PRESSRELEASE プレスリリース
カーシェアリングから自動運転管理システムまで幅広いサービスが展開
■モビリティ関連ビジネスの国内市場 3兆4,913億円(92.1%増)
自動車を保有しない人が増え、カーシェアリングや配車サービスなど
移動サービスが拡大をけん引
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、インターネット接続や自動運転、電動化などの進展を背景に、モビリティ自体の販売だけでなく、それらを活用して収益を得るストック型ビジネスの動きが活発化しているモビリティ関連ビジネスの国内市場を調査した。その結果を「2026年版 モビリティサービス&フリート・商用車ソリューション市場の将来展望」にまとめた。
この調査では、移動サービス10品目、モビリティソリューション8品目、周辺サービス6品目を対象にモビリティ関連ビジネス市場の現状を明らかにし、将来を展望した。
◆調査結果の概要
■モビリティ関連ビジネスの国内市場

会員獲得や集客などの初期段階は時間と労力がかかるが、将来的な安定収益につながることから、自動車メーカーやモビリティサービス事業者による投資が加速しているストック型モビリティビジネスを対象とする。カーシェアリングやレンタカーなど移動手段を対象とする移動サービス、モビリティやモビリティサービスの運用管理システムを対象とするモビリティソリューション、コインパーキングや駐車場シェアリングなどを対象とする周辺サービスに分けられる。
5割を占める移動サービスは、レンタカーが5割以上を占めるが、車両配備が進んだカーシェアリング、電動キックボードシェアリングやシェアサイクルといったサービスが伸びている。モビリティソリューションではフリート・車両運行管理システム(非デジタコ連携)が、DXや労務管理、安全管理などのニーズを背景に普及しつつある。また、4割強を占める周辺サービスでは、広く普及が進むコインパーキングや、自動車の保有に関わる費用や手間を事業者に任せる利便性が評価されているマイカーリース(自動車サブスク)などが伸長している。
2026年以降は、それぞれのサービス、ソリューションが引き続き伸びるとみられ、2040年には3兆4,913億円が予測される。特に、最も規模の大きい移動サービスでは、自動車保有が減少していることからレンタカーの需要は堅調、また、カーシェアリングが大きく伸びるとみられる。加えて、タクシー台数の減少に伴って流しのタクシーが拾いにくくなっていることや、利便性が高いことから、配車サービスも伸びが加速すると予想される。
◆注目市場
●カーシェアリング【移動サービス】

2025年の市場は1,019億円が見込まれる。拠点数や車両台数が増えており、会員数や利用回数が大幅に増加している。また、自動車を保有しない人も増えており、都心部では重要な移動手段として定着が進んでいる。
個人向けは、引き続き自動車を保有しない人の増加を背景に伸長するとみられ、2030年頃からは地方部でもサービス展開が活発化するとみられる。また、保有コストなどの観点から社用車や公用車をカーシェアリング車両として活用する動きが進んでおり、今後、法人向けの伸びも予想される。2035年以降は、自動運転技術の普及により自動配車が実用化されることも追い風となり、2040年に向けて市場は拡大するとみられる。
●フリート・車両運行管理システム(非デジタコ連携)【モビリティソリューション】

GPS情報を基に、車両の位置情報をリアルタイムで取得し、運行状況などを把握するシステムを対象とする。
2023年12月の道路交通法改正により、条件に当てはまる白ナンバーの営業車や社用車を保有する企業はアルコール検知器での確認や結果の記録・保存が義務化されたため、アルコールチェック関連システムと合わせて導入が進んでいる。2025年の市場は前年比8.8%増が見込まれる。
中長期的には、働き方改革や有事における従業員保護の観点から正確な労働時間の把握が求められるため、営業車や社用車で導入が進むと予想される。2030年頃までは、数十台以上の車両を保有する中堅企業が、危険運転検知などの機能を搭載したドライブレコーダー型の高機能システムを先行導入するとみられる。加えて、シガーソケット型やスマートフォン型の安価なシステムのニーズも高まっており、中小企業向けで伸びると予想される。
●自動運転運行管理システム【モビリティソリューション】

主に商用移動サービスで使用される自動運転車両向けの運行管理システムを対象とする。搭載したカメラの映像データやGPSによる位置情報などを基に、複数の自動運転車両を遠隔地からリアルタイムで監視するシステムである。
地方の交通空白地域対策として2022年頃から自動運転車運行の実証実験が進み、現在では本格運用に至るケースもみられることから、市場が拡大している。
高額な車両コストが自動運転サービスの課題であるが、安価な海外メーカーの車両投入や日本メーカーの量産化によって低下するとみられ、2030年以降、大幅な市場拡大が予想される。また、自動運転車両は公道だけでなく、大型テーマパークやリゾート施設など広大な敷地を持つ拠点での展開も検討が進んでいる。
●OEテレマティクスサービス【周辺サービス】

車両に通信機能を搭載し、リアルタイムで情報を取得・活用するテレマティクスサービスのうち、個人の車両向けを対象とする。ナビの地図更新や緊急コールなどがサービスに該当する。
車載通信モジュールの搭載増加を背景に成長している。特に、トヨタ自動車による標準搭載の進展や、他メーカーによるオプションでの組み合わせ施策により搭載車両が増えている。一方で、月額・年額課金への抵抗感から有料会員数は限定的で、2025年の市場は69億円が見込まれる。
今後は、車載ナビ非搭載車へのナビ機能提供、自動運転車両購入に連動したサービス加入増加や、SDV化による機能アップデートなどによる利便性向上などが期待され、市場は堅調に拡大し、2040年は2024年比11.2倍が予測される。
◆調査対象
ストック型モビリティビジネス移動サービス
・カーシェアリング
・レンタカー
・シェアサイクル
・電動キックボードシェアリング
・オンデマンド交通
・配車サービス
・相乗りタクシー
・日本版ライドシェア
・自動運転移動サービス
・エアタクシー
モビリティソリューション
・フリート・車両運行管理システム(デジタコ連携)
・フリート・車両運行管理システム(非デジタコ連携)
・EV充放電管理システム
・自動運転運行管理システム
・モビリティシェアリングプラットフォーム
・オンデマンド交通システム
・駐車場管理システム
・駐輪場管理システム
周辺サービス
・OEテレマティクスサービス
・コインパーキング
・駐車場シェアリング
・EV充電サービス
・テレマティクス自動車保険
・マイカーリース(自動車サブスク)
モビリティ
・乗用車
・社用車・営業車(乗用車)
・トラック
・バス
・グリーンスローモビリティ
・超小型モビリティ/ミニカー
・特定小型原動機付自転車(電動キックボードなど)
・オートバイ
・自転車
・eVTOL
・自動運転バス・自動運転タクシー
