PRESSRELEASE プレスリリース

第26081号

料飲店、喫茶などの国内外食市場を調査
― 2026年市場見込(2025年比) ―
■喫茶 1兆5,499億円(3.1%増)
コーヒーショップ、喫茶店・コーヒー専門店の市場けん引が続く
1.コーヒーショップ 6,055億円(6.3%増)
積極的な新規出店のほか、コーヒー以外のメニュー拡充で客単価が上昇
2.ジュース&ティースタンド・カフェ 520億円(3.4%増)
期間限定や付加価値メニューの発売が顧客の需要を喚起

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、ドリンク以外のメニュー販促強化で需要獲得を狙う喫茶や、高単価・高付加価値メニューの販売で客単価上昇を図るテイクアウトなど外食59業態の国内市場を調査した。その結果を「外食産業マーケティング便覧 2026 No.2」にまとめた。

この調査は、外食産業のうち、料飲店や喫茶といった飲料の提供を主とする飲食店、交通機関やレジャー施設、宿泊宴会場といったコト消費に伴う飲食施設のほか、弁当・給食、テイクアウト、ホームデリバリーの市場の現状を分析し、将来を展望した。

なお、食事の提供を主とするファストフード店、ファミリーレストラン、専門料理店(アジア・エスニック料理店、西洋料理店、日本料理店)の調査結果は「外食産業マーケティング便覧 2026 No.1」にまとめ、その概要は7月9日に発表した。

◆注目市場

■喫茶の国内市場

喫茶の国内市場

コーヒーショップ、喫茶店・コーヒー専門店が市場をけん引している。

2025年は、コーヒーショップ、喫茶店・コーヒー専門店の上位チェーンによる積極的な新規出店のほか、ランチを中心とした食事利用増加やフードメニューの強化で単価も上昇し新型コロナウイルス流行前の2019年の市場規模を上回った。

2026年も、コーヒーショップ、喫茶店・コーヒー専門店の市場けん引が続く。また、ジュース&ティースタンド・カフェの上位チェーンが、店舗数増加のほかクッキーとドリンクを合わせたセット販売の拡販に注力することで市場拡大が予想される。

1.コーヒーショップ

コーヒーショップ

セルフサービスでの商品提供店舗を対象とし、フルサービス型店舗やCVSカウンターコーヒーは含まない。

2025年は、上位チェーンを中心に出店ペースが加速し店舗数が増加した。また、フローズンドリンクの好調、パンやスイーツなどメニューの充実、ランチ利用の増加などが客単価の上昇につながり市場は拡大した。

2026年も、店舗数の増加が続くとみられる。コーヒー豆の価格高騰の影響で、ドリンクメニューの強化やフードメニュー拡充などコーヒー以外のメニュー販促が活発化し、利用者の購買の選択肢が広がることで、市場は前年比6.3%増の拡大が見込まれる。

2.ジュース&ティースタンド・カフェ

ジュース&ティースタンド・カフェ

ジュース、日本茶や中国茶などのティードリンクをセルフサービスまたは半セルフサービス形式で提供する店舗を対象とする。

 2025年は、積極的な新規出店で上位チェーンの店舗数が増加したほか、期間限定や付加価値メニューの発売が顧客の需要喚起につながり市場は500億円を突破した。

 2026年は、上位チェーンがフードメニューの販売でドリンクと合わせた需要の獲得を目指しているほか、上位チェーンの出店ペースの加速により市場は拡大するとみられる。

■テイクアウト

テイクアウト

CVSテイクアウトフードと量販店デリカが市場をけん引している。世帯構成やライフスタイルの変化を背景にハレの日と日常食両方の需要を獲得し、値上げが続く中、価格優位性や利便性の高さなどで他外食業態からの需要流入がみられる。

2025年は、物価高による価格改定で顧客離れや店舗整理が進んだが、高単価・高付加価値メニューの販売が客単価の上昇につながり市場拡大となった。

2026年は、値ごろ感のある量販店デリカの品質向上やCVSテイクアウトフードの増量キャンペーンなどで新規顧客の獲得やリピーターの需要喚起が進み、市場拡大が続くと予想される。

1.CVSテイクアウトフード

CVSテイクアウトフード

CVSにおけるおにぎり、弁当、総菜、サンドイッチ、めん類、サラダ、カウンターFF(ファストフード)、ドリンクなどを対象とする。

2025年は、品質向上や値ごろ感のある商品拡充など積極的な商品施策の実施やクーポンによる値引きが行われたほか、カウンターFFでスムージー、フラッペ、紅茶などコーヒー以外のドリンク販促強化で客単価が上昇した。また、上位チェーンが期間限定で価格据え置き増量キャンペーンを行い、節約志向に対応した施策として話題を集めるなど、市場は3兆円を突破した。

2026年は、物価高が続くなか上位チェーンが期間限定で大幅増量キャンペーンを展開するなど様々な商品施策が実施されるとみられる。また、前年に続き値引き施策による集客が進められることで、市場拡大が予想される。

2.おにぎり専門店

おにぎり専門店

おにぎりをメインに提供する店舗を対象とし、総菜や弁当がメインの店舗は含まない。

2025年は、米や具の価格高騰で多くの企業が値上げを行ったほか、嗜好性の高いメニューの展開や厳選素材の使用など高付加価値商品が顧客の購買意欲を刺激し市場を押し上げた。

2026年は、他業種からの参入や既存チェーンによる新規出店は続くとみられるが、食材費の高騰が影響し収益性圧迫により出店ペースが鈍化する懸念がある。しかし、物価高で競合業態でも価格改定が進んだためおにぎり専門店のコストパフォーマンスや付加価値性の高さが評価されている。また、インバウンド需要で価格許容範囲の広がりがみられ、客単価の上昇に寄与するため市場は拡大を続けると予想される。

■弁当・給食

弁当・給食

2025年は、給食業態では米の価格高騰や人件費などのコスト増加で受託企業と施設側の価格交渉が続き、一部受託企業の撤退、病院や学校の施設数減少などがみられた。一方で、企業では物価高で食の福利厚生が注目され産業給食、ケータリングや仕出し弁当の需要が高まったほか、高齢者福祉施設数の増加も寄与し市場は拡大した。

2026年も、ケータリングや仕出し弁当が法人需要を獲得し好調が続くとみられる。しかし、各業態で人手不足が深刻化しており、給食業態では収益性が低い施設との契約終了、病院や学校の施設数減少などが影響し市場の伸びは鈍化が予想される。

1.高齢者福祉施設給食

高齢者福祉施設給食

介護保険施設、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームで提供される給食を対象とする。

2025年は、有料老人ホームを中心に高齢者福祉施設数が増加、また、米の価格高騰や人件費上昇などのコスト増加をきっかけに、多くの受託企業が委託費の見直しを進めたことにより利益率が向上した。特に、食数の少ない中・小規模施設から、収益性が見込める大規模施設へ人員を集約させ利益率を高めるケースが増えた。食数の少ない施設では給食調理から仕出し弁当や冷凍弁当などへの切り替えがみられた。

2026年は、人手不足やコスト上昇の影響で食数の少ない施設では仕出し弁当や冷凍弁当など他の食事サービスに切り替える動きが加速しているが、有料老人ホームの新設や入居者数の増加で市場は伸びが続くと予想される。特に高級タイプの施設では、レストラン出身シェフによる調理、ホテル監修メニュー、実演調理など高付加価値化に伴う単価上昇が市場続伸に寄与するとみられる。今後も参入企業は既存施設との契約内容の見直しで利益率を高めていくほか、人手不足対応として完全調理済食品の導入やDX化を推進するなど、少人数でも効率的な施設運営を模索する動きが進むと予想される。

◆調査対象

料飲店
・居酒屋/炉端焼
・やきとり専門店
・串カツ/串揚げ専門店
・ビアレストラン
・クラフトビールレストラン
・ディスコ/クラブ
・カフェバー/ショットバー
・スナック/クラブ/パブ

喫茶
・コーヒーショップ
・喫茶店/コーヒー専門店
・紅茶専門店
・フルーツパーラー
・ジュース&ティースタンド/カフェ

交通機関
・列車内食
・機内食
・有料道路SA/PA
・客船食堂

レジャー施設
・ゴルフ場
・スキー場
・健康ランド/スーパー銭湯
・レジャーランド
・野球場
・映画館/シネコン
・ギャンブル場
・カラオケボックス
・複合カフェ
・水族館/動物園

宿泊宴会場
・ホテル
・ビジネスホテル
・シティホテル
・リゾートホテル
・結婚式場/宴会場
・旅館

弁当/給食
・産業給食
・学校給食
・病院給食
・高齢者福祉施設給食
・有料老人ホーム
・幼稚園/保育所給食
・学生食堂
・仕出し弁当
・ケータリング

テイクアウト
・テイクアウト弁当
・デリカショップ
・おにぎり専門店
・テイクアウトずし
・ベーカリーショップ
・量販店デリカ
・CVSテイクアウトフード
・CVSカウンターFF
・CVSカウンターコーヒー
・スイーツ店
・シュークリーム専門店
・たこ焼き類
・たい焼き専門店

ホームデリバリー
・宅配ピザ
・宅配ずし
・宅配釜飯
・病者/高齢者食宅配


2026/7/30
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。