マーケット情報


各領域のトップブランドが相次いで特許切れを迎えますます活況を呈する
国内のジェネリック医薬品市場を薬効領域別に調査

−2018年市場予測(2014年比)−
高血圧症治療剤「ブロプレス」(武田薬品工業)のジェネリック医薬品が本格化 2,100億円(2.5倍)
抗がん剤(がん関連用剤含む)各社の投入が相次 851億円(44.5%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2015年6月に新たな数量シェア目標が閣議決定し、使用促進が強化された国内のジェネリック医薬品(診療報酬点数表の後発医薬品に属するもの)と、長期収載医薬品の市場を薬効領域毎に分けて調査した。その結果を報告書「2015-2016 ジェネリック医薬品・長期収載品データブック No.2 薬効領域別市場編」にまとめた。

政府は増加する医療費の抑制策としてジェネリック医薬品の使用を推進している。2013年4月に「後発医薬品の更なる使用促進のためのロードマップ」を策定し、2017年度までに数量シェアを60%以上とする新たな目標を発表した。また、2015年6月の閣議決定において、2017年に数量シェア70%以上とすると共に、2020年度末までに80%を達成するといった新たな目標が設定された。一般名処方のほか、2014年4月の診療報酬改定において後発医薬品調剤体制加算の算定要件がより厳密化されており、経口剤を中心に切り替えが進んでいる。またDPC(包括医療費支払い)制度においても後発医薬品指数が導入されており、ジェネリック医薬品への切り替えが進んでいる。

◆調査結果の概要

国内のジェネリック医薬品市場

2015年見込
2018年予測
2014年比
構成比
ジェネリック医薬品
7,897億円
1兆1,172億円
159.4%
12.0%
長期収載医薬品
2兆2,021億円
2兆0,329億円
92.0%
21.8%
医療用医薬品
8兆7,804億円
9兆3,044億円
109.1%
100.0%

※医療用医薬品はジェネリック医薬品がない漢方製剤を含まない。ジェネリック医薬品、長期収載医薬品は医療用医薬品の内数である。

政府が打ち出した使用促進策により、ジェネリック医薬品市場は今後も堅調に拡大していき、2018年の国内市場は2014年比9.1%増の9兆3,044億円が予測される。市場拡大をけん引するのは高血圧症治療剤で、2018年までに特に高い伸長がみられる薬効領域はCSFと喘息・COPD治療剤で2014年比3.0倍を超えるとみられる。その他、免疫抑制剤、認知症治療剤も活況を呈し、2014年比2.0倍を超える伸長になるとみられる。ジェネリック医薬品の置換え率も金額ベースで35%に達するとみられ、ジェネリック医薬品の浸透は着実に進むとみられる。

◆注目の薬効領域別市場

薬効領域別ジェネリック医薬品市場

2015年見込
2018年予測
2014年比
高血圧症治療剤
1,096億円
2,100億円
2.5倍
抗がん剤
(がん関連用剤含む)
657億円
851億円
144.5%


1.高血圧症治療剤

高血圧症治療剤は一番市場規模が大きい薬効領域で、2018年はジェネリック医薬品市場の19%を占める2,100億円が予測される。

2014年にサンドから「ディオバン」(ノバルティスファーマ)とあすか製薬から「ブロプレス」(武田薬品工業)のオーソライズドジェネリックが発売された。両成分ともオーソライズドジェネリックの優位性を武器に、発売から1年以上たった今も順調に実績を伸ばしている。2015年は「ノルバスク」(ファイザー)や「アムロジン」(大日本住友製薬)の成分であるアムロジピンと、「ブロプレス」(武田薬品工業)の成分であるカンデサルタンの配合剤である「ユニシア」(武田薬品工業)のジェネリック医薬品、アムロジピンと「ディオバン」(ノバルティスファーマ)の成分であるバルサルタンの配合剤である「エックスフォージ」(ノバルティスファーマ)のジェネリック医薬品など、大型化が予測されるジェネリック医薬品が続々と発売されており、2014年は金額ベースで28%であったジェネリック医薬品の置換え率は2018年に46%が予想される。

2.抗がん剤(がん関連用剤含む)

がん領域はジェネリック医薬品の置換え率が低い成分が多い市場だったが、日本化薬やヤクルト本社、大鵬薬品工業など、新薬でも抗がん剤を扱っている企業がジェネリック医薬品を発売し、DPC対象病院の採用が進み浸透してきている。同領域は注射剤が中心だったが、経口剤のジェネリック医薬品が発売されたことで調剤薬局で切り替えが促進され、市場の拡大が続いている。

◆調査対象

薬効領域(分類)編 高血圧症治療剤、その他循環器官用剤、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、統合失調症治療剤、その他精神神経疾患治療剤、上部消化管疾患治療剤、その他消化器官用剤、抗アレルギー剤、喘息・COPD治療剤、その他呼吸器疾患治療剤、脂質異常症治療剤、糖尿病治療剤、痛風・高尿酸血症治療剤、解熱消炎鎮痛剤(外用剤含む)、抗がん剤(がん関連用剤含む)、体内診断薬、麻酔・筋弛緩剤、婦人科・産婦人科疾患治療剤、変形性関節症治療剤・関節リウマチ治療剤、骨粗鬆症治療剤、消毒剤(含嗽剤含む)・皮膚潰瘍治療剤 、泌尿器疾患治療剤・腎疾患治療剤、栄養剤・ビタミン剤・輸液・生理食塩水、眼科用剤、ヒト成長ホルモン剤、エリスロポエチン製剤、脳疾患治療剤、CSF、免疫抑制剤、認知症治療剤、インフリキシマブ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2016/02/29
       
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