PRESSRELEASE プレスリリース

第25068号

国内の臨床検査受託市場を調査
― 国内の臨床検査受託市場予測 ―
2035年に2024年比19.5%増の7,173億円
需要が高まり、注力する検査センターも見られる、ゲノム解析の伸びが拡大に貢献

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、一方では既存事業の更なる拡大を図ったり、他方では新たな事業やビジネスの展開を図ったりと、企業によってアフターコロナ戦略が異なる検査センターにおける臨床検査受託市場を調査した。その結果を「2025年版 臨床検査受託市場の最前線と今後の各社戦略分析」にまとめた。

この調査では、国内の臨床検査受託市場について現状を分析し、受託企業である検査センターの動向を把握しながら将来を展望した。なお、上位の検査センターについては、事例分析を行った。

◆調査結果の概要

1.国内の臨床検査受託市場

国内の臨床検査受託市場

検査センターによる臨床検査受託市場は、2024年に6,001億円となった。検査センターによっては検査ラボを拡張して臨床検査受託事業の拡大を図るところもあれば、電子カルテ事業やゲノム解析ビジネスに参入するところもみられるが、今後も各検査分野が伸長し、市場は2035年には7,000億円超が予測される。

市場拡大に特に貢献するのがゲノム解析である。2024年に190億円となったゲノム解析市場は、2035年には6.3倍の1,200億円が予測される。ゲノム解析は、CGP(がんゲノムプロファイリング検査)やMRD(術後再発・予後予測)、NIPT(新型出生前診断)などを中心に需要が高まっている。また、現在市場の8割程度を占めるルーチン検査の伸びが頭打ちになるとみられるなか、現状では検査数は少ないが、検査単価が高く、患者が増加している検査が多いことから、上位の検査センターでは注力度を高めているところも見られる。ただし、検査センターとしては、ゲノム解析を専門とする企業もあることから、今後の事業拡大にはゲノム解析実施体制の強化が必要となる。

2.検査分野別市場

検査分野別市場

ルーチン検査の市場は、2035年に向け微増推移が予想される。2024年ルーチン検査市場の45.8%を占める生化学検査が最も規模が大きく、28.8%を占める免疫血清検査がそれに次ぐ。

一般検査や生化学検査、一般の血液検査は、特定疾患の検査というよりも、健康状態の把握に実施されることから、患者全般や健康診断などでも実施されるため検査需要は多く、安定している。これらの検査は、高齢者の増加や特定健診受診率の向上もあり、微増で推移していく。なお、血液検査では、血液凝固・線溶系のDダイマーが血液検査市場のおよそ5割を占める。細菌検査は、近年目立った細菌性感染症の流行も見られないことから、増減が少ない。質量分析装置の導入も進み、同定時間の短縮による短時間での結果報告が進んでいる。免疫血清検査は、検査需要の多いCRPやBNP、便潜血、CEAなどを中心に伸長する。また、アレルギー(特異IgE)の検査需要も多い。

先端検査の市場は、2020年代終盤より、特にゲノム解析がけん引し拡大すると予想される。

ゲノム解析は、需要が高まっており、上位の検査センターでは注力度を高めているところも見られる。遺伝子検査は、HBV定量や結核菌、STD(性感染症)関連などの感染症検査を中心に伸長する。また、がんに関連するコンパニオン診断やパネル検査などの需要も高まっており、今後も伸長が期待される。なお、新型コロナウイルスは、検査手法が遺伝子検査から免疫血清検査に移行しているが、高い検査精度を求めた需要が一部残っている。病理検査は、がんに関連する検査としてコンパニオン診断の需要が高まっている。病理診断医の不足もあり、検査センターの位置付けも高まっている。今後はAIなど先端技術も活用し、結果判定が行われるようになるとみられる。

◆調査対象

1.対象検査分野
1)ルーチン検査
・一般検査
・生化学検査
・血液検査
・細菌検査
・免疫血清検査

2)先端検査
・遺伝子検査
・病理検査
・ゲノム解析

2.検査センター事例分析
・売上上位5企業


2025/7/8
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