PRESSRELEASE プレスリリース

第25078号

ECチャネルが徐々に存在感を高める
OTC医薬品のチャネル別国内市場を調査
― 2030年市場予測(2024年比) ―
■OTC医薬品のECチャネル 1,257億円(22.5%増)
OTC医薬品市場の1割に迫る規模に成長する
●仮想ショッピングモール(卸通販分) 478億円(51.3%増)
認知度の高さに加え、販売データを活用した品揃えにより消費者のニーズをつかむ

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、2025年5月に医薬品医療機器法(薬機法)の改正案が参議院本会議で可決され、CVSでの一般用医薬品の販売や、要指導医薬品のオンライン販売解禁といった内容が盛り込まれたことから、様々な変化が予想されるOTC医薬品のチャネル別市場を調査した。その結果を「EC拡大で攻防が激化するOTC医薬品チャネル最新動向 2025」にまとめた。

この調査では、OTC医薬品について、実店舗チャネル[ドラッグストア、CVS、その他]、ECチャネル[自社通販サイト、仮想ショッピングモール(出店分)、仮想ショッピングモール(卸通販分)、ドラッグストアECサイト、その他]、その他通販チャネルに大別し、現状を分析し、将来を予想した。なお、OTC医薬品は指定医薬部外品を含めている。

◆調査結果の概要

■OTC医薬品のチャネル別国内市場(※流通金額ベース)

OTC医薬品のチャネル別国内市場規模

実店舗チャネルは、ドラッグストアが全体の80%以上を占める。充実した品揃えや立地の優位性、登録販売者や薬剤師が常駐する専門性の高さで需要を獲得している。また、規模は小さいもののCVSの動向が注目される。CVSでは、現状、指定医薬部外品のドリンク剤が中心であるが、改正薬機法が施行される2030年までには一般用医薬品の取り扱いが本格的に始まるとみられる。将来的には総合感冒薬、解熱鎮痛剤、総合胃腸薬など緊急性の高い品目の需要獲得が期待される。

ECチャネルは、発毛剤など秘匿性の高い品目を中心に需要を獲得することで成長につなげている。また、改正薬機法を機にオンライン服薬指導が消費者に認知されるなどECチャネルの利便性に注目が集まることで、利用頻度が増加するとみられる。2030年にはEC化率が1割に迫ると予想される。

◆注目市場

●OTC医薬品のECチャネル市場

OTC医薬品のECチャネル市場

2024年の市場は1,026億円となった。仮想ショッピングモール(出店分)、仮想ショッピングモール(卸通販分)の規模が大きく、自社通販サイトが続く。2030年の市場は2024年比22.5%増の1,257億円が予測される。

特に、仮想ショッピングモール企業がOTC医薬品メーカーや卸から仕入れて製品在庫を持ち販売する、仮想ショッピングモール(卸通販分)が、大きく伸びるとみられる。上位企業が積極的な取り組みを進めており、膨大な購買データを活用した品揃えの充実、また、配送面を含めた利便性がより強化されていくことで、今後ウエイトは更に高まると予想される。仮想ショッピングモール(卸通販分)では、持ち運びの手間が省け、定期便を利用すれば継続的に購入できる点などが消費者のニーズに合致している、ドリンク剤の販売規模が大きい。季節性があり需要期前に買い置きすることの多い鼻炎治療薬(内服)や総合感冒薬などの品揃えも充実している。また、解熱鎮痛剤などの品目では認知度の高いブランドの購入が多くなる傾向がみられる。

仮想ショッピングモール(出店分)は、OTC医薬品メーカーやドラッグストアなど小売店が仮想ショッピングモールへ出店・出品し販売しているケースを対象とする。店舗間に加え、仮想ショッピングモール(卸通販分)との競合が激化している。伸びは続くものの、長期的には市場における構成比の縮小が予想される。発毛剤をはじめ痔疾用薬、便秘薬、女性保健薬など秘匿性のある品目が購入されやすく、ラインアップが充実している。また、ドリンク剤や手指消毒剤など、まとめ買いされることの多い品目が好調である。

OTC医薬品メーカーが自ら運営するECサイトを対象とする自社通販サイトは、サイトの認知度が低いため、仮想ショッピングモールと比べて集客力が弱い。今後も伸びは続くが、仮想ショッピングモールと比べると伸び率は低いとみられる。サイトを運営するOTC医薬品メーカーの主要展開商品を主軸とした品揃えとなっており、ECチャネル限定商品などの展開も進んでいる。

ドラッグストアや調剤薬局が自ら運営しているドラッグストアECサイトは、ユーザーとの接点を増やすための間口の一つの位置付けにとどまっているケースが多い。ブランド認知度の高い商品、また、セールやキャンペーン対象商品が比較的売れ筋であり、値ごろ感のあるPB製品も好調である。

◆調査対象

チャネル

実店舗チャネル
・ドラッグストア
・CVS
・その他実店舗チャネル
ECチャネル
・自社通販サイト
・仮想ショッピングモール(出店分)
・仮想ショッピングモール(卸通販分)
・ドラッグストアECサイト
・その他ECサイト
その他通販チャネル

品目区分

・ビタミン剤(ビタミンB1主薬製剤、しみ改善薬)
・ドリンク剤
・総合胃腸薬
・便秘薬
・痔疾用薬
・漢方処方エキス製剤
・総合感冒薬
・解熱鎮痛剤
・鼻炎治療剤(内服)
・皮膚治療薬
・外用消炎鎮痛剤
・発毛剤
・目薬
・その他OTC医薬品


2025/8/1
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。