PRESSRELEASE プレスリリース

第15093号

衣料、スキンケア、ハウスホールド、ヘルスサポート関連29品目を調査
−2015年見込−
ハウスホールド804億円(1.4%増)室内用芳香・消臭剤が高級感ある香調で需要を獲得し好調

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2015年5月から3回に分けてトイレタリー用品89品目の調査をしている。その第2回目の調査結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2015 No.2」にまとめた。

この報告書では衣料、スキンケア、ハウスホールド、ヘルスサポート関連29品目の国内市場を調査・分析した。なお、第3回目はキッチン、殺虫剤、サニタリー関連の市場を調査・分析し、順次結果を発表していく。既に発表した第1回目ではバス、オーラルケア、トイレ、冷感、シェービング関連30品目について調査・分析した。

◆調査の概要

2014年
2015年見込
2014年比
衣料
3,407億円
3,379億円
99.2%
スキンケア
911億円
921億円
101.1%
ハウスホールド
793億円
804億円
101.4%
ヘルスサポート
461億円
466億円
101.1%

衣料関連では、停滞を続けている合成洗剤が消費税増税前の駆け込み需要の獲得や、P&Gジャパンから新形状"ジェルボール型洗剤"の新商品が発売され、前年実績を維持した。洗浄(洗濯)系では柔軟仕上剤に加えて、ファッション洗剤、漂白剤が好調であり、中でもファッション洗剤は上位メーカー2社が洗濯機のドライコースで手軽におしゃれ着を洗えることを訴求し、積極的な拡販で新規ユーザーを掘り起こした。

スキンケア関連では、汗拭きシート、制汗剤が夏季の暑い期間が短かったため縮小となった。2015年も暑い期間が短かった影響を受け、低調となっている。制汗剤は天候に加えて、単価ダウンがみられたほか、主力のスプレータイプの需要が汗拭きシートへシフトした。

ハウスホールド関連では、室内用芳香・消臭剤が、これまで使用率の低かった女性をターゲットにした新商品の発売や高級感ある香調で需要を掘り起こしたことから上位メーカーは好調であった一方で、中堅から下位メーカーは苦戦が続いており、引き続き縮小となった。家庭用クリーナーは消費者の清潔意識が高まる一方で、簡単に掃除を済ませたいという需要も高まっており、ディスポーザブルモップやディスポーザブルクリーナーが伸びている。

ヘルスサポート関連では、冬季の天候に大きく左右される使い捨てカイロは降雪量が多く冬季の気温が全国的に例年と比べ低温となった1月から3月の需要増が10月から12月の暖冬による需要減をカバーし、トータルで微増となった。インソールは1月から3月に防寒タイプが好調、またレギュラータイプも中高年層ターゲットのウォーキング向けが堅調であったが、2013年の伸びをけん引した女性向けの部分用が伸び悩み、トータルで微増となった。


◆注目市場

1.柔軟仕上剤(衣料)

2014年
2015年見込
2014年比
市場規模
708億円
720億円
101.7%

柔軟仕上剤は衣類を柔軟に仕上げるという基本的な機能に加え、防臭・除菌・抗菌などの機能を持つ商品や、着衣時の香りを楽しむ残香性の商品が積極的に投入され市場は拡大している。

機能を訴求するプレミアム柔軟剤の需要は増えており、2014年には「レノア オードリュクス」(P&Gジャパン)が発売されるなど、付加価値商品による単価アップも市場を底上げした。一方、香り訴求商品は「香りとデオドラントのソフラン アロマリッチ」(ライオン)、「レノアハピネス」(P&Gジャパン)が需要を取り込み市場をけん引し、引き続き拡大となった。

2015年は "香り""抗菌""防臭"といった消費者の付加価値需要が高まる中、各メーカーは吸水力を訴求した新商品を相次いで発売している。

◆ハンドクリーム(スキンケア)

2014年
2015年見込
2014年比
市場規模
218億円
219億円
100.5%

ハンドクリームは最需要期が冬季の季節商材であるが、コエンザイムQ10や尿素配合といった成分面での差別化に加え、高保湿/香りといった機能面の強化が図られ、通年で使用する消費者が増加し、市場は拡大している。

2014年は各メーカーが効果実感の高い機能訴求の医薬部外品やオイル配合、夜用など付加価値商品の拡販に努めたことで単価アップが図られた。冬季の湿度が高かったためレギュラー品は低調であったものの、付加価値商品などを通年で使用する消費者の増加により単価アップが図られ、市場は引き続き拡大となった。

2015年もひびやあかぎれなど手荒れに悩む層に向けた医薬部外品類の新商品が発売されるなど、高機能を訴求した商品が投入され、動向が注目される。

◆調査対象

衣料 合成洗剤、洗濯用石鹸、ファッション洗剤(ドライマーク洗剤含)、洗濯糊(アイロン仕上含)、柔軟仕上剤、洗濯助剤、漂白剤、専用洗剤、洗濯槽クリーナー、衣料用防虫剤、衣料用消臭スプレー(アレルゲン除去含)、防水剤
スキンケア ハンドクリーム、ウェットティシュ、汗拭きシート、制汗剤、ベビー用スキンケア
ハウスホールド 室内用芳香・消臭剤、除湿剤、住居用クリーナー、家庭用ワックス、ディスポーザブルクリーナー、ディスポーザブルモップ
ヘルスサポート 鼻腔拡張テープ、使い捨てカイロ、温熱シート・パッド、インソール、腰用サポーター、関節用サポーター

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/10/15
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