ国、ASESN3ヶ国、オセアニア1ヶ国)における規格別、出力別のストック市場の最新動向を調査した。また各国の公共用充電ステーションのロケーション別設置実態をまとめた。

◆調査結果の概要

●17ヶ国の公共用充電ステーションの設置状況(2022年末時点)

高速道路、幹線道路、商業施設、オフィス・公的機関、カーディーラー、その他に設置された公共用充電ステーションの数を集計した。なお、日本のみ、充電器を置かず200Vコンセントを「公共用充電場所」として開放しているスポットを含めている。

設置数は中国が約7万5千ヶ所で突出している。また、2022年の増加数も調査対象国中でトップとなり、米国が設置数、増加数ともに2位となった。各国とも幹線道路沿いや商業施設への設置が多いが、日本ではカーディーラーへの設置が多く、調査対象国中でトップである。

中国は急速なEV普及に伴う充電インフラの整備不足が課題となっており、2022年は上海・広州・深圳ほかの大都市のロックダウンがありながらも、公共用充電ステーションの新規設置が積極的に進められた。高速道路をはじめとして全方位的に整備が行われたことで、1年間で2万ヶ所以上の増加となった。

米国は「超党派インフラ投資法」と「バイ・アメリカン法」によってEV/PHV充電関連のメーカー・サプライヤーの活動が活発化している。全米各州が充電インフラ整備計画を提出したことから、2023年以降、大掛かりな充電インフラ整備が進むとみられ、公共用充電施設を運営する大手CPO(Charge Point Operater)各社が公共用充電ステーションの新設、拡張に向けて動いている。
フランスでは4基以上の急速充電ステーションを設置する企業への資金援助プログラムが導入されているほか、公共用充電器設置数を2023年6月までに3万ヶ所増設する計画が発表された。

●ドイツにおける充電インフラ普及動向

 

2022年

2021年比

2035年予測

2022年比

急速充電器

8,450個

138.5%

46,800個

5.5倍

普通充電器

22,640個

118.8%

159,390個

7.0倍

ワイヤレス給電

1,200台

120.0%

220,000台

183.3倍

※急速充電器、普通充電器はコネクター数で集計しているため単位は(個)で表記している

※市場は各年末の累計普及台数

2022年はプラグイン充電器(急速充電器と普通充電器の合計)が約3万1千個、ワイヤレス給電は1,200台となった。公共用充電ステーションはすべてのロケーションで増加し、約9,300ヶ所となった。EVの新車購入時における補助金の効果によってEV/PHVの新車販売台数は合計で80万台を超えたことにより、充電インフラ整備の遅れが顕在化したため、中央政府主導の下、出力150kW以上の急速充電ステーションを1,000ヶ所に整備する計画が進んでいる。また、ドイツ国内最大の石油小売事業者であるAralが、出力150kW以上の急速充電器を新たに200台強設置したこともインフラ普及に貢献した。

同社は2025年までに出力150kW以上の急速充電コネクターを5,000個整備する計画を表明しており、2023年に入っても新規設置ペースは加速している。

●中国における充電インフラ普及動向

 

2022年

2021年比

2035年予測

2022年比

急速充電器

342,700個

119.5%

1,707,000個

5.0倍

普通充電器

1,317,000個

123.1%

14,800,000個

11.2倍

ワイヤレス給電

7,500台

115.4%

2,700,000台

360.0倍

※急速充電器、普通充電器はコネクター数で集計しているため単位は(個)で表記している

※市場は各年末の累計普及台数

2022年はプラグイン充電器のストック市場は約166万個、ワイヤレス給電が7,500台となった。EVのストック台数は1千万台を超えており、新エネルギー車の購入補助金を2022年末で廃止することがアナウンスされていたため、駆け込み需要が旺盛であったとみられる。

2022年はCHAdeMOとの共同開発規格であるChaoJiの急速充電器が、実稼働ベースで世界最大出力となる480KW機の試行設置を開始したことが話題となった。ChaoJiとCHAdeMOでは900kW機も共同開発が進んでいるほか、同国の標準規格であるGB/Tでも480kW機の開発・設置が進んでいる。

近年、充電インフラ不足に起因する充電渋滞が問題視されたため、2022年は公共用充電ステーションの新規開設が急速に進められた。これにより同年の公共用充電ステーション数は2万ヶ所以上増加し前年の1.5倍近い数となった。

◆調査対象

充電器

 

 

 

タイプ

・急速充電器

・普通充電器

・ワイヤレス給電

利用形態

・公共用

・職場用

・商用車用

充電ステーション

 

 

 

ロケーション

・高速道路

・商業施設

・カーディーラー

 

・幹線道路

・オフィス・公的機関

・その他

調査対象国

 

 

 

・ドイツ

・オランダ

・中国

・ベトナム

・英国

・スウェーデン

・日本

・オーストラリア

・フランス

・ノルウェー

・インド

 

・イタリア

・米国

・タイ

 

・スペイン

・カナダ

・インドネシア

 


2023/03/14
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