マーケット情報


一般用医薬品、スイッチOTCの国内市場を調査

−2018年見込(2017年比)−
一般用医薬品の国内市場 6,639億円(2.3%増)、スイッチOTCの国内市場 1,714億円(3.8%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、第2回目となる一般用医薬品(市販薬・OTC)の市場調査を実施した。今回は感冒関連用薬、アレルギー用薬、生活習慣病関連用薬、外皮用薬、毛髪用薬、生活改善薬、環境衛生用薬、眼科用薬の8カテゴリー36品目の市場を調査すると共に、第1回目の調査結果とあわせて一般用医薬品17カテゴリー76品目の国内市場を総合分析した。その結果を「2018 一般用医薬品データブック No.2」にまとめた。

※第1回目は、ドリンク剤、ビタミン剤、滋養強壮保健薬、検査薬、女性関連薬、神経用薬、胃腸・消化器官用薬、オーラル関連用薬、漢方・生薬製剤の9カテゴリー40品目を調査し、その結果を「2018 一般用医薬品データブック No.1」にまとめており、調査結果の概要を7月20日に発表している。

◆調査結果の概要

1.一般用医薬品の国内市場



市場は2015年以降毎年伸びており、2017年は前年比2.4%増の6,488億円となった。中でも1,000億円を超える感冒関連用薬や外皮用薬などのカテゴリーが堅調で、市場拡大をけん引している。

品目別にみると、感冒関連用薬では、総合感冒薬が鼻づまりや喉の痛み、熱などの症状別に特化した製品が好調だった。また、鎮咳去痰剤(トローチ・のど飴タイプ)が上位製品のインバウンド需要の獲得や、使用シーンに合わせたプロモーションによる認知度向上で伸びた。

外皮用薬では、外用消炎鎮痛剤が新規スイッチ成分のロキソプロフェンナトリウム水和物配合の製品が好調だった。また、皮膚治療薬が定番品の堅調な伸びに加えて、特定の部位や使用シーンに対応した製品の発売により需要開拓が進んだ。

2018年の市場は前年比2.3%増の6,639億円が見込まれる。規模の大きい総合感冒薬や外用消炎鎮痛剤、解熱鎮痛剤などが堅調である。また、春先の花粉飛散量が多かったことから鼻炎治療剤(内服)や点鼻薬、目薬の需要が増えている。

リスク分類別にみると第2類が60%以上、第3類が30%以上を占め、残りが要指導医薬品と第1類であり、この構成は当面続くとみられる。

市場拡大のために、スイッチOTC化の促進や、2017年にスタートしたセルフメディケーション税制に対する消費者の理解・活用の促進など制度面での対応が望まれる。

2.スイッチOTCの国内市場

2017年
2018年見込
スイッチOTC
1,651億円
1,714億円
一般用医薬品に占める割合
25.4%
25.8%

セルフメディケーション税制対象製品をスイッチOTCとした。2017年は前年比3.0%増の1,651億円で、一般用医薬品に占める割合は25.4%となった。市場は堅調に拡大しており、2018年は1,714億円が見込まれるが、市場拡大を加速させるにはスイッチOTC化促進のための施策が期待される。



品目別にみると、総合感冒薬、解熱鎮痛剤、外用消炎鎮痛剤の構成比が大きく、合計すると50%を超えている。総合感冒薬は主要ブランドの多くがスイッチOTCとなっており、その割合は67.1%(2017年)である。解熱鎮痛剤はロキソプロフェンナトリウム水和物やイブプロフェンの配合品が好調である。外用消炎鎮痛剤はジクロフェナクナトリウムの配合品が、展開する企業の積極的なプロモーションによって伸びている。

また、規模は小さいながら中性脂肪値改善薬、禁煙補助薬、膣カンジダ治療薬などはスイッチOTCの占める割合が100%となっている。

◆注目市場

1.皮膚治療薬

2017年
2018年見込
前年比
市場規模
181億円
189億円
104.4%

皮膚治療薬は湿疹、かぶれ、かゆみ、皮膚炎などの緩和を効果・効能とした外皮用薬を対象としている。様々な皮膚のトラブルや疾患に対応するものとして需要が開拓されてきたが、近年は特定の部位や使用シーンに対応した製品提案による使用促進策により市場は拡大している。デリケートゾーンのかゆみに対応した製品や、頭皮湿疹に焦点を当てた製品の一部が売り上げを伸ばしており、市場は活性化している。

2016年から2017年にかけて大手企業から新製品が発売されたことに加え、ステロイド剤を中心とした既存製品が堅調だったことにより、2017年は前年比4.0%増の市場拡大となった。2018年は上位企業がTVCMの投入などで疾患の啓発やブランド認知のアップを図っていることや、剤形や使用感の異なるアイテムの追加が行われブランド強化が図られており、引き続き市場拡大が予想される。

2.鼻炎治療剤(内服)

2017年
2018年見込
前年比
市場規模
185億円
206億円
111.4%

鼻炎治療剤の内服薬を対象とする。花粉症患者の需要が大きいため、市場は花粉飛散量や飛散期間によって変動する。2015年、2016年に上位製品がリスク区分の第2類に引き下げられたことにより、取扱店舗の増加と店頭露出度の高まりにより売上を伸ばし、2016年の市場は180億円を突破した、

2017年は花粉飛散量があまり多くなかったが、スイッチOTCによる需要開拓が進み、市場は前年比2.2%増の185億円となった。2018年は春先の花粉飛散量が多かったことにより上位ブランドを中心に売上増となり、市場は11.4%増の206億円が見込まれる。

◆調査対象

感冒関連用薬 総合感冒薬、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰剤(経口服用タイプ)、風滋養内服液、鎮咳去痰剤(トローチ・のど飴タイプ)、含嗽剤、葛根湯液、殺菌塗布剤
アレルギー用薬 鼻炎治療剤(内服)、点鼻薬、抗ヒスタミン剤
生活習慣病関連用薬 肥満防止剤、中性脂肪値改善薬、強心剤、血清高コレステロール改善薬
外皮用薬 鎮痒剤、外用殺菌消毒剤、イボ・ウオノメ薬、乾燥皮膚用薬、救急絆創膏、ニキビ用薬、あかぎれ用薬、液体絆創膏、口唇ヘルペス治療薬、皮膚治療薬、水虫薬、外用消炎鎮痛剤
毛髪用薬 育毛剤
生活改善薬 禁煙補助薬、催眠鎮静剤、足のむくみ改善薬、・頻尿・尿もれ改善薬、眠気倦怠防止剤
環境衛生用薬 殺虫剤、消毒剤
眼科用薬 目薬

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/09/03
       
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