PRESSRELEASE プレスリリース
目薬 高価格帯製品、アレルギー点眼薬が好調、2012年比10.9%増の436億円
ドリンク剤・ミニドリンク剤 ミニドリンク剤が拡大、同0.8%増の403億円
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋)は、一般用医薬品(市販薬・OTC)市場を調査し、その調査結果を報告書「一般用医薬品データブック 2014 No.1」および「(同)No.2」にまとめた。 この報告書では、一般用医薬品を17分野69薬効に分類しその動向を捉えており、No.1で、ドリンク剤、疲労対策、女性関連、フットケア、美容関連用薬、肩こり・関節痛関連、小児用薬、その他外用薬、環境衛生用薬の9分野を、No.2で、感冒関連用薬、花粉症関連、生活習慣病関連、生活改善薬、胃腸・消化器官用薬、オーラルケア、感覚器官用薬、漢方薬の8分野を対象とした。
◆注目の薬効別市場
2013年 |
2012年比 |
2014年見込 |
2013年比 |
|
| 目薬 | 436億円 |
110.9% |
452億円 |
103.7% |
| ドリンク剤・ミニドリンク剤 | 403億円 |
100.8% |
408億円 |
101.2% |
| 解熱鎮痛剤 | 397億円 |
102.1% |
404億円 |
101.8% |
| 鼻炎治療剤 | 228億円 |
120.0% |
207億円 |
90.8% |
近年、薬効によっては価格競争による低価格帯主体の販売が続いてきたが、2013年は景気が回復の兆しを見せたこともあり、ドリンク剤・ミニドリンク剤、滋養強壮剤、目薬などで高価格帯製品の動きが活発となった。 また、鼻炎治療剤の「アレグラ FX」(第一三共ヘルスケア)や解熱鎮痛剤の「ロキソニン S」(エスエス製薬)など、スイッチOTCが好調である。
1.目薬
目薬は2000年代半ばにドライアイ対応、アレルギー対応、抗菌化といった様々な機能や使用シーンを提案することで新規需要を獲得してきたが、2009年に市場の成長が一段落すると低価格を訴求する風潮が強まり、単価が低下し2010年には縮小へと転じた。低価格訴求からの脱却を図るべく、高付加価値型製品の投入により単価を引き上げる動きが目立ち、積極的に販促が行なわれた結果2012年には再び市場は拡大した。
2013年は花粉の飛散が多く、アレルギー用点眼薬が大幅に拡大したことや、引き続き高価格帯製品が好調だったため市場は拡大し、2012年比10.9%増の436億円となった。 2014年は2013年と比較して花粉飛散量が少ないため、アレルギー点眼薬の需要が減少するとみられるが、2013年に発売された新製品が浸透し、景気の回復傾向も相まって高価格帯製品が急成長していることもあり、2013年比3.7%増の452億円が見込まれる。
2.ドリンク剤・ミニドリンク剤
100ml以上をドリンク剤とし、100ml未満をミニドリンク剤とする。 ドリンク剤は、縮小が続いているものの、ミニドリンク剤では佐藤製薬の「ユンケル」など高価格帯製品や、肝臓への作用を訴求するゼリア新薬工業の「ヘパリーゼ」シリーズが好調だったため、2013年は4年ぶりに市場が拡大し、2012年比0.8%増の403億円となった。
ミニドリンク剤は効果感の高さを謳ったものが多いことから、清涼飲料水などとの差別化が図られることで今後も市場は微増すると考えられ、ドリンク剤・ミニドリンク剤全体では2014年は2013年比1.2%増の408億円が見込まれる。
3.解熱鎮痛剤
解熱鎮痛剤は頭痛や生理痛の緩和を中心に需要開拓が進められ、女性層を主体とした安定した需要により、堅調に拡大してきた。 2011年に解熱鎮痛剤としては26年ぶりとなるスイッチOTC「ロキソニン S」が投入された。医療用医薬品からのブランド力も手伝って売上を伸ばし、2008年より縮小が続いていた市場は拡大に転じた。
2013年は「ロキソニン S」と「イブ」(エスエス製薬)が市場の底上げに貢献し、2012年比2.1%増の397億円となった。2014年には新製品の投入により引き続き拡大が期待され、2014年は2013年比1.8%増の404億円が見込まれる。
4.鼻炎治療剤
鼻炎治療剤は内服薬と点鼻薬があるが、花粉症対策としての需要が大きく、動向は花粉飛散量や飛散期間の影響を大きく受ける。 2012年はスイッチOTCである「アレジオン10」(エスエス製薬)などの投入が見られたものの、花粉の飛散量が少なく、前年の反動もあったことから縮小に転じたが、花粉症患者の増加や相次ぐ新製品の投入により鼻炎治療剤の認知が広まり、190億円をキープした。
2013年は前年11月に発売されたスイッチOTC「アレグラ FX」が医療用医薬品からの知名度の高さも手伝い注目を集め一気に売上を伸ばしたことに加え、花粉の大量飛散を受けて参入企業の多くが花粉症関連製品へ注力したことが奏功し、2012年比20.0%増の228億円となった。 2014年は花粉の飛散量が少ないため縮小に転じると見込まれるが、「アレジオン10」や「アレグラ FX」といった注目度の高いスイッチOTCが相次いで登場し、一般用医薬品の存在感が高まっていることから、今後市場は堅調に拡大していくとみられる。
5.中性脂肪値改善薬
中性脂肪値改善薬市場はイコサペント酸エチルを有効成分としたスイッチOTCである「エパデールT」(大正製薬)と「エパアルテ」(日水製薬)が2013年4月に発売されたことで形成された。しかし服薬対象者は健康診断などでの中性脂肪値が正常値よりもやや高め(150mg/dL以上、300mg/dL未満)の人に限定されるなど、販売にいくつかの制約が設けられている。
2013年は厚生労働省の指示により服用指導、受診勧奨などを適切に行えるかを確認する適正使用調査がなされ、販売店舗も限定されたことから市場は僅少である。
2014年は適正使用調査期間終了に伴い販売店舗も増加したため、成長が期待される。しかし、販売を巡る規制が緩和されない限りは市場の発展は期待できない状況にある。
◆調査対象
| ドリンク剤 | ドリンク剤、ミニドリンク剤 |
| 疲労対策 | 滋養強壮剤(強精剤含)、薬用酒、強肝解毒栄養剤、ビタミンB1主薬製剤、総合ビタミン剤(エネルギー代謝改善薬含) |
| 女性関連 | カルシウム剤、造血剤、膣カンジダ治療薬、女性保健薬、妊娠診断薬・排卵予知薬 |
| フットケア | 水虫薬、イボ・ウオノメ薬、足のむくみ改善薬 |
| 美容関連用薬 | ビタミンB2主薬製剤、ニキビ用薬、しみ治療薬(ビタミンC主薬製剤含)、ビタミンE主薬製剤(ビタミンEC主薬製剤含)、あかぎれ用薬、乾燥皮膚用薬 |
| 肩こり・関節痛関連 | 外用消炎鎮痛剤、関節痛治療薬、ビタミンB1B6B12主薬製剤、肩こりドリンク剤 |
| 小児用薬 | 鎮暈剤、小児五疳薬 |
| その他外用薬 | 鎮痒剤、救急絆創膏、外用殺菌消毒剤、口唇ヘルペス治療薬、皮膚治療薬 |
| 環境衛生用薬 | 殺虫剤、消毒剤 |
| 感冒関連用薬 | 総合感冒薬、葛根湯液、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰剤(トローチ剤含)、含嗽剤、殺菌塗布剤 |
| 花粉症関連 | 鼻炎治療剤、抗ヒスタミン剤 |
| 生活習慣病関連 |
肥満防止剤、血清高コレステロール改善薬、中性脂肪値改善薬、強心剤、尿糖・尿蛋白検査薬 |
| 生活改善薬 | 禁煙補助薬、頻尿・尿もれ改善薬、催眠鎮静剤、眠気倦怠防止剤、育毛剤 |
| 胃腸・消化器官用薬 | 総合胃腸薬、健胃・消化薬、制酸薬、鎮痛鎮痙胃腸薬、胃腸内服液、整腸薬、止瀉薬、便秘薬、駆虫薬、痔疾用薬 |
| オーラルケア | 歯槽膿漏治療剤、外用歯痛剤、口内炎治療剤 |
| 感覚器官用薬 | 目薬、耳疾患用剤、ビタミンA・D主薬製剤 |
| 漢方薬 | 漢方処方エキス製剤(葛根湯含) |
