PRESSRELEASE プレスリリース

第19011号

アンチエイジング、ホワイトニングなどのスキンケアが好調
機能性化粧品の国内市場を調査
−2018年見込(2017年比)−
アンチエイジング機能スキンケア市場6,092億円(9.4%増)
オールインワンスキンケア市場1,072億円(10.3%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、薬用成分など機能性への期待感から市場が拡大を続けている機能性化粧品国内市場を調査した。その結果を「機能性化粧品マーケティング要覧 2018-2019」にまとめた。

今回の調査では、スキンケア(5機能)、ベースメイク(6機能)、ボディケア(5機能)、ヘアケア(5機能)において何らかの機能を訴求するものを“機能性化粧品”と定義し、カテゴリー別機能動向と注目商品動向を分析した。

◆調査結果の概要

機能性化粧品市場

化粧品市場は、訪日外国人観光客の増加を背景にインバウンド需要を取り込み、近年拡大している。これに伴い機能性化粧品市場も伸長を続けており、2017年はポーラ、資生堂がシワ改善効果のある有効成分を配合したスペシャルケアを投入したことにより、中高年層だけでなく、美意識の高い若年層開拓にもつながったことでスキンケア市場が大幅に拡大するなど、各市場が好調だった。

2018年も引き続きインバウンド需要を取り込んでいるほか、コーセーがシワ改善効果を訴求した商品を投入したことで薬用化粧品の効果への期待がさらに高まり、アンチエイジングや抗老化美白などの機能への需要増加を背景に、機能性化粧品市場は拡大が見込まれる。

1.アンチエイジング【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2017年
前年比
2018年見込
前年比
アンチエイジング
7,424億円
109.5%
7,985億円
107.6%
(スキンケア)
5,569億円
112.0%
6,092億円
109.4%

アンチエイジング意識の高まりを背景に加齢に伴う肌や頭皮、髪のケアなど細分化する悩みに対応した商品の投入が相次ぎ、近年市場は拡大している。スキンケアは各社よりシワ改善効果のある有効成分を配合したスペシャルケアが投入され、大幅に伸長している。また、ヘアケアでは70代以上をターゲットとした新商品が発売されるなどテコ入れが行われており、男性用育毛剤の通販ブランドが急成長するなど市場は活性化している。アンチエイジングは高齢化が進行する日本社会において長期的な市場拡大が期待される。

2.ホワイトニング【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア】

2017年
前年比
2018年見込
前年比
ホワイトニング
2,855億円
109.1%
3,037億円
106.4%
(スキンケア)
2,404億円
109.6%
2,560億円
106.5%

ホワイトニングは特にアジア人観光客に人気が高く、化粧品が免税対象となった2014年以降、インバウンド需要を取り込み成長が続いている。2017年は資生堂がシワ改善と美白の有効成分をダブル配合した商品を発売したことや、オールインワンゲルやBB・CCを主力とする通販ブランドが主力商品に美白有効成分を配合するなどのリニューアルを行ったことから市場は大幅に拡大した。2018年は夏場の気温が高かったことからホワイトニング意識が高まり、美白美容液が好調だったことと、制度品系最高級ブランドが前年を上回るインバウンド需要を取り込んでいることから、市場は大幅な伸長が見込まれる。

3.敏感肌【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2017年
前年比
2018年見込
前年比
敏感肌
950億円
110.3%
1,013億円
106.6%
(スキンケア)
697億円
108.4%
738億円
105.9%

敏感肌訴求の商品は安定したリピートユーザーに支えられており、愛用者の高齢化を背景にホワイトニングやアンチエイジングといった機能性ラインの強化が進められている。それに伴い、敏感肌以外の層からも需要を取り込んでいる。近年、肌荒れに対するケア効果のある成分を配合したベースメイクアイテムが新たな需要開拓につながっており、市場は大幅な拡大が続いている。

◆注目商品の動向

1.オールインワンスキンケア

2017年
前年比
2018年見込
前年比
市場規模
972億円
113.0%
1,072億円
110.3%

オールインワンスキンケアは化粧水、乳液、美容液など複数のスキンケア機能をもつことを訴求したアイテムを対象とする。2013年以降、セルフルートで展開するオールインワンゲルの商品数の増加や、シートパックや化粧水といったカテゴリーにおいてもオールインワン機能を訴求する商品が投入されるなど市場拡大が続いている。2018年は“時短”を訴求したシートパックの実績が拡大するなど市場は大幅な伸長が見込まれる。

2.クッションファンデーション

2017年
前年比
2018年見込
前年比
市場規模
81億円
147.3%
106億円
130.9%

クッションファンデーションはコンパクトの中のスポンジやスティックの中に液状のファンデーションを含ませ、パフやスポンジ部分を肌に直接載せるようにして使用する商品を対象とする。クッションファンデーションはBB・CCと同様に韓国におけるブームを受け、日本においても外出時に手を汚さずにリキッドファンデーションを使えるという利便性の高さからメイクへの意識が高い層を中心に需要を獲得している。セルフブランドやカウンセリングブランドのほか、外資系ハイプレステージブランドからも商品の投入が相次ぎ、市場は拡大が続いている。

◆調査対象

カテゴリー
訴求機能
対象品目
スキンケア モイスチャー
ホワイトニング
アンチエイジング
敏感肌
アクネ対応
<注目商品動向>
オールインワンスキンケア
プレフォーム剤型スキンケア
洗顔料・クレンジング
化粧水
乳液
美容液・スポットケア
モイスチャー
マッサージ・パック
ベースメイク モイスチャー
ホワイトニング・UV
アンチエイジング
皮脂過剰抑制
敏感肌
アクネ対応
<注目商品動向>
BB・CC
クッションファンデーション
メイクアップベース
ファンデーション
フェイスパウダー
ボディケア モイスチャー
UV(ホワイトニング)
スリミング/マッサージ効果
敏感肌
フレグランス
<注目商品動向>
サンスクリーン
リップクリーム
サンタン・サンスクリーン
ボディシャンプー
ボディクリーム・ローション
ボディマッサージケアクリーム
バスプロダクツ
ヘアケア モイスチャー&マイルド
ダメージケア
頭皮ケア
アンチエイジング
フレグランス
<注目商品動向>
家庭用ボタニカルヘアケア
シャンプー
リンス・コンディショナー
ヘアトリートメント
女性用スカルプケア
男性用スカルプケア
メンズシャンプー・リンス

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/02/12
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