PRESSRELEASE プレスリリース
紙おむつなど国内トイレタリーグッヅ市場を調査
アリ用殺虫剤28億円(16.7%増)、ホイルタイプクッキングシート38億円(15.2%増)
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、6月から近年高付加価値品の投入により単価の上昇が進んでいるトイレタリーグッヅ11カテゴリー80品目の国内市場を調査している。調査は2回に分け行っており、第1回目はランドリー・ファブリックケア、芳香・消臭剤、ハウスホールド、クッキング、殺虫剤・忌避剤、衛生材サニタリーの6カテゴリー43品目の市場を分析した。その結果を報告書「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2017 No.1」にまとめた。
この報告書では、6カテゴリーから43品目について、種類・機能別やチャネル別市場の規模や推移、ブランドシェア、価格動向などの様々な分析を行っている。なお、第2回目はパーソナルケア、ベビーケア、チャーム用品、オーラルケア、ヘルスケアの5カテゴリー37品目の市場の調査・分析を予定している。
◆注目市場
1.ダニ・不快害虫用殺虫剤
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
ダニ・
不快害虫用 殺虫剤 |
109億円 |
103.8% |
112億円 |
102.8% |
(アリ用) |
24億円 |
104.3% |
28億円 |
116.7% |
※アリ用は内数
ここではダニやアリをはじめ、ハチ、アブ、ムカデ、クモ、ナメクジ、ヤスデ、ダンゴムシ、コバエなど向けの医薬部外品と雑貨分類の殺虫剤を対象とする。ダニ・不快害虫用殺虫剤は対象害虫ごとに細分化した商品の投入が進んでいる。
2013年はマダニを媒介とした感染症発症例の報道が増加したことにより、市場が大幅に拡大した。2014年はその反動で縮小したものの、以降拡大推移している。2016年の市場はダニ用が忌避剤への需要分散により微増にとどまったが、残暑が長引き店頭での取扱期間が伸びたことや、スズメバチを対象とした商品投入が活発化したことなどから、トータルでは拡大した。2017年は5月に関西でヒアリが初めて確認され、生態や危険性について広くメディアで報道されたことから、アリ用の需要が増加している。
2.クッキングシート
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
クッキングシート |
66億円 |
108.2% |
71億円 |
107.6% |
(ホイルタイプ) |
33億円 |
117.9% |
38億円 |
115.2% |
※ホイルタイプは内数
ここではオーブンや電子レンジ、フライパンなどによる加熱調理に使用するクッキングシートを対象とする。クッキングシートは1ロールが長い長尺タイプのラインアップが進んでおり、流通サイドでも長尺タイプを中心とした売場展開が増えている。また、家庭での使用頻度も高まっており市場が拡大している。
紙素材のペーパータイプはオーブン調理時の料理をはがし易くする、天板の焦げ付きを防ぐ、油やアクを取るといった用途がメインであるが、油・アク抜きにはペーパータオルなどへの需要分散が顕著となっており、市場が伸び悩んでいる。一方、アルミホイルとパラフィンシート/シリコンなどを貼り合わせたホイルタイプは上位メーカーが調理や片付けの負担を軽減するアイテムとしてTVCMや店頭で積極的にプロモーションを行っており、急速に需要を取り込んでいる。また、使用頻度も高まっていることから長尺タイプが好調で、市場は拡大している。
クッキングシート未使用者は依然として多いことから、TVCMや店頭でのプロモーションにより、今後も市場は拡大が予想される。
3.ディスポーザブルクリーナー
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
ディスポーザブルクリーナー |
123億円 |
106.0% |
128億円 |
104.1% |
(リビングその他) |
47億円 |
114.6% |
52億円 |
110.6% |
※リビングその他は内数
ここではトイレ、キッチン、リビングその他(汎用タイプ含む)の手拭掃除に使用する使い捨てタイプのクロスやシートを対象とする。市場はPB商品や100円均一商品の増加により低価格化が進行し2012年まで低迷していたが、花王が新たに食卓使用の需要を掘り起こし、2013年には拡大に転じている。各社がリビング用や食卓用、汎用タイプに注力していることからリビングその他が伸びており、市場は高成長している。
2016年は花王が積極的なプロモーションにより使用シーンを広げ、男性層への浸透も進め実績を伸ばし、市場拡大をけん引した。手間の掛からない掃除用品に対する需要は増加しており、2017年の市場は機能や耐久性を重視した商品を中心に拡大が見込まれる。
共働きや単身世帯の増加により今後もディスポーザブルクリーナーの需要は増加すると予想される。特に、除菌に対する意識の向上により、リビングやトイレの除菌を訴求した商品が伸びるとみられる。メーカー各社も積極的なプロモーションや様々な使用シーンの提案で需要喚起を図っていくとみられる。
4.食品保存用品
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
袋・シート |
71億円 |
109.2% |
76億円 |
107.0% |
コンテナ |
24億円 |
109.1% |
25億円 |
104.2% |
合 計 |
94億円 |
108.0% |
101億円 |
107.4% |
ここでは食品の保存で使用するジッパー付きの袋やシート、コンテナを対象とする。
袋・シートは共働きや単身世帯の増加による食品の冷凍保存ニーズ拡大により需要の伸びが続いている。需要は一時安価なPBへのシフトが見られたが、2014年頃より使い勝手の良いNBへ回帰している。2016年の市場は使用頻度の上昇に加え、使い捨てするユーザーが増えたこと、小物の整理など食品保存以外の使用も増えたことなどから大幅に拡大した。上位メーカーを中心に食品の保存にとどまらない用途提案が進められていることから、今後も市場は拡大が予想される。
コンテナは安価なPBへのシフトで一時市場が縮小していたが、弁当容器としてなど、NBメーカーによる新たな用途提案が進んだほか、食事の作り置き保存ニーズ拡大によりNBへの回帰が進み、2014年から徐々に拡大へ転じている。2016年は旭化成ホームプロダクツが蓋の閉めやすさや収納性を高めたデザインリニューアルや、TVCMなどのプロモーションによりユーザー開拓を進めたほか、食品保存以外の使用も増えたことなどから、市場は拡大した。今後も食品保存ニーズは高まり、NBが使い易さや品質の良さから需要を集め単価が維持されるとみられることから、市場は堅調な推移が予想される。
◆調査結果の概要
6カテゴリー43品目の国内市場
2016年 |
前年比 |
2017年見込 |
前年比 |
|
ランドリー・ ファブリックケア |
3,182億円 |
103.4% |
3,245億円 |
102.0% |
芳香・消臭剤 |
714億円 |
103.3% |
732億円 |
102.5% |
ハウスホールド |
2,667億円 |
102.1% |
2,709億円 |
101.6% |
クッキング |
1,821億円 |
104.2% |
1,876億円 |
103.0% |
殺虫剤・忌避剤 |
825億円 |
105.4% |
819億円 |
99.3% |
衛生材サニタリー |
2,537億円 |
102.7% |
2,595億円 |
102.3% |
ランドリー・ファブリックケアでは、合成洗剤や柔軟仕上剤は香り訴求の高価格帯品が依然好調である。また、衣料用防虫剤や衣料用消臭スプレーなどはダニよけ機能訴求品や消臭・防臭訴求品の投入により幅広く需要を取り込むとともに、単価の引き上げが進められている。
芳香・消臭剤では、2016年も引き続き女性をメインターゲットとした高付加価値品、高単価な室内用スティックタイプが伸びている。また、除菌機能や介護シーンを想定した商品が従来品との差別化に成功し需要を獲得している。今後も機能を付加した商品の投入が期待される。
ハウスホールドでは、ディスボーザブルクリーナーなどが使用シーンの広がりにより好調で、トイレやお風呂周りで使用する洗浄系アイテムも香りや除菌などを訴求した付加価値品が伸びている。近年、共働きや単身世帯の増加により日常生活や掃除において時短がキーワードとなっていることや、除菌に対する需要が高まっていることなどから、より利便性を高めた商品開発や更なる付加価値品の投入が進むとみられる。
クッキングでは、ホイルタイプのクッキングシートや食品保存用品などの使用頻度が高まっている。また、成熟市場となっているラッピングフィルムなども2016年は好調だった。しかし、中長期的には伸び悩む品目も出てくるとみられるため、単価アップや新たな使用シーンの提案が課題となる。
殺虫剤・忌避剤は、近年デング熱、ジカ熱、マダニなどからの感染症リスクへの意識が高まっていることに加え、店頭での取扱期間が例年よりも長期化したことで2016年の市場は拡大に転じた。また、ワンプッシュタイプやミストタイプ、スプレータイプなど、室内に殺虫成分を行き渡らせる燻煙剤と同じ効果を手軽に得られる商品が需要を集めている。2017年は高単価なミストタイプやスプレータイプのラインナップ拡充が進むゴキブリ用殺虫剤、ヒアリが国内で初めて発見されたことでダニ・不快害虫用殺虫剤の伸長が見込まれる。
衛生材サニタリーは、各品目が伸びている。2017年は、家庭用マスクはインフルエンザの患者数が少なかったが、花粉の飛散量例年より多かったため、市場拡大が見込まれる。軽失禁ライナー・ナプキン(パッド)は上位メーカーを中心に積極的なプロモーションで生理用品からの需要を取り込み拡大してきたが、依然潜在需要は大きく、商品認知の向上と抵抗感を和らげる商品設計、売場展開が進められており、今後も市場拡大が続くとみられる。大人用紙おむつは健康寿命の延伸のためには早期からの排泄ケアが重要であるとの認識が広まっていることから、市場は続伸が予想される。
◆調査対象
| ランドリー・ ファブリックケア |
合成洗剤(含洗濯助剤)、洗濯用石鹸 、ファッション洗剤(含ドライマーク洗剤)、洗濯糊(含アイロン仕上剤)、柔軟仕上剤、衣料用漂白剤、専用洗剤、衣料用防虫剤、衣料用消臭スプレー |
| 芳香・消臭剤 | 室内用芳香・消臭剤、トイレ用芳香・消臭剤、自動車用芳香・消臭剤 |
| ハウスホールド | トイレ洗浄剤、トイレットペーパー、除湿剤、住居用クリーナー、クレンザー、パイプクリーナー、家庭用排水口洗浄剤、家庭用手袋、ディスポーザブルクリーナー、ディスポーザブルモップ、風呂釜洗浄剤、防カビ・カビ取り剤、洗濯槽クリーナー |
| クッキング | 台所用洗剤、食器洗い(乾燥)機専用洗剤、調理用ペーパー、ラッピングフィルム、食品保存用品、アルミホイル・クッキングシート、冷蔵庫用脱臭剤、台所用漂白・除菌剤、米びつ用防虫剤 |
| 殺虫剤・忌避剤 | ハエ・蚊用殺虫剤、ゴキブリ用殺虫剤、ダニ・不快害虫用殺虫剤、燻煙・燻蒸剤、忌避剤 |
| 衛生材サニタリー | 家庭用マスク、ティシュペーパー、軽失禁ライナー・ナプキン(パッド)、大人用紙おむつ |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
