PRESSRELEASE プレスリリース

第15076号

火力発電システムの世界市場を調査

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、経済成長により需要増加が期待されるアジアや、電力自由化の電源として注目される国内など、世界の火力発電システム市場を調査した。その結果を報告書「World Wide 火力発電関連ビジネス市場の現状と将来展望」にまとめた。

◆調査の概要

経済成長、人口増加などを背景とした電力需要の拡大に伴い、中国やインドなど、新興のアジア諸国を中心にベース電源として石炭火力発電の整備が急速に進められている。また先進国では環境保全を目的に、コンバインドサイクルを中心としたガス火力発電へ転換する動きもみられる。

国内では東日本大震災後、エネルギー政策の見直しが求められる中、原子力発電を代替する電源として火力発電が注目されている。加えて電力小売完全自由化や既存の火力発電所の老朽化を背景に、電源確保のための石炭・ガス火力発電所の新設計画が増加している。

◆中大型 (50.1MW〜)火力発電システム市場

石炭火力発電システムとガス火力発電システムがあり、市場は石炭火力発電システムがボイラ、蒸気タービン・発電機、排煙脱硫装置、ボイラ向け排煙脱硝装置を、ガス火力発電システムがガスタービン・発電機、排熱回収発電システム(HRSG)を対象としている。

1.海外市場



石炭火力発電は電力不足解消が課題となっている中国、インド、東南アジアにおいて、ベース電源確保のため石炭火力発電所の新設計画が増加している。2013年から2015年にかけてはそれら新興国の需要が市場拡大をけん引する。その後は環境規制の強化を背景に石炭火力発電所の建設ハードルが上がるとみられ、微増からしだいに微減へと推移するとみられる。

ガス火力発電は、環境規制や燃料価格を要因として選択され、北米、ロシア、中東などを中心に拡大するとみられる。特に効率向上を目的として排熱を利用して発電を行うガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)の採用が増加する。

2.国内市場



これまでベース電源として重要な位置づけを担っていた原子力発電が2013年9月以降、川内原発を除いて稼働を停止しており、国内では火力発電の重要性が増している。今後ベース電源としての原子力発電および石油火力発電のウエイトは低下し、特に石炭火力発電は位置付けが高まるとみられる。

2013年は、広野火力発電所や常陸那珂火力発電所など大型の新設案件により市場は拡大した。2016年以降は電力小売完全自由化を見据えた電源整備の動きのほか、既存の電力会社や独立系発電事業者による老朽火力発電所のリプレース、増強による石炭火力発電所計画が増加するとみられ、市場の拡大が期待される。しかし、2020年には国内電力需要に対応した発電所の建設は一巡するとみられる。

ガス火力発電は震災時に緊急稼働した電源が2013年前後に廃止されることから姫路第二発電所(新1号機・新2号機)など新規ガス発電所の運転が開始され、2011年から2013年にかけて市場が拡大した。現在は2016年からの電力小売完全自由化に備え、主に一般のガス事業者や電気事業者、石油元売企業が首都圏を中心に、LNG火力発電所の増設・新設計画を進めている。

◆調査対象

エリア別市場動向編 日本、中華人民共和国、インド共和国、その他アジア(日本・中国・インド除く)、アメリカ合衆国、カナダ、ロシア連邦、欧州、中南米、中東、アフリカ
火力発電システム編 中大型火力発電システム (50.1MW〜)
ボイラ、蒸気タービン・発電機、ガスタービン・発電機、排熱回収発電システム(HRSG)、排煙脱硫装置、排煙脱硝装置、伸縮継手、ポンプ
小型火力発電 システム (1〜50MW)
ディーゼルエンジン発電システム、ガスエンジン発電システム、ガスタービン発電システム、蒸気タービン発電システム

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/08/24
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