PRESSRELEASE プレスリリース

第20067号

8カテゴリー71業態の外食産業国内市場を調査
―2020年市場見込(2019年比)―
<注目市場>
●居酒屋・炉端焼 1兆1,715億円(27.0%減)
~ 宴会需要の低迷や若年層の酒離れに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け縮小 ~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、来店客数が減少している外食産業の市場を調査した。その結果を「外食産業マーケティング便覧 2020 No.2」にまとめた。

この調査では、料飲店、ファミリーレストラン、喫茶、西洋料理、日本料理、東洋料理、エスニック料理、宿泊宴会場の8カテゴリー71業態の市場について現状を調査し、将来を予想した。

なお、ファストフード、テイクアウト、ホームデリバリー・ケータリング、交通機関、レジャー施設、給食の6カテゴリー63業態の市場については6月11日に調査結果を発表している。

◆注目市場

●居酒屋・炉端焼

 

2019年

2020年見込

2019年比

居酒屋・炉端焼

1兆6,058億円

1兆1,715億円

73.0%

 

高価格型居酒屋

1,007億円

669億円

66.4%

 

低価格型居酒屋

2,130億円

1,577億円

74.0%

※高価格型居酒屋、低価格型居酒屋は居酒屋・炉端焼の内数

居酒屋・炉端焼は和食をメインとした幅広いメニュー、または、やきとりや刺身、串カツなどの和食メニューを販売する業態を対象とする。提供形態はテーブルサービス、スタンディングによるセルフサービス(立ち飲み)、カウンターサービスがある。

2019年は、上位チェーンでは不採算店舗の整理や業態転換などでトータル店舗数が減少したところが多く、上位以外では倒産や閉店も増加した。また、台風による一時休業や、10月1日からの消費税増税による消費低迷の影響もあり、市場は縮小した。2020年は、宴会需要の低迷や若年層の酒離れが続いていることに加え、4月1日施行の改正健康増進法により原則屋内禁煙化となり、上位チェーンでは一部店舗に喫煙室を設置するなどの対策を講じているが、喫煙客の需要は減少が予想される。また、新型コロナウイルス感染症の影響で来店客数が減少したことや、緊急事態宣言の発令に伴う酒類提供の自粛により、上位チェーンの多くは休業や短縮営業を余儀なくされたことで、市場は縮小するとみられる。

高価格型居酒屋は客単価3,800円以上、7,000円未満を対象とする。

2019年の市場は、宴会離れや消費税増税による消費低迷の影響を受け縮小した。2020年は、緊急事態宣言下で上位チェーンは休業する店舗が多く、低価格型居酒屋などが導入したテイクアウトやデリバリーの展開も調査時点ではほとんどみられなかったことから、ほかの居酒屋業態に比べて縮小幅も大きくなる。

低価格型居酒屋は客単価2,400円未満を対象とする。

2019年の市場は、上位チェーンの閉店や消費税増税による消費低迷などマイナス要因があったものの、「鳥貴族」の売上回復や、中高価格型の「ワタミ」が低価格型の「ミライザカ」への業態転換の進展によりプラスに転じた。2020年は、宴会需要の低迷に対して早期予約の割引など特典やキャンペーンを実施するなど対策を講じていたが、3月以降は休業する店舗が増加したことで、市場は縮小するとみられる。一部チェーンでは、デリバリーやテイクアウトを開始するなどの動きがみられる。

●焼肉料理

2019年

2020年見込

2019年比

5,677億円

4,901億円

86.3%

2019年の市場は、一部の企業が苦戦したものの郊外ロードサイド店を中心に成長している企業がけん引したため拡大した。2020年は、引き続き郊外ロードサイド店を展開する企業の好調が期待されていたが、新型コロナウイルス感染症の影響により休業が相次ぎ、ディナーを中心に客数が減少したため市場の縮小が予想される。ただし、焼肉料理はファミリー需要が高く、郊外ロードサイド店を中心に需要は回復するとみられる。

●餃子専門店

2019年

2020年見込

2019年比

1,689億円

1,531億円

90.6%

2019年の市場は、上位チェーンの積極的な販促と、関東を中心に成長を続けている「ぎょうざの満州」や「NATTY SWANKY」が出店エリアを広げて実績を伸ばしたことから拡大した。2020年は、テイクアウトにより2月までは好調なチェーンも多かったが、3月以降は新型コロナウイルス感染症の影響により客数が減少しており、市場は縮小が予想される。

◆調査結果の概要

 

2019年

2020年見込

2019年比

料飲店

5兆2,922億円

3兆1,160億円

58.9%

ファミリーレストラン

1兆2,729億円

9,869億円

77.5%

喫茶

1兆4,878億円

1兆1,122億円

74.8%

西洋料理

9,197億円

6,996億円

76.1%

日本料理

2兆5,919億円

1兆9,271億円

74.4%

東洋料理

1兆4,247億円

1兆1,001億円

77.2%

エスニック料理

1,448億円

1,247億円

86.1%

宿泊宴会場

3兆8,855億円

2兆4,296億円

62.5%

料飲店は、若者の酒離れや宴会需要の低迷から店舗数が減少し、市場縮小が続いている。2020年は、改正健康増進法による原則屋内禁煙化や、新型コロナウイルス感染症の影響により来店客数が減少していることなどから、市場は大幅に縮小するとみられる。

ファミリーレストランは、2019年から上位チェーンが店内を禁煙にした影響や人手不足による営業時間の短縮などにより市場は縮小した。2020年は、各チェーンが短縮営業や休業を余儀なくされている。一部チェーンでは、テイクアウトやデリバリーを強化することでユーザーの獲得を図っているが、市場の大幅縮小が予想される。

喫茶は、2019年は主力業態であるコーヒーショップが上位チェーンの店舗数増加や、高付加価値商品の発売により客単価が上昇したことから伸長し、市場は拡大した。2020年は、新型コロナウイルス感染症や原則屋内禁煙化の影響を受け市場は縮小するとみられる。

西洋料理は、2019年は上位チェーンの不調によりステーキ・ハンバーグレストランの伸びが鈍化したものの、ドイツ料理が前年以上に伸長したほか、プレミアムハンバーガーやカフェレストランが好調だったため市場は拡大した。2020年は、短縮営業や休業が影響し、市場の縮小が予想される。

日本料理は、そば・うどん、すきやき・しゃぶしゃぶ、とんかつなどの主力業態の客数の減少に伴い市場の縮小が続いている。2020年は、接待・宴会のキャンセルが相次いでいる料亭・割烹は特に減少幅が大きくなると予想される。

東洋料理は、2019年はテーブルオーダーバイキング形式の焼肉料理が伸び市場が拡大した。2020年は、新型コロナウイルス感染症の影響により市場の縮小が予想される。

エスニック料理は、2019年は上位チェーンが安定した実績を残したほか、東南アジア料理に含まれるベトナム料理の注目度が高まり市場は拡大した。2020年は各チェーンとも営業体制を縮小している。テイクアウトやデリバリーを強化する動きもあるものの、市場は縮小するとみられる。

宿泊宴会場は、ホテルの開業ラッシュとインバウンド需要の増加で2019年まで市場の拡大が続いていたが、2020年は入国制限や結婚披露宴などの宴会の自粛に加え、東京五輪の開催延期によって打撃を受けており、市場は縮小するとみられる。

◆調査対象

料飲店

・居酒屋・炉端焼

・やきとり専門店

・カフェバー・ショットバー

・高価格型居酒屋

・ビアレストラン

・スナック・クラブ・パブ

・低価格型居酒屋

・クラフトビールレストラン

 

・串カツ・串揚げ専門店

・ディスコ・クラブ

 

ファミリーレストラン(FR)

・中高価格型総合FR

・イタリアFR

・チャンポンFR

・低価格型総合FR

・中華FR

・バイキングレストラン

・和風FR

・ステーキ・ハンバーグFR

 

喫茶

・コーヒーショップ

・高価格型喫茶店・コーヒー専門店

・ジューススタンド

・低価格型コーヒーショップ

・紅茶専門店

・ティースタンド・カフェ

・高価格型コーヒーショップ

・フルーツパーラー

 

・喫茶店・コーヒー専門店

甘味処

 

西洋料理

・フランス料理

・プレミアムハンバーガー

・オイスターバー

・イタリア料理

・ドイツ料理

・オムレツ・オムライスレストラン

・高級イタリア料理

・スペイン料理

・カフェレストラン

・パスタレストラン

・ステーキ・ハンバーグレストラン

・ワイン酒場

・アメリカ料理

・シーフードレストラン

 

日本料理

・そば・うどん

・とんかつ

・かに料理

・そば居酒屋

・すきやき・しゃぶしゃぶ

・もつ鍋

・すし

・料亭・割烹

・お好み焼き

・うなぎ

・豆腐料理

・牛タン専門店

・てんぷら

・低価格ふぐ料理

 

東洋料理

・韓国料理

・ホルモン料理

・点心料理

・焼肉料理

・高級中華料理

・餃子専門店

・焼肉テーブルオーダーバイキング

・一般中華料理

 

エスニック料理

・メキシコ料理

・インド料理

・東南アジア料理

宿泊宴会場

・ホテル

・結婚式場・宴会場

・旅館

・ビジネスホテル

 

 


2020/06/24
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