PRESSRELEASE プレスリリース
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、女性の社会進出や老々介護など介護の担い手の変化、政府による在宅介護の推進により拡大が期待される市販用高齢者向け食品の国内市場を調査した。その結果を「市販用高齢者向け食品の現状と将来展望」にまとめた。
この調査では、市販用の高齢者向け食品を飲料、主食、おかず、おやつ・デザートといったメニュー別、ドラッグストアや通販などチャネル別に分析した。
◆調査結果の概要
■市販用高齢者向け食品市場

市販用の高齢者向け食品市場は1990年代後半に形成されたが、自家調理との競合や出来合い品への抵抗感などにより、高齢化が進展する中でも小規模にとどまっていた。しかし、政府が施設介護から在宅介護へ本格的に舵を切っていることに加え、女性の社会進出や老々介護など介護の担い手の変化、訪問介護での人手不足などで調理の簡便化ニーズが高まり、市場は緩やかながらも拡大している。
2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染防止のためデイサービスなど介護施設の利用機会が減少したことで需要の高まりが期待されたが、介護者の在宅時間が伸び自家調理が増えたことから、大きな追い風にはならなかった。しかし、変わらず需要は堅調であり、市場は拡大するとみられる。
近年ではサルコペニア・フレイル予防の浸透により、たんぱく質などの栄養補給の重要性が認知され、日常的な栄養補給を訴求した「メイバランス」(明治)などの流動食が要介護者以外の高齢者の需要も取り込んでいる。高齢者人口の増加や調理の簡便化ニーズの高まり、要介護者に加え食が細くなった高齢者などユーザーのすそ野が広がることで市場は拡大していき、2030年には278億円が予測される。
◆メニュー別動向
市場をけん引するのは自家調理と競合せず、サルコペニア・フレイル予防や熱中症予防のニーズを取り込む飲料であり、市場の6割を占める。
主食は、米飯類が自家調理と競合しやすいため、他のメニューに比べユーザーや市場は限定的であるが、簡便性を求めるユーザーは日常的に使用するため、リピーターが多い。
おかずは、各社が幅広いメニュー展開を行っている。自家調理と競合するものの、舌でつぶせたり、かまなくてもよいものは、調理に手間がかかることからニーズが大きく、商品数が増加している。介護者の時短ニーズの増加や、購入による手抜き感と抵抗感が軽減されることで需要は高まっていくとみられる。
おやつ・デザートは、一般加工食品のヨーグルトやゼリーとの競合があるものの、少量でも栄養補給が可能な高たんぱくな商品などが好調である。
◆チャネル別動向
チャネル別では5割近くをドラッグストアが占め、次に比率が高いのは通販である。
ドラッグストアや量販店などは一般食品と比べ回転率の低い高齢者向け食品の棚が広がりにくく、メーカーはAmazonなどの総合通販や介護食専門通販の注力度を高めている。
◆通販市場◆
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2020年見込 |
前年比 |
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カタログ通販 |
34億円 |
109.7% |
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EC |
26億円 |
108.3% |
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合 計 |
60億円 |
109.1% |
カタログ通販は、ECに不慣れな介護者による底堅い需要があり、病院や介護施設の関係者から介護者へカタログが紹介されることが多い。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛により、病院や介護施設を経由した新規ユーザーの獲得が停滞したものの、まとめ買いのしやすさもあり、二桁近い拡大が見込まれる。
ECは、費用対効果の面でコストや労力のかかる自社通販から撤退する企業が多く、店頭認知度が高い商品は総合通販への移行が進んでいる。介護食専門通販ではスマートフォンでの注文が増加しており、2020年は店舗購入からのシフトもみられる。
◆調査対象
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定義 |
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市販用高齢者向け食品として、嚥下や栄養補助を訴求する加工食品、嚥下障害のある高齢者の水分補給を主目的に電解質などを訴求した飲料、流動食 |
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メニュー別 |
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・飲料 |
・主食 |
・おかず |
・おやつ・デザート |
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チャネル別 |
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・ドラッグストア |
・調剤薬局 |
・通販(EC/カタログ通販) |
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・量販店 |
・生協 |
・その他 |
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