PRESSRELEASE プレスリリース

第18056号

国内化粧品市場調査(3) 
メイクアップ10品目、ボディケア7品目市場を調査
−2018年市場見込(2017年比)−
ポイントメイク2,685億円(5.6%増)、アイシャドウ407億円(4.4%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2020年の東京五輪に向けて今後も訪日外国人観光客の増加が予想され、それに伴いインバウンド需要が期待される化粧品国内市場について、2018年1月から6分野44品目を3回に分けて調査を行った。その第3回目の調査結果を「化粧品マーケティング要覧 2018 No.3」にまとめた。

今回の調査ではメイクアップ10品とボディケア7品目を対象とした。なお、次回は今まで行った3回の調査の結果を総括して分析する。

◆調査結果の概要

1.メイクアップ



2017年はポイントメイクにおいて様々な色味や質感を楽しむカラーメイクを楽しむユーザーの増加によりアイメイクが伸びたほか、リップカラーもセルフブランドを中心にヒット商品が多くみられたことで伸びた。また、ベースメイクにおいてプレステージブランドがインバウンド需要を取り込み、市場は大幅な拡大となった。

景況感が上向きなことに加え、SNSの普及により写真を撮る機会が増加したことでメイクアップに関する関心そのものが高まっており、国内需要が活性化している。また、訪日外国人の増加でインバウンド需要はさらに増えている。2020年の東京五輪開催に向けて訪日観光客のさらなる増加が予想され、活発なインバウンド需要により市場は堅調に拡大するとみられる。

ポイントメイク

2018年見込
2020年予測
2017年比
市場規模
2,685億円
2,959億円
116.4%

2017年は若年層のコミュニケーション手段として定着しているSNS上で様々な色味や質感の変化を取り入れたカラーメイクを楽しむ傾向がみられた。メーカー側もデジタルツールを活用した販促により需要を取り込み、ポイントメイクはすべての品目で伸長した。特にリップカラーでは外資系ブランドにおいて“ティント”訴求の商品の投入やデジタル販促の強化により若年層の需要を取り込み、セルフブランドにおいて自然な血色や透明感を訴求したナチュラルな仕上がりのアイテムでヒットが数多くみられた。2018年以降も市場は高い伸びで推移するとみられる。

ベースメイク

2018年見込
2020年予測
2017年比
市場規模
3,329億円
3,693億円
116.5%

2017年はナチュラルな肌がトレンドとなり、自然な透明感を訴求したリキッド剤型やスキンケア効果とトレンドの肌感に仕上がるクリーム剤型の高価格帯ブランドの需要が増加した。また、ファンデーションも薄付きの傾向が強まっており、肌悩みをカバーするコントロールカラーやコンシーラーの併用や、リキッド・クリームファンデーションの仕上げ用としてフェイスパウダーの需要が増加している。さらに、制度品系の最高級ブランドを中心にインバウンド需要を取り込み、市場は前年を大幅に上回った。2018年以降も引き続き市場は拡大するとみられる。

アイシャドウ

2018年見込
2020年予測
2017年比
市場規模
407億円
443億円
113.6%

2017年はシングルアイシャドウの需要が高まり、定番色であるブラウン以外にパープルやブルーなどを取り入れたカラーメイクを楽しむ傾向がみられるなどカラーの複数使いが定着した。近年はセルフ、カウンセリング問わずシングルアイシャドウが注目され、カラーバリエーションが増加している。また、ユーザー側も季節や気分に応じて複数の色味を組み合わせ、色や質感を楽しむ傾向が強まっており、今後もシングルアイシャドウが市場をけん引するとみられる。

2.ボディケア



市場は日常的に使用されるボディシャンプーの規模が最も大きい。また、季節商材として夏季を中心にサンスクリーン、冬季を中心にボディクリーム・ローション、リップクリームが需要を取り込んでいる。近年は各メーカーが紫外線対策の重要性を啓発し、サンスクリーンの通年使用者が増加しているほか、ボディクリーム・ローションでも春夏の使用を喚起する清涼感のあるジェル剤型のアイテムや美白訴求のアイテムが投入されるなど、天候に左右されない商品施策が奏功し、市場は拡大を続けている。

2017年はトイレタリーメーカーを中心にボディシャンプーで独自技術・処方による保湿効果を訴求した機能訴求の新ブランド・ラインが投入され、単価の上昇が図られた。ボディクリーム・ローション、リップクリームにおいても機能性アイテムに対する関心が高まり、需要を取り込んでいる。また、サンスクリーンは夏季の天候不順により国内需要の取り込みに苦戦したものの、インバウンド需要により伸長した。2018年以降は、ボディシャンプーのほか、季節商材の通年使用を促す商品展開によりボディクリーム・ローション、リップクリーム、サンスクリーンが伸び、市場は堅調に拡大するとみられる。

◆調査対象

メイクアップ メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、マスカラ、チークカラー、リップカラー、ネイルカラー・ネイルケア
ボディケア リップクリーム、サンタン・サンスクリーン、除毛・脱毛料、ボディシャンプー、ボディクリーム・ローション、ボディマッサージケアクリーム、バスプロダクツ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/06/26
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