PRESSRELEASE プレスリリース

第22137号

抗原抗体検査(イムノアッセイ)の国内市場を調査
―2027年国内市場予測(2021年比)―
■イムノアッセイ(検査薬) 2,474億円(99.2%)
感染症以外の検査領域は堅調に推移
●がん領域 445億円(115.9%)
参入企業による早期発見などへの取り組みに加え、高齢化に伴う患者数増加により市場拡大

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、抗原抗体反応を用いた検査法であるイムノアッセイの国内市場を調査した。その結果を「IVDイムノアッセイと注目POC検査市場 2022」にまとめた。

この調査では、イムノアッセイ市場を8つの検査領域(輸血検査、がん、ホルモン、感染症、自己免疫、血漿蛋白、TDM、その他)と、測定法別に区分して分析するとともに、POC検査や新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原など複数項目の同時鑑別検査、その他注目検査の動向を明らかにし、市場の将来を展望した。また、イムノアッセイ装置市場の動向もとらえた。

◆調査結果の概要

■イムノアッセイの国内市場

 

2022年見込

2021年比

2027年予測

2021年比

検査薬

3,004億円

120.4%

2,474億円

99.2%

検査数

9億9,471万件

106.8%

10億4,239万件

112.0%

イムノアッセイ8検査領域の検査薬市場(金額・メーカー出荷)と検査数を対象とする。

2022年は、受診を控えていた患者が戻ってきたことなどから、すべての検査領域において検査数が増加し、検査薬市場が拡大している。また、オミクロン株の流行などを受け単価の高い新型コロナの検査が急増しており、感染症領域が大きく伸びている。

2023年は引き続き市場拡大が予想される。2024年以降は、検査数は感染症領域が徐々に落ち着くものの感染症以外が伸びることから、増加推移すると予想される。一方、検査薬市場は感染症領域の落ち着きとともに縮小推移する。

◆注目市場 主要検査領域の検査薬市場

●がん領域

2022年見込

2021年比

2027年予測

2021年比

396億円

103.1%

445億円

115.9%

がん細胞が直接分泌する特異的な抗原やがん細胞の増殖に伴って血清中や尿中に増える物質、増殖に反応して生体側が出す物質を検出し、疾患を判定するがんマーカーを対象とする。がんによって値が上昇するフェリチンの検査も含む。がんは、画像診断と複数のマーカーの結果から、発見や治療効果の判定、再発の診断をしている。

がんの治療や経過モニタリング検査に対する新型コロナの影響は軽微である。患者数が増えているほか、2021年以降、健康診断やがん検診の状況が新型コロナの流行以前に戻りつつあるため、2022年の市場は拡大するとみられる。

検査薬メーカーががんの早期発見および健康診断やがん検診の受診率の向上に向けた取り組みを行っている。また、高齢化に伴いがん患者数は増加するとみられ、2027年に向けて市場は拡大すると予想される。

●感染症領域

2022年見込

2021年比

2027年予測

2021年比

1,434億円

148.4%

732億円

75.8%

病原体を検出する抗原検査と、感染により産出される抗体を検出する抗体検査を対象とする。また、新型コロナ用の抗原検査は、体外診断用医薬品を対象とする。遺伝子検査や培養検査は対象外とする。

新型コロナ関連は、遺伝子検査(PCR検査)が主流であったものの、2022年に流行したオミクロン株の感染者急増に遺伝子検査のみでは追い付かなくなり、診療所など検査装置を保有していない施設でも10数分で測定できるCG法の検査キットが大きく伸びている。一方、主要な呼吸器系感染症であったインフルエンザやノロウイルス、A群レンサ球菌などは新型コロナ流行以降、流行がみられず、これらの検査は大きく縮小している。性感染症の検査ニーズは新型コロナの影響が小さく、今後も安定して推移するとみられる。

今後は、2024年以降、新型コロナ関連の検査が徐々に落ち着くため、2027年には市場は2021年比24.2%減が予測される。

●自己免疫領域

2022年見込

2021年比

2027年予測

2021年比

188億円

106.2%

230億円

129.9%

アレルギー検査、リウマチを始めとする膠原病の検査を対象とする。

2021年は、新型コロナ流行によって半数強を占めるアレルギー関連で受診控えや病院が新型コロナの検査を優先したことによる受診者減少がみられたため市場は縮小した。一方、2022年は受診者が増えており、市場は回復するとみられる。

今後も、アレルギー関連の受診者数は増えるとみられる。また、リウマチ関連検査も高齢者の増加や、抗体医薬など効果の高い治療薬の発売、普及が進んでいるため、堅調な伸びが予想される。

●MCI検査

2022年見込

2021年比

2027年予測

2021年比

4億円

133.3%

5億円

166.7%

認知症の前段階と考えられているMCI(軽度認知障害)のリスクを調べる医療機関で実施可能な検査を対象とする。現在は保険適用外である。

主に、健診センターや、検診を行う病院・診療所で実施されている。検査を実施する医療機関数が増加しているほか、65歳以上の高齢者人口や人間ドック受診者数も増えており、2022年の市場は拡大するとみられる。

今後は、MCI検査上位企業が巡回健診への参入を計画しているほか、その他の参入企業も認知症早期発見ニーズの拡大や各社のサービス浸透によって実績を伸ばすとみられる。健康経営や社員の健康管理などを目的にMCIの発症リスクを把握するユーザー企業も増えており、2027年の市場は2021年比66.7%増が予測される。

◆調査対象

イムノアッセイ検査領域別

・輸血検査

・感染症

・TDM

・がんマーカー

・自己免疫

・その他

・ホルモン

・血漿蛋白

 

イムノアッセイ装置

・EIA装置

・化学発光法装置

・NIA装置

・FIA装置

・ラテックス装置

・便潜血測定装置

その他注目検査

・MCI検査

・ストレス/疲労検査キット

 


2022/12/26
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。