PRESSRELEASE プレスリリース

第19062号

インバウンド需要の伸びは落ち着くも、国内需要は使用アイテム数の増加で堅調
スキンケアやメイクアップが好調な化粧品市場を調査
−2019年見込(2018年比)−
メンズコスメティックス市場1,196億円(1.4%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、メンズコスメティックス、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア・ヘアメイク、ボディケア、フレグランスなどの化粧品市場をカテゴリー別に調査し、その結果を「化粧品マーケティング要覧 2019 No.1No.2No.3」にまとめた。この調査では、6カテゴリー44品目の化粧品の市場規模やメーカー・ブランドシェア、価格帯別・チャネル別動向などを分析した。

◆カテゴリー別化粧品市場

1.メンズコスメティックス



メンズコスメティックス市場はケア意識の高まりを背景に拡大しており、記録的猛暑となった2018年は顔拭きシートやにおいケアを訴求した商品が好調で、品目としてはフェイスケア、シャンプー・リンス、ボディケアが拡大した。

ヘアケアやボディケアを中心に、家族での同一アイテムの使用から、個人で使い分けるパーソナルユース化が進んだことで、男性向け商品の投入が活性化し、においのケアを訴求した商品が需要を獲得している。2019年はにおいケア以外に、フェイスケア、シャンプー・リンス、ボディケアで、適度な保湿力やオールインワン、時短ケア、UVケアなどを訴求した商品が投入され、これまでと比較し高単価ながら好調であり、市場をけん引している。

メンズフェイスケアは、使用が習慣化したことから市場が拡大している。一方で、乾燥などトラブルの発生時のみ洗顔料や整肌料を使用するケースも多く、継続的な使用が定着することでさらなる拡大が期待される。特に若年層を中心にSNSでの動画投稿や写真投稿が身近となっていることも相まって美容への関心も高まっている。2018年末以降男性向けメイクアップブランドが多数発売されており、メーカーや小売による各世代に向けたプロモーションなども期待される。

2.スキンケア、メイクアップ

2018年
2019年見込
2018年比
スキンケア
1兆2,728億円
1兆3,099億円
102.9%
メイクアップ
6,006億円
6,234億円
103.8%
(メイクアップベース)
410億円
431億円
105.1%

※メイクアップベースはメイクアップの内数

2018年の市場は、スキンケアやメイクアップが引き続きインバウンド需要を獲得し、ブランドによっては欠品などもみられたが、中国において消費者保護と転売業者に対して納税義務を課すことを目的とした「中華人民共和国電子商取引法」の2019年1月からの施行が決定し、秋口から転売業者の買い控えが起こり、市場の伸びは鈍化した。2019年は訪日外国人観光客の購買行動が“爆買い”から“自分用のお土産の購入”へとシフトしている。2020年には東京五輪開催により、さらなる訪日外国人観光客の増加が予想され、国内ブランドを中心にインバウンド需要を取り込み、大幅な拡大が期待される。

スキンケアは、ほかのカテゴリーと比較しインバウンド需要の影響が強いが、国内需要も堅調である。2017年、2018年と相次いで発売された“シワの改善”を訴求した医薬部外品が、明確な機能表示から消費者の需要を取り込み、盛り上がりをみせた。2019年は美白有効成分を配合した新商品が発売されており、引き続き医薬部外品が市場をけん引するとみられる。同じく近年好調な美容液も大型製品のリニューアルや“泡炭酸”タイプの導入美容液が注目を集めたこともあり、2018年は好調を維持した。スポットケアや美容液などで丁寧にスキンケアを行う消費者が増えており、使用アイテム数の増加によって市場は拡大が続くとみられる。また、時短ニーズの高さから拡大を続けているオールインワンは変わらず好調で、2019年には1,000億円突破が見込まれる。

メイクアップは、ベースメイクの仕上がりを高めることを目的としたメイクアップベースの使い分け、ポイントメイクでは色味、艶感やマットさなど異なる仕上がり感のアイテムの使い分けがなされ、メイクアップアイテムの使用数が増えていることから市場が拡大している。また、SNSや動画サイトを通じたメイク方法の習得が定着し、人気となった動画などで取り上げられた商品については、高価格帯品であっても仕上がり感の高さから需要獲得が進んでおり、プレステージブランドが伸びている。

メイクアップベースは、SNSや動画サイトなどで使用方法やテクニックが取り上げられたことで、ベースメイクの仕上がりを高めるアイテムとして重要視する傾向が強まっている。また、薄付きのファンデーションの流行により、メイクアップに対して関心の高い消費者を中心に肌の悩みに応じてメイクアップベースを使い分ける傾向もみられ、拡大が続いている。

3.その他のカテゴリー

2018年
2019年見込
2018年比
ヘアケア・ヘアメイク
5,506億円
5,574億円
101.2%
ボディケア
1,999億円
2,070億円
103.6%
フレグランス
421億円
441億円
104.8%

ヘアケア・ヘアメイクは、市販ルートでは、トイレタリー系ブランドで“ノンシリコン”をベースとしつつ“ボタニカル”“オイル”“厳選フレグランス処方”などを複合的に訴求した商品の投入が積極的に行われている。しかし、2013年から2015年頃に投入が相次いだ特定小売チェーン限定のインバスヘアケアブランドの整理が進められたことや、継続するヘアスタイリング剤やパーマネントウェーブ剤の需要減少により苦戦している。一方で、業務用ルートでは、個人の髪質やスタイルに合ったヘアケア商品の店舗販売に美容院が注力しており、好調である。2019年も業務用ルートの好調が予想され、市販ルートはパーソナライズ/カスタマイズといった新たなコンセプトのヘアケアブランドの投入が注目を集めている。

ボディケアは、2018年は記録的な猛暑により夏季商材であるサンタン・サンスクリーンが二桁増となった一方で、残暑が長引いたことで冬季商材への棚の切り替わりが例年より遅れ、暖冬でもあったためボディクリーム・ローションは需要が減少した。しかし、ボディシャンプーではファミリーユース向けで保湿に重点を置いた機能性ブランドの需要が好調で、リップクリームはカラーリップがよりメイクアップ機能を強化した商品投入で需要を取り込み、市場は拡大した。サンスクリーンやリップクリームを中心にインバウンド需要を取り込んでいたこともあり、インバウンド需要の伸びが落ち着いている2019年は例年より伸びが緩やかになるとみられる。

フレグランスはファッションフレグランスブランドを中心に“インスタ映え”するとして若年女性層の人気を集めているほか、小容量サイズなどでエントリー層の需要を掘り起こしている。また、セルフブランドでもスティックタイプ商品が、気軽に使用できるとして、フレグランスを使用してこなかったエントリー層の需要を開拓している。一方、フレグランスを使い慣れた層では、メゾンフレグランスブランドの存在感が高まっている。2018年は日本に新たに上陸したブランドも多くみられ、今後の市場をけん引するとみられる。

◆調査対象

 
化粧品マーケティング要覧 2019 No.1 スキンケア 洗顔料、クレンジング、マッサージ、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パック
.フレグランス パルファン、オードパルファン、オードトワレ、ライトフレグランス、メンズフレグランス
化粧品マーケティング要覧 2019 No.2 ヘアケア・ヘアメイク シャンプー、リンス・コンディショナー、ヘアトリートメント、女性用スカルプケア、ヘアスタイリング剤、ヘアカラー、パーマネントウェーブ剤
メンズコスメティックス メンズシャンプー・リンス、メンズスタイリング剤、メンズスカルプケア、シェービング料、メンズフェイスケア、メンズボディケア
化粧品マーケティング要覧 2019 No.3 メイクアップ メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、マスカラ、チークカラー、リップカラー、ネイルカラー・ネイルケア
ボディケア リップクリーム、サンタン・サンスクリーン、除毛・脱毛料、ボディシャンプー、ボディクリーム・ローション、ボディマッサージケアクリーム、バスプロダクツ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/08/15
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