PRESSRELEASE プレスリリース

第15087号

ナットランナー、溶接機、配管工具など"ものづくり"の現場を支える組立・加工ツール市場を調査
−2020年市場予測(2014年比)−
サーボプレス88億円(41.9%増)自動車・工作機械部品用途の需要が増加
電気溶接機811億円(27.1%増)日系メーカーの海外販売増加が市場をけん引

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、日本の"ものづくり"の現場において完全に自動化していない手作業の工程にスポットを当て、ねじ締め、表面処理加工、接合加工、配管工程で用いられるドライバーやレンチ、圧接機、溶接機などといったツール15品目の市場(国内市場及び日系メーカーの海外販売額)の現状を調査・分析し将来を予測した。また、それらのツールを用いた組立・加工作業のデータ化の現状を把握し、IT化の進展による生産・工程管理システムとの連携状況を整理した。その結果を報告書「アッセンブリ・加工ツール市場の現状と将来展望 2015」にまとめた。

◆調査結果の概要

1.組立・加工ツール15品目の日系グローバル市場

2014年
2020年予測
2014年比
ねじ締め
415億円
521億円
125.5%
表面処理加工
392億円
482億円
123.0%
接合加工
1,263億円
1,614億円
127.8%
配管
100億円
119億円
119.0%
合計
2,170億円
2,736億円
126.1%

※国内市場及び日系メーカーの海外販売額

生産現場における大型設備の"スキマ"を埋める人的作業工程で利用される組立・加工ツールを対象とした。各ツールの市場は成熟しており、定期的な買い替え需要に支えられている。分野別では輸送機器や自動車部品、機械・金属部品、電気電子部品の組立・加工工程で需要が大きい。

2014年の市場は2,170億円となった。経済状況の好転や円安基調の為替により、製造業は輸出を中心に好調で、生産設備や周辺ツールへの投資も増加した。買い替え需要が大半を占めているものの、生産現場への投資が上向きつつあることや、大型設備や生産・工程管理システムとのIT連携の進展による需要創出により、今後も毎年3〜4%程度の伸びが予想される。2020年の市場は2014年比26.1%増の2,736億円が予測される。

大きな流れとしては、IoT対応ニーズの高まりが注目される。現状、ほとんどのツールが、ツール専用コントローラや現場コントローラ/PCを介したデータ活用にとどまっているが、ナットランナーやサーボプレス、トルクレンチは、自動車生産などの現場からの要求で、精度の高いナット締めの作業データ取得の必要性があり、生産・工程管理システムとの連携が進んでいる。今後、スマート工場としてInduStrie4.0やInduStrial Internetの構想が進められる中、各ツールとライン内システムや上位生産管理システムと連携したデータ活用ニーズが増加するとみられる。

◆注目市場

1.サーボプレス

2014年
2020年予測
2014年比
市場規模
62億円
88億円
141.9%

サーボプレスはサーボモータの駆動により、スライドの速度やモーション設定が自由にでき、部品精度、難加工材の成形、生産性の向上が図れるプレス機械である。ここでは最大荷重200kNm以下の製品を対象とした。繰り返し精度が高く、スピードも微細に調整できるため、自動車部品や家電製品の生産をはじめ幅広い用途がある。自動車部品用途ではエンジン周りの部品組み付けや、シャフト圧入などの作業で採用が増えている。

2014年の市場は62億円となり、海外販売比率が35%を占めた。荷重が20kNmを境に需要分野が分かれる。20kNm未満は弱電、精密機器、医療機器などの組立・加工作業におけるモータのシャフト圧入やカシメ、張り合わせなど用途範囲が広く、数量ベースでは70%以上を占めており、今後も堅調な伸びが期待される。一方、20kNm以上は自動車や工作機械の部品生産用途を中心に需要が増加し、2016年までは毎年10%増、以降も毎年6%を超える伸びが予想される。

2.ナットランナー

2014年
2020年予測
2014年比
市場規模
139億円
185億円
133.1%

回転角、トルク管理ができるナット締め専用電動工具を対象とした。組立機械に組み込まれるシステムタイプとハンドタイプがある。システムタイプは自動車やその部品工場で導入されトランスファーライン、ドライブトレイン組立ラインなどで使用される。ハンドタイプは最終工程の内外装品組立などに使用されることが多い。高い制御精度が必要な用途ではサーボモータ制御となっている。

2014年の市場は139億円となった。大規模な生産設備投資が必要なシステムタイプが80%を占める。ハンドタイプは従来の設備を比較的簡単に入れ替えられるが、締め忘れや締結位置確認などが課題であり、オイルパルスやエア工具との競合もあり普及が遅れている。市場の20%弱が海外販売であり、今後も国内は買い替え需要が中心となるため海外販売の伸びが期待されるが、先行する海外メーカーとの競合も予想される。

自動車部品と輸送機器の組立・加工作業用途が大半である。ナットランナーは自動車関連の生産現場からの要求によりデータ活用が進んでおり、RFIDのタグを利用したシステムや無線化されたシステムに組み込まれ、上位生産管理システムと連携した加工データやツール状態の管理が行われている。

◆調査対象

ねじ締め (4品目)

スクリュードライバー、トルクレンチ、ナットランナー、パルスツール
表面処理加工 (3品目) バリ取り機、ブラスト、塗装ブース
接合加工 (7品目) 圧接機、リベッティング、サーボプレス、ろうつけ装置、電気溶接機、レーザ溶接機、はんだ小手
配管 (1品目) 配管工具
需要分野 自動車、自動車部品、家電製品、空調機器、二輪車

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/09/28
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