PRESSRELEASE プレスリリース
若年層の情報源、食行動と購買要因を調査
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、働き方や価値観の多様化が進み、若年層を中心に消費スタイルが変化する中、消費者に対し、意識と情報(価値観や情報の取得手段・方法)、食行動、選択されるブランド・商品などに関するインターネットサーベイを行った。その結果を報告書「若年層に選択される食品ブランド市場と購買要因分析調査 2017」にまとめた。
この報告書では、消費に特徴があると考えられる若年層(18〜25歳)の思考を、それ以外のジェネラル層(26〜65歳)と比較して考察するとともに、市場データとの相関性などについても分析した。
◆調査結果の概要
1.意識と情報
アンケートの集計結果から、若年層は自分が気に入れば"他人と一緒ではなくても良い"という価値観と、"良いものにはコストが掛かる"という認識を持っている。言い換えると"自分にとっての価値""実質的内容"の追求に対する消費意欲は高い。また、情報の取得手段としては家族や友人・知人など身近な人からの口コミを信頼するといった双方向のコミュニケーションを重視している。さらにモバイルサイトからの情報も重要視している。インターネットの利用状況はジェネラル層とのギャップが大きく、若年層と繋がる上で最も重要なツールになる。
1)若年層の情報源上位10
若年層 |
ジェネラル層 |
|||
順位 |
情報源 |
回答率 |
順位 |
回答率 |
1 |
家族 | 49.4% |
1 |
42.8% |
2 |
友人・知人 | 47.3% |
3 |
35.1% |
3 |
テレビCM | 37.9% |
4 |
34.1% |
4 |
テレビの番組内情報 | 35.9% |
2 |
35.7% |
5 |
モバイルサイト・口コミサイト | 34.5% |
11 |
23.3% |
6 |
モバイルサイト・SNS | 34.1% |
27 |
15.1% |
7 |
モバイルサイト・価格比較サイト、情報サイト | 32.2% |
10 |
24.4% |
8 |
店員の紹介・説明 | 31.1% |
12 |
22.9% |
9 |
インターネット(PC)サイト・口コミサイト | 30.9% |
7 |
28.3% |
10 |
インターネット(PC)サイト・価格比較サイト、情報サイト | 30.7% |
5 |
32.2% |
N=若年層3,416人、ジェネラル層25,512人(マルチアンサー)
若年層の最も信頼する情報源は、家族及び友人・知人と人づての情報が男女共に高い割合を占めている一方、ジェネラル層と比較してモバイルサイトへの信頼度が高く頻繁に接触しており、モバイルの利用率が高い傾向にある。また、昨今は若者のテレビ離れが懸念されているが、調査では若年層男女共に家族、友人・知人に次いでテレビCM、テレビの番組内情報からの情報を信頼し、頻繁に接触している結果となったことから、若年層に対しても依然としてテレビが与える影響は強いと言える。
2)インターネットの利用状況
若年層の半数以上がLINEを利用し、普段利用している情報サイトはジェネラル層ではYahoo!ニュースがトップであるのに対し、若年層ではYouTubeが圧倒的な支持を得ている。また、よく利用している通販サービスは、ジェネラル層では楽天市場がトップなのに対し、若年層ではAmazonであるなど、インターネットを利用して求めるものが若年層とジェネラル層で異なることが明確となっている。
SNSにおいては、普段よく利用・投稿するSNSはジェネラル層ではFacebookであるのに対し、若年層では圧倒的にTwitterである。また、若年層の女性に限定すれば、Twitterに次いでInstagramが利用されており、いずれもFacebookと比較して手軽に・気軽に情報発信ができる、不特定多数の人と繋がることができる点が支持される要因として考えられる。
2.食行動
若年層の食行動
喫食率 |
主にどこで食べるか |
主に誰と食べるか |
主に何を食べるか |
|
朝 |
平日約9割 休日約6割 |
自宅 |
一人 |
パン・シリアル など簡易食 |
昼 |
8割以上 |
出先 (勤務先・学校等) |
一人 |
中食 |
夜 |
9割以上 |
自宅 |
家族・一人 |
中食 |
若年層の食行動は、一人・中食の傾向が強い。中食の購買についてはスーパーマーケットなど、コンビニエンスストア以外の価格優位性の高いチャネルを重視している。
3.選択されるブランド・商品
若年層においては、パーソナル需要を満たさないと『購買』にはつながらず、認知も進まない。コモディティ化したカテゴリーでは、価格・サイズ・容量・コストバランスが重視されがちで、嗜好性の高いカテゴリーでは、ブランド認知も進むが、ジェネラル層と比べてブランド志向は弱い。
主なカテゴリーの購買要因
菓子 |
飲料 |
アルコール飲料 |
外食 |
|
若年層 |
サイズ感 |
企業ロイヤリティ ブランド |
嗜好性は高いが ブランドは分散 |
価格重視だが 付加価値には敏感 |
ジェネラル層 |
ブランド |
企業ロイヤリティ ブランド |
嗜好性が高く 若年層よりブランド固定 |
多様化 メニュー専門性 |
若年層の選択上位ブランド
1)チョコレート、ビスケット、クッキー類(菓子)
若年層
|
ジェネラル層 |
|||
順位 |
よく購入しているブランド |
回答率 |
順位 |
回答率 |
1 |
ガルボ( 明治) | 15.3% |
4 |
6.4% |
2 |
アルフォートシリーズ(ブルボン) | 7.7% |
3 |
6.8% |
3 |
アーモンドチョコ(明治) | 6.6% |
1 |
8.2% |
4 |
キットカット(ネスレ日本) | 6.2% |
2 |
8.0% |
5 |
ダース(森永製菓) | 5.5% |
5 |
3.9% |
6 |
たけのこの里(明治) | 4.5% |
8 |
3.7% |
7 |
GABA(ギャバ) (江崎グリコ) | 4.1% |
9 |
3.5% |
8 |
アポロ(明治) | 3.8% |
17 |
1.9% |
9 |
LOOKシリーズ(不二家) | 3.4% |
12 |
3.2% |
10 |
カントリーマアム(不二家) | 3.2% |
16 |
2.1% |
N=若年層3,416人、ジェネラル層25,512人(マルチアンサー・3つまで)
若年層は家庭での喫食よりも小腹満たしとして携帯することもあるため小袋タイプなど携帯性に優れた商品への支持が高いとみられるほか、100円程度で購入できる価格設定もポイントになっている。
特に明治「ガルボ」は実際の販売額ベースのマーケットシェアにおいては上位5位以内にはランクインしていないものの、パッケージに小袋を採用したことによる携帯性や手頃な価格設定、主な販売チャネルがコンビニエンスストアなどといった性質により、若年層がよく購入しているブランドの回答率ではトップとなっている。
一方で、大袋タイプを主体とするブランドでも若年層の家庭内での喫食機会があると考えられることから、パッケージや携帯性、価格設定、販売チャネルなどを切り口に、若年層にアプローチをかける余地はあると推察される。
2)ビール類(アルコール飲料)
若年層
|
ジェネラル層 |
|||
順位 |
よく購入しているブランド |
回答率 |
順位 |
回答率 |
1 |
アサヒ スーパードライ(アサヒビール) | 10.5% |
1 |
16.9% |
2 |
一番搾り(キリンビール) | 5.0% |
2 |
10.5% |
3 |
ザ・プレミアム・モルツ(サントリー) | 4.9% |
3 |
7.7% |
4 |
金麦(サントリー) | 3.4% |
5 |
6.4% |
5 |
クリアアサヒ(アサヒビール) | 1.9% |
6 |
3.9% |
| ヱビスビール(サッポロビール) | 1.9% |
4 |
6.5% |
|
7 |
のどごし<生>(キリンビール) | 1.5% |
7 |
3.6% |
8 |
アサヒ オフ(アサヒビール) | 1.3% |
12 |
1.7% |
9 |
サッポロ生ビール黒ラベル(サッポロビール) | 1.1% |
8 |
2.6% |
10 |
アサヒ オリオンスタイル(アサヒビール) | 0.9% |
46 |
0.2% |
11 |
キリン ラガービール(キリンビール) | 0.8% |
10 |
2.1% |
12 |
アサヒ スーパードライ ドライブラック(アサヒビール) | 0.7% |
23 |
0.6% |
N=若年層3,416人、ジェネラル層25,512人(マルチアンサー・3つまで)
現在若年層のビール飲用量は低迷しており、消費者調査回答率においてもそれがうかがえた。
カテゴリーの特徴として、選択するブランドと好きなアルコールメーカーとの相関関係が強いことが挙げられるほか、若年層ではジェネラル層に比べて選択するブランドが定まっていない傾向も見られる。
市場における若年層のボリュームゾーンは小さく、そこをメインターゲットとした商品投入はあまり見られないが、企業イメージを浸透させていくためにも若年層をターゲットにした業務店での露出強化、コミュニケーションとしてテレビCMやWeb広告のほか、若年層に効果的な屋外広告を進めていくことが重要であると考えられる。
ビールの多様性を訴求したクラフトビールは若年層に新たなビール像を提案するものとして期待されている。若年層にとってビールが遠い存在になってしまっている現状を、脱大量生産を通して打破していくことができるか注目される。
◆調査項目、調査対象品目
| 意識と情報 | 価値観、情報取得の手段・方法 | |
| 食行動 | 日常食習慣(平日、休日、自炊頻度) 、弁当・惣菜購買行動 、外食行動 、健康関連 、食品購買行動 (カテゴリー別、チャネル別) | |
| 選択されるブランド・商品・マーケット | 菓子 | チョコレート・ビスケット・クッキー類、米菓、スナック菓子、キャンディ類、その他和洋菓子 |
| 乳製品・デザート | アイスクリーム類、ヨーグルト、チーズ | |
| その他加工食品 | 即席めん・スープ類、冷凍食品 | |
| 清涼飲料 | 果汁・野菜飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、色物乳飲料・豆乳飲料 、コーヒー飲料、茶系飲料、水・ミネラルウォーター、機能性飲料 | |
| アルコール飲料 | ビール類、チューハイ・カクテル、ワイン、ウイスキー、ノンアルコール飲料 | |
| 健康食品 | 健康補助食品、サプリメント・ドリンク剤 | |
| 外食・宅配 | カフェ・ファストフード、レストラン・ダイニング・居酒屋、デリバリー・定期食材宅配サービス | |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
