マーケット情報


需要が高まり続ける生活習慣病予防、滋養・強壮訴求商品
健康志向食品("明らか食品"と"ドリンク類")の国内市場を調査

−2018年市場予測(2017年見込比)−
健康志向食品 1兆4,343億円(2.0%増) 明らか食品、ドリンク類とも堅調に伸びる
滋養・強壮 2,036億円(3.5%増) 若年層、中高年層の更なる需要開拓に期待


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2017年9月から4回に分けて、健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトをもった商品をH・Bフーズとして、その市場を調査している。その第1回目として一般加工食品に健康や美容に良いという成分を添加、強化した明らか食品とドリンク類に属する商品の市場を各訴求効能別(生活習慣病予防、滋養・強壮、美肌効果など)、成分種類別に調査・分析した。その結果を報告書「H・Bフーズマーケティング便覧 2018 No.1 健康志向食品編」にまとめた。

今後、第2回目に健康食品、シリーズサプリメントの機能志向食品、第3回目に機能性表示食品(保健機能食品)の市場を捉え、第4回目では第1回から第3回目までの調査結果を基に全体市場の総括分析をする。

◆調査結果の概要

健康志向食品市場



健康志向食品は主に生活習慣病予防のトクホ飲料、機能系乳酸菌ヨーグルト、また、滋養・強壮のエナジードリンクなどがけん引して、市場を拡大してきた。

2016年はトクホ飲料の代表格である「伊右衛門 特茶」(サントリー食品インターナショナル)やエナジードリンク、スポーツコンセプト商品の続伸に加え、機能系乳酸菌ヨーグルト・プロバイオティクス商品の大きな伸び、また、「カゴメトマトジュース」(カゴメ)や「LIBERA」(江崎グリコ)など機能性表示食品の相次ぐ投入が拡大をけん引した。

2017年の市場は生活習慣病予防、免疫賦活作用、滋養・強壮などの伸びにより、前年比3.5%増が見込まれる。機能性表示食品は、ヒット商品となった「カラダカルピス」(アサヒ飲料)をはじめとして飲料ブランドで新商品の発売が目立ち、市場活性化につながっている。また、菓子や調味料、冷凍食品、水産加工品、畜産加工品など幅広い食品カテゴリーから多くの商品が発売されており、市場の拡大に寄与している。一方、機能性表示食品の台頭や、8月以降の天候不順もあり、トクホ商品は伸び悩んでいる。また、機能系乳酸菌ヨーグルトもメディアに取り上げられる機会が減少したことなどにより、伸び率は低下している。

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
明らか食品
4,443億円
101.6%
4,497億円
101.2%
ドリンク類
9,621億円
104.4%
9,847億円
102.3%
合 計
1兆4,064億円
103.5%
1兆4,343億円
102.0%

明らか食品は、機能系乳酸菌ヨーグルトが急成長を続けてきた反動や、メディア露出が減少したことにより、2017年は伸び悩んでいる。一方、「ウイダーinゼリー」(森永製菓)などパウチゼリー商品は手軽に栄養を摂取できる簡便さが支持されている。また、機能性表示食品が冷凍食品やチョコレート・飴などの菓子、パンや麺、米飯などの主食にまで商品が広がっている。これらの要因により、2017年の市場は前年比1.6%の拡大が見込まれる。

ドリンク類はエナジードリンク、機能性乳酸菌のドリンクヨーグルトの好調により、2017年に前年比4.4%の拡大が見込まれる。2016年に発売された「カゴメトマトジュース」や「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」(雪印メグミルク)、「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶」(ダイドードリンコ)などの機能性表示食品の伸長、また、機能性表示食品の新商品「カラダカルピス」のヒット、さらに、コカ・コーラシステムの「コカ・コーラ プラス」などトクホ2ブランド、機能性表示食品4ブランドの発売も、市場拡大に寄与している。一方、マルチバランスのビタミン・ミネラル補給ドリンクは縮小が続いている。また、8月以降の悪天候によって茶系飲料、炭酸飲料の既存ブランドも苦戦している。

◆注目市場

1.滋養・強壮

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
市場規模
1,967億円
108.9%
2,036億円
103.5%

ドリンク類が大半を占めており、ビタミンを主配合した炭酸飲料やアルギニン、カフェインなどを配合したエナジードリンクの好調により市場拡大が続いている。

エナジードリンクでは「レッドブル エナジードリンク」(レッドブル・ジャパン)、「モンスターエナジー」(アサヒ飲料)の高い伸びが続いており、市場拡大をけん引している。栄養ドリンクも各社の積極的な展開によって伸びている。10代から20代の若年層を中心に需要開拓の余地があり、今後も参入各社による市場の底上げが図られるとみられる。

滋養・強壮の機能性表示食品は、疲労感の軽減を訴求しており、エナジードリンクでは取り込めない根本的な疲労に対するケアを求める社会人や、中高年層の需要を獲得して、徐々に伸びている。医薬品や医薬部外品のミニドリンク剤との差別化が課題であるが、機能性表示によって可能となった疲労感の軽減という切り口からの市場開拓が期待される。

2.生活習慣病予防

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
市場規模
2,508億円
110.8%
2,579億円
102.8%

2016年は、血糖値改善、生活習慣病予防・その他の黒酢商品などが落ち込んだが、中性脂肪値・コレステロール値改善の「伊右衛門 特茶」が「カフェイン ゼロ」の追加もあって高い伸びを維持したほか、「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」が続伸、「カゴメトマトジュース」がヒットしたことなどにより市場は拡大した。

2017年は茶系飲料が8月以降の天候不順の影響を受けて苦戦したものの、天候の影響を受けにくいドリンクヨーグルトやチョコレートなどは伸びている。また、血糖値改善のドリンク類なども機能性表示食品の増加により回復がみられる。さらに、「カラダカルピス」のヒット、中性脂肪値・コレステロール値改善市場に新規参入したコカ・コーラシステムによる6ブランドの投入が市場拡大に大きく寄与するとみられる。

2015年に登場した機能性表示食品は、トクホ飲料と同様の表現や、より踏み込んだ表現で機能訴求が可能なため、トクホ飲料から需要がシフトしている。しかし、トクホ飲料では、「伊右衛門 特茶」では「同 カフェイン ゼロ」や「同 ジャスミン」、持ち運びに適した350mlタイプが追加発売されるなど、フレーバーの拡充や新しい要素や容量を取り入れることにより、更なる需要の獲得や流出防止が進められている。

茶系飲料、炭酸飲料、乳飲料などドリンク類の比率が高い。明らか食品は10%程度であるが、機能性表示食品制度開始以降、菓子や調味料、麺類、パンなど様々な品目で機能性表示食品の展開が進んでおり、今後その構成比は高まるとみられる。

3.美肌効果

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
市場規模
443億円
102.3%
455億円
102.7%

市場はコラーゲン、プラセンタを中心に、訴求成分の拡充もあり拡大を続けていたが、プラセンタ商品の需要一巡、コラーゲン商品への参入過多による低価格競争の進展により2014年、2015年は縮小となった。

2016年は森永製菓などの価格優位性の高い通販商品が伸びたことで、市場は前年比5.4%増となった。2017年は、資生堂ジャパンがコラーゲン商品の見直しとして新ライン「ザ・コラーゲン」を追加するなど積極的な展開を進めていることから、市場は前年比2.3%増が見込まれる。市場の大半を占めるドリンク類が拡大をけん引している。一方、明らか食品は、スティックゼリー形状の商品を中心に構成されているが、苦戦が続いている。

主力のコラーゲン商品の低価格攻勢によって、原料コストの高いプラセンタ商品は苦戦している。一方、プロテオグリカンが今後次世代の成分として台頭しつつあり、2018年以降の伸びが期待される。

◆調査対象

健康志向食品【明らか食品、ドリンク類】

滋養・強壮 ビタミン、オタネニンジン、ローヤルゼリー、マカ、イミダゾールペプチド、その他
肝機能改善 ウコン、オルニチン、カキ肉エキス、アラニン、その他
美肌効果 コラーゲン、プロテオグリカン、プラセンタ、ヒアルロン酸、アスタキサンチン、その他
整腸効果 食物繊維、プルーン、オリゴ糖、乳酸菌類、アロエ
ダイエット 食物繊維・マンナン、新甘味料、ギムネマ、プロテイン、ガルシニア・カンボジア、食事型カロリー調整食品<セットタイプ>、その他
生活習慣病予防 DHA、カテキン、黒酢・香醋、もろみ酢、コエンザイムQ10、難消化性デキストリンなどのトクホ素材、乳酸菌類他
血行促進 生姜、ビタミンE、シトルリン
免疫賦活作用 β-カロチン、甜茶、プロポリス、乳酸菌類
栄養バランス 栄養バランス食品
骨・関節サポート カルシウム、グルコサミン
覚醒効果 カフェイン、その他
貧血予防・改善 ヘム鉄、非ヘム鉄
喉の不快感除去 複合系、ハーブ・ミント系、メントール系、その他
虫歯予防 キシリトール、ユーカリ抽出物、リカルデント、POs-Ca、乳酸菌類、その他
エチケット クロロフィル系、フラボノイド系、フレグランス系、その他
アイケア ブルーベリー、アスタキサンチン、その他
マルチバランス マルチビタミン、ビタミンC、アミノ酸、その他
ホルモンバランス ザクロ、大豆イソフラボン、その他
リラックス GABA、その他
グリーンチャージ 青汁、ミドリムシ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/01/11
       
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