PRESSRELEASE プレスリリース
■不妊治療関連の医療用医薬品市場 210億円(2.2倍)
~保険適用を受け、性腺刺激ホルモン剤、黄体ホルモンが伸びる~
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、2022年から開始される不妊治療の保険適用実施に伴い、対象として予想される特定不妊治療(人工授精、体外受精、顕微受精、顕微鏡下精巣内精子回収法)に関連する医療用医薬品や医療機器の市場について調査した。その結果を 「保険適用を迎える不妊治療市場の現状と将来展望」 にまとめた。
この調査では、保険適用対象として想定される医療用医薬品、臨床検査試薬、診断/検査、医療機器の現状を調査し、将来を予想した。また、現状の助成金制度から保険適用への移行時、保険適用治療と適用外治療法の混合診療などの課題や問題点を整理した。
晩婚化の進行や不妊症・不妊治療の認知向上によって治療患者数は増えている。
2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、4月に日本生殖医学会から不妊治療の延期を推奨する通知が出され5月に治療再開考慮となるまでの期間、全国的に治療が滞ったことや治療を自粛する動きがみられたことから、治療患者数は減少した。
2021年は、特定治療支援事業の助成金額が最大で前年の2倍に拡充されたことや2020年3月に厚生労働省の補助金で調査された「不妊治療の実態に関する調査研究」(最終報告書)が公表され、不妊治療へのサポートや認知が進んでいることから、経済的な理由で不妊治療を中止した夫婦の治療再開や今まで助成金制度の利用がなかった夫婦の治療開始が増えるとともに、前年の新型コロナの流行による落ち込みの反動もあり、治療患者数は増加するとみられる。
2022年は、不妊治療への保険適用が開始されることにより、新たに治療を開始する患者が大幅に増えるとみられる。以降、保険適用の認知向上に伴い治療患者数の増加が予想される。
■不妊治療関連の医療用医薬品市場
|
|
2021年見込 |
2020年比 |
2024年予測 |
2020年比 |
|
|
全体 |
133億円 |
138.5% |
210億円 |
2.2倍 |
|
|
|
性腺刺激ホルモン剤 |
59億円 |
140.5% |
93億円 |
2.2倍 |
|
|
黄体ホルモン |
33億円 |
137.5% |
52億円 |
2.2倍 |
※性腺刺激ホルモン剤、黄体ホルモンは全体の内数
現在は保険適用外であるが、2022年以降の保険適用が予想される医療用医薬品として、性腺刺激ホルモン剤(ゴナドトロピン)、Gn-RHアンタゴニスト・向下垂体前葉ホルモン・男性不妊治療剤(ビタミン剤、漢方薬、PDE5阻害剤)・その他、排卵誘発剤、黄体ホルモンを対象とした。
2016年から2019年にかけては、少子化や助成金の年齢制限などから治療患者数の増加が鈍化したことから、新製品の発売などにより黄体ホルモンは大きく伸びたものの、他の薬剤は数%の伸びにとどまった。
2020年は新型コロナ感染流行の影響から各薬剤の実績が縮小したため、市場は前年比14.3%減の96億円となった。しかし、今後は2021年の助成金拡充、また、2022年から開始される保険適用実施によって市場は拡大するとみられる。
◆調査対象
|
保険適用が予想される不妊治療 |
||||
|
特定不妊治療 |
・人工授精(AIH) |
・顕微受精 |
||
|
・体外受精 |
・顕微鏡下精巣内精子回収法(MD-TESE) |
|||
|
不妊治療関連の医療用医薬品、臨床検査試薬、診断/検査、医療機器 |
||||
|
医療用医薬品 |
・性腺刺激ホルモン剤(ゴナドトロピン) |
・Gn-RHアンタゴニスト・向下垂体前葉ホルモン・男性不妊治療剤(ビタミン剤、漢方薬、PDE5阻害剤)・その他 |
||
|
・黄体ホルモン |
||||
|
・排卵誘発剤 |
||||
|
臨床検査試薬 |
ホルモン試薬 |
|
||
|
・LH |
・E2 |
・HCG |
||
|
・FSH |
・テストテロン |
・AMH |
||
|
・エストロゲン |
・プロゲステロン |
|
||
|
POC検査 |
|
|||
|
・LH簡易検査キット |
|
|||
|
診断/検査 |
・着床前遺伝子診断(PGD、PGT-M) |
・子宮内膜受容性検査 |
||
|
・着床前スクリーニング(PGS、PGT-A) |
||||
|
医療機器 |
・シャーレ |
・凍結保存用製品 |
||
|
・観察装置 |
|
|||
