PRESSRELEASE プレスリリース

第22086号

HV、PHV、EVの市場を調査
―2035年市場予測(2021年比)―
■HV  1,536万台(4.0倍)
~2026年までは各エリアで増加、2030年以降は中国と北米がけん引~
■PHV   783万台(4.2倍)
~北米の伸びを背景に市場拡大~
■EV  5,651万台(12.0倍)
~中国、欧州、北米で大きく伸長し、 
2035年には新車販売台数全体の半数以上に~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 清口 正夫 03-3241-3470)は、日系自動車メーカーが中心のHV、欧州や中国自動車メーカーが8割程度を占め、欧州や中国の需要が先行しているPHV、800V充電車の登場や、異業種参入などにより注目が集まるEVの世界市場について調査した。その結果を「2022年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめた。

この調査では、HV、PHV、EVに加え、FCV、48VマイルドHV、内燃車、それらの関連部品16品目の市場の将来を展望した。また、日系自動車メーカー8社、海外自動車メーカー14社、EV新規参入メーカー5社の取り組みも明らかにした。

※超小型モビリティを除く。また、HVには48VマイルドHVを含まない。

◆調査結果の概要

■HV、PHV、EVの世界市場(乗用車・新車販売台数)

 

2021年

2035年予測

2021年比

HV

387万台

1,536万台

4.0倍

PHV

188万台

783万台

4.2倍

EV

469万台

5,651万台

12.0倍

合 計

1,044万台

7,970万台

7.6倍

※市場データは四捨五入している

2021年の市場は、新型コロナウイルス感染症の流行によるロックダウンの影響で部品や半導体が不足したものの、HV、PHV、EVの新車販売台数は増加した。一方、内燃車の新車販売台数は減少したことから、新車販売台数全体に占めるHV、PHV、EVの割合は13.9%となり、前年より5.0ポイント上昇した。

2022年も半導体不足の影響が懸念されるが、環境規制対応によって欧州や中国を中心にEVの普及が進むとみられる。2025年頃までは、新車販売台数全体に占める内燃車のウエイトが高いが、カーボンニュートラル実現に向けて、欧州や中国ではEVが中心となり、2030年にはEVのウエイトが内燃車を上回る。さらに、2035年には乗用車の主役は内燃車からEVに移行し、新車販売台数全体の57.1%がEVになると予測される。

■HVのエリア別市場

2021年

2035年予測

2021年比

全 体

387万台

1,536万台

4.0倍

 

日本

92万台

210万台

2.3倍

中国

68万台

363万台

5.3倍

※日本、中国は全体の内数

2021年のHVの新車販売台数は387万台であり、そのうち日系自動車メーカー製が8割強を占めた。

現状は日本や北米の需要が中心である。内燃車からの買い替えで、各エリアとも2026年までは市場拡大が予想される。その後、環境規制対応によって日本では2030年をピークにEVへの移行が進むとみられる。欧州では、2026年以降、厳格なCO2排出量規制により、各自動車メーカーがEVの生産へ移行するため、2026年以降は、HVの新車販売台数の減少が予想される。

最終的には中国や北米もEVが中心となるが、HVも一定の需要を維持するとみられる。中国は、2035年をめどに新車販売を環境対応車のみとする方針を打ち出しており、うち50%をHVと定めているため、2030年以降もHVの伸長が予想される。北米やASEAN・東アジアなどでも、HVは引き続き伸びることから、2035年の市場は2021年比4.0倍の1,536万台が予測される。

■PHVのエリア別市場

 

2021年

2035年予測

2021年比

全 体

188万台

783万台

4.2倍

 

日本

2万台

45万台

22.5倍

北米

19万台

212万台

11.2倍

※日本、北米は全体の内数

2021年のPHVの新車販売台数は188万台であり、そのうち欧州と中国自動車メーカー製が8割程度を占めた。現状、欧州の需要が先行しており、中国が続いている。

人体や環境に有害な物質等を排出しないゼロエミッション車への移行の通過点として、PHVは2030年までは各エリアで市場拡大が予想される。2030年以降は、特に欧州自動車メーカーが内燃機関を搭載する車両の生産から撤退するケースが増えるため、PHVからEVへの移行が進むとみられる。中国でも、課題とされてきた車両技術や充電環境が改善されることでEV化が進展し、PHVは減少が予想される。

しかし、日本や北米などでは、充電環境が欧州や中国のように整備されていないため、PHVを核とした環境規制対応を進める自動車メーカーの考えもあり、主に北米での伸びを受けて引き続き市場拡大するとみられ、2035年には2021年比4.2倍の783万台が予測される。

■EVのエリア別市場

 

2021年

2035年予測

2021年比

全 体

469万台

5,651万台

12.0倍

 

日本

2万台

154万台

77.0倍

中国

268万台

2,232万台

8.3倍

※日本、中国は全体の内数

2021年のEVの新車販売台数は469万台であり、中国や欧州を中心に市場は拡大した。特に、中国では欧州の2倍以上となる268万台、新車販売台数の12.5%がEVとなった。

今後も、中国や欧州が市場拡大をけん引するとみられる。中国では、EVが普及したことを背景に政府の新エネルギー車に対する補助金制度は、2022年で終了するものの、日本円で100万円を下回るエントリーモデルの増加や800V系超急速充電、航続距離1,000km超、バッテリー交換などに対応するモデルが登場するとみられる。今後は、補助金頼みから需要喚起による自立した伸びに変わることで、市場は拡大すると予想される。また、北米でも補助金政策によってEVの新車販売台数が増加するとみられる。新興国は中国自動車メーカーが参入することで、2030年以降にコンパクトカーサイズのEV需要が増え、2035年の市場は、2021年比12.0倍の5,651万台が予測される。

一方、日本では、車種の豊富さや車両価格の安さからHVの需要が高く、EVの新車販売台数は微増にとどまっている。今後は他国・他エリアのEVへの移行状況を参考にしながら、段階的にEVへの切り替えが進むとみられ、2035年には2021年比77.0倍の154万台が予測される。

◆調査対象

自動車

・HV

・EV

・48VマイルドHV

・PHV

・FCV

・内燃車

HV、PHV、EV、FCV関連部品

・駆動用モーター・ジェネレーター

・電流センサー

・車載充電器

・インバーター

・高電圧ケーブル

・急速充電器

・パワー半導体

・駆動用バッテリー

・普通充電器

・平滑コンデンサー

・燃料電池(FCスタック)

・ワイヤレス給電

・DC-DCコンバーター

・水素タンク

 

・マネジメントECU

・電動車用暖房機構

 

自動車メーカー

・日系メーカー8社

・海外メーカー14社

・新規参入メーカー5社


2022/08/09
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