PRESSRELEASE プレスリリース

第16089号

照明器具のLED化率が拡大自動車分野などでLED・レーザー採用の増加に注目
光源/照明の市場を調査
LED照明器具国内市場2016年見込5,000億円を突破
有機EL照明器具の国内市場は、前年比5.5倍の22億円に拡大

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、既存光源からLED光源へのシフトが進み、それに伴いLED照明に付加価値をもたらす照明制御システムの提案が進む国内の光源/照明市場と、グローバルの光源市場動向について調査した。その結果を報告書「Special Appli. 光源/照明市場 実態・技術・予測 2016年版」にまとめた。

◆調査結果の概要

1.照明器具の国内市場



2015年のLED照明器具の市場は前年比9.2%増の4,913億円となった。住宅用でダウンライトやシーリングライト、オフィス・ビルにおける大口の新設・リニューアル案件向けで光源一体型ベースライト、工場や倉庫の高天井用照明器具のLED化が進んでいることなどが市場拡大に寄与している。今後も従来照明器具からLED照明器具への置き換え、新規導入によって市場の拡大が予想されるが、LED化の進行によりリプレイス期間が長期化することで、2020年以降は市場縮小に向かうとみられる。

需要分野別では、2015年時点のLED照明器具の販売比率は数量ベースで住宅用85.8%、オフィス・ビル用85.7%、店舗用77.4%、施設用85.4%、屋外用74.6%である。住宅用はLEDダウンライトが大きく伸びたこと、オフィス・ビルや施設用では光源一体型LEDベースライトの販売が好調であったことやHID代替LED照明器具の販売が好調だったことを背景に、前年に比べてLEDの比率が大きく高まった。

有機EL照明器具の市場は、2016年は22億円が見込まれ、2018年には100億円を突破するとみられる。アプリケーションの開拓による普及が進み、2030年には570億円が予測される。

2.管球ランプの国内市場

2015年
2016年見込
2020年予測
2030年予測
管球ランプ全体
2,330億円
2,166億円
1,732億円
817億円
(LED管球ランプ)
954億円
926億円
904億円
650億円

2015年の管球ランプ市場は2,330億円となった。LED照明器具の普及により管球ランプのセット向けやリプレイス需要が減少していることや、白熱灯、蛍光灯など電熱/放電ランプの生産終了により今後も縮小が続くとみられる。ただし、蛍光灯やHIDランプは2030年でも一定の需要が予想される。

照明市場は人口減少やそれに伴う建設需要の減少などの要因で、長期的には縮小に向かうとみられる。そのため、照明制御ソリューションの提案による照明の高付加価値化が進められており、IoTを活用した他の設備機器との連動なども視野に入れた照明制御ソリューション市場の拡大が期待される。

◆次世代有望光源・アプリケーションの市場

1.レーザーヘッドライトの世界市場

2015年
2016年見込
2020年予測
2030年予測
市場規模
僅少
僅少
102億円
880億円

自動車ヘッドライト用光源としてLEDの採用率が急速に上昇しているが、次世代光源としてレーザー光源を採用するヘッドライトが注目されている。レーザーヘッドライトは省電力化、軽量化、ヘッドライトユニットデザインの自由性などの利点により研究開発が進んでいる。

現時点では欧州メーカーの一部の高級車種に採用され、追加光源としてLEDハイビームに加えて使用されているが、販売は限定的である。レーザー光源は光の直進性に優れており、アウトバーン走行時などの遠方照射で性能を発揮するため、欧州市場でハイクラス車種を中心に2020年以降搭載が徐々に進むと予想される。低価格化や寿命の課題などを解決する必要があるものの、LED光源よりも消費電力の抑制効果が高いためEVおよびPHVでの採用のほか、ヘッドライト周辺を自由にデザインできる利点により中長期的には普及が期待される。

2.植物育成用光源(LEDユニット)の国内市場

2015年
2016年見込
2020年予測
2030年予測
市場規模
10億円
13億円
35億円
154億円

植物工場(完全人工光型植物工場用、補光用や開花調整用等)で利用される光源(LEDユニット)を対象とする。従来植物育成用光源は主に蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプが採用されていたが、LEDの価格低下により初期投資が大幅に縮小したことに加え、省電力、低発熱であることや、波長コントロールによる栽培品種の多様化が可能などの要因から、新設の植物工場での採用や既設の植物工場での置き換えが進んでいる。

2015年は震災以降市場をけん引してきた復興需要が一巡したことで急成長は一旦ストップしたが、2016年以降は植物工場の新設が再び増加するとみられる。新設の植物工場は大型化の傾向があり、今後需要増加が予想される。既設の植物工場においても中長期的には置き換え需要が発生すると予想されるため、各年の需要は新築案件によりばらつきがあるものの市場は拡大を続けるとみられる。

製品別では、照射効率が高い製品や照射箇所のバラつきを調整できる製品が、バー型及びパネル型で展開されており、需要が増加している。また、直管型は従来光源からの置き換えが容易であるため需要増加が期待される。

3.深紫外光LEDの世界市場

2015年
2016年見込
2020年予測
2030年予測
市場規模
9億円
14億円
309億円
1,013億円

ここでは200〜300nmの波長を深紫外線と定義しており、同波長帯を発光するLEDを対象とした。生物のDNAを破壊する特性を活かし、水の殺菌や閉鎖空間でのウィルス蔓延の防止用に使用できるほか、紫外線吸収を応用して、皮膚治療などの医療、環境計測や化学物質の検出・分析といったセンサーデバイスで使用でき、将来的には高密度情報記録技術での応用も想定される。

以前から分析・医療用途で一部のメーカーにより製品化されていたが、2014年頃より殺菌用途で深紫外光LEDの量産化が始まり、本格的に市場が形成されはじめた。分析・医療用途は需要が限定されるが、殺菌用途は家庭用浄水器や空気清浄機、エアーコンディショナといった高価格家電製品に搭載が期待され、LEDの低価格化が進めば、市場は大幅に拡大するとみられる。

◆調査対象

1.国内市場

需要分野別市場 住宅照明、オフィス・ビル照明、店舗照明、施設照明、屋外照明、電光看板
品目 LED照明 LED照明器具(白熱灯代替形、ハロゲン灯代替形、蛍光灯代替形、HID灯代替形、冷陰極管灯代替形)、LED管球ランプ(白熱ランプ代替形、ハロゲンランプ代替形、蛍光ランプ代替形、HIDランプ代替形)、演出・看板用LED照明
有機EL照明 有機EL光源、有機EL照明器具
電熱/放電灯 照明器具 白熱灯器具、ハロゲン灯器具、蛍光灯器具、HID灯器具、冷陰極管灯器具、無電極放電灯器具
電熱/放電 ランプ 白熱ランプ、ハロゲンランプ、蛍光ランプ、HIDランプ、冷陰極蛍光ランプ、無電極ランプ
照明制御・ソリューション事業 照明制御ソリューション事業(有線方式/無線方式)、照明演出ソリューション事業

2.世界市場

次世代光源・アプリケーション 有機EL光源、深紫外光LED、高機能・次世代LED、レーザー光源(HMD/HUD)、次世代自動車ヘッドライト、植物育成用光源
光源 ランプ 可視光ランプ、紫外光ランプ、赤外光ランプ
LED 可視光LED(単色LED、白色LED)、赤外光LED、紫外光LED
レーザー 半導体レーザー
注目アプリケーション バックライト用光源、プロジェクタ光源、キュアリング用、自動車外装ランプ、自動車内装ランプ、LEDディスプレイ

※植物育成用光源は国内市場、キュアリング用は国内市場と日系企業の海外売上。
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/11/08
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