PRESSRELEASE プレスリリース

第14046号

HV、PHV、EVの世界市場を調査
−2030年世界市場予測−
HV643万台(2013年比3.9倍)、日系メーカーがけん引、欧米メーカーは当面PHV・EVに注力

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋)は、14年1月〜4月にかけて国の政策支援により普及が期待され、自動車メーカーが開発・投入を進めるHV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)と関連部品の世界市場を調査した。

この調査では、主要自動車メーカー(国内11社、海外10社)のHV、PHV、EV展開と投入計画、事業の位置付けと研究開発体制などを整理・分析し、世界各国の優遇政策や法規制などの動向を踏まえ2030年までのHV、PHV、EV市場の長期展望を示した。その結果を報告書「2014年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめた。

◆調査結果の概要

HV、PHV、EVの世界市場推移 (※トラック、バス除く)

2013年
2030年予測
2013年比
世界市場
186万台
1,227万台
6.6倍

1.HV

2013年:165万台  2030年予測:643万台 (2013年比 3.9倍)

2013年のHV市場は前年比4.4%増の165万台となった。本田技研工業でハイブリッドシステムの切り替えがあり、旧ハイブリットシステム搭載車の買い控えが発生したことで、HV市場の半数を占める日本での販売が減少した。しかし、北米や欧州での販売が増加したことで、HV市場は拡大した。

なお、米国や欧州ではPHV、EVに特化した優遇制度が展開されており、欧米メーカーはPHV、EVの開発を進め、HVの投入を控える動きがみられる。そのため、2020年頃までは海外においても日系メーカーが市場をけん引すると予想される。しかしCO2排出規制がさらに厳しくなる2020年以降、欧米メーカーによるHV投入も、再び活発化すると想定される。

2030年でも日本が市場の3割と高い比率を占め、日系メーカーが技術力で一歩先をいく状況が続き、HV全体としては2013年比3.9倍の643万台が予測される。

2.PHV

2013年:  9万台  2030年予測:304万台 (2013年比33.8倍)

HVと比較し大幅な燃費改善が可能であり、今後のCO2排出規制クリアのために米国や欧州では国が主体となって優遇制度を展開している。元々EVまでのつなぎ役といわれていたが、2030年までに中大型EVを普及させるのは困難であり、2030年以降もPHVの需要はあるとみられる。

2013年の市場は半数以上を北米が占める。米国の多くの州では税額控除などがHVより手厚く、カリフォルニア州のZEV(Zero Emission Vehicle)規制に向けて自動車メーカー各社がPHVに注力していることから、2030年には100万台を突破すると予測される。欧州は国ごとに政策が異なるが、自動車メーカーによっては市販用の展開が進んでいない国もあることや、Volkswagen GroupによるPHV投入やFord Motorの本格参入などにより需要が広がり、北米と共に市場をけん引するとみられる。

PHV全体としては2030年に2013年比33.8倍の304万台が予測される。

3.EV

2013年: 12万台  2030年予測:280万台 (2013年比23.3倍)

2013年以降、日産自動車「LEAF」やTesla Motorsに続いて市販用EVも続々と登場している。しかし、現状ではカーシェア、配送向け小型バン、タクシーなどのビジネスユースが中心で、これに特化させようとする流れも一部でみられる。

EVは、欧米や中国でPHVと同様、もしくはそれ以上の手厚い優遇制度があり、EVメーカーが需要の掘り起こしを進めることで市場は着実に拡大している。特に欧州が市場をけん引し2030年には100万台目前になると予測される。また、HVと比較し技術的な敷居が低いことから、中国ではローカルメーカーによる投入が相次ぎ、2030年にはHVやPHVよりも市場規模が大きくなるとみられる。

しかし、充電インフラの整備、充電時間の長さ、走行可能距離を伸ばす次世代バッテリーの開発など、課題も多く2030年にかけても一定の市場を形成するにとどまるとみられる。

◆調査対象

自動車メーカー事例 【国内メーカー11社】
トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、スズキ、マツダ、三菱自動車工業、ダイハツ工業、富士重工業、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス
【海外メーカー10社】
General Motors、Volkswagen Group、現代・起亜自動車、Ford Motor、PSA、Renault、Fiat Group、Daimler、BMW、Tesla Motors
関連部品市場 モータ・ジェネレータ、インバータ、DC-DCコンバータ、パワー素子(パワーデバイス)、平滑コンデンサ、リアクトル、バッテリマネジメントシステム(BMS)、電流センサ、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、正極活物質、負極活物質、集電体、バインダ、電解液、セパレータ、FCV用モータ、燃料電池スタック、FCV用セパレータ、MEA、水素タンク、EV用急速充電器

 


2014/07/10
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