PRESSRELEASE プレスリリース

第26096号

メイクアップ化粧品とフレグランスの国内市場を調査
― 2026年見込(2025年比) ―
■メイクアップの国内市場 6,519億円(101.9%)
ベースメイクは仕上がりの美しさやスキンケア効果を重視した商品により安定した需要続く
ポイントメイクは購入アイテムの単価下落や、複数色購入の減少がみられ伸び鈍化
●リップカラー 953億円 (101.8%)
リッププランパーやリップライナーなどリップメイクの多工程化により伸びが続く

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、スキニフィケーションの浸透によりベースメイクだけでなくポイントメイクでもスキンケア効果を訴求したアイテムが広がるメイクアップ化粧品と、香りをファッションの一部として捉える層が増え高価格帯のニッチフレグランスやメゾンフレグランスが人気となっているフレグランスの国内市場を調査した。その結果を「化粧品マーケティング要覧 2026 No.3」にまとめた。

この調査では、メイクアップ化粧品10品目(ベースメイク3品目、ポイントメイク7品目)、フレグランス4品目を対象に市場の現状を明らかにし、将来を展望した。

◆調査結果の概要

■メイクアップ化粧品の国内市場

メイクアップ化粧品の国内市場

2026年は、物価高によって商品購入に慎重な姿勢を見せる消費者が増加しており、一部の高価格帯ブランドで買い控えや中価格帯への需要シフトがみられる。しかし、アイブロウやマスカラ、リップカラーなどでは複数アイテムを使用したメイクがトレンドとなっているほか、ベースメイクでは引き続き仕上がりの美しさを訴求する高機能・高価格なアイテムの需要が底堅いことから、前年より伸び率は鈍化するものの、引き続き市場は拡大するとみられる。一方で、中東情勢の緊迫化により、製造コストの上昇や資材調達への影響などもみられ、新商品のカラー展開の絞り込みや発売遅延といった、商品展開面での停滞が市場成長の阻害要因となることが懸念される。

ベースメイクでは、スキンケア化粧品の成分やケア手法を取り入れる "スキニフィケーション"が進んでおり、"美容液"や"スキンケア効果"をキーワードとした商品の投入が相次いでいる。スキンケア意識の高まりや美容医療の普及などで肌そのものを美しく見せることに対するニーズが高く、メイクアップにおいても仕上がりの美しさやスキンケア効果の高さなどが重視されている。そのため高機能アイテムの根強い需要が予想され、物価高でも市場は安定した伸びが続くとみられる。

メイクアップベースは、2025年まではパープル、ブルーなどの透明感のある寒色系がトレンドだったが、2026年はナチュラルにカバーでき血色感のあるイエローがトレンドとなり新商品の投入が相次いでいる。ファンデーションは、プレステージブランドやセルフブランドでメッシュタイプのクッションファンデーションの投入が増えている。

ポイントメイクでは、度重なる値上げにより商品購入に慎重な姿勢を見せる消費者が増加しており、単価下落や複数色購入の減少などから、市場の伸びが鈍化すると予想される。特にアイシャドウは、ベーシックな色味の定番アイテムに需要が集中し、シーズントレンドに応じた買い足しの減少がみられ、アイライナーは手ごろな価格でありながら、耐久性やラインの描きやすさを追求して高機能化が進むセルフブランドに需要が集中しており、縮小が予想される。

一方で、"多幸感"などをキーワードとしたメイクがトレンドになっていることから、リップカラーやチークカラーが好調なほか、"スキニフィケーション"の浸透により、ベースメイクだけでなくポイントメイクでもスキンケア効果を訴求したアイテムが広がっていくとみられる。

■フレグランスの国内市場

フレグランスの国内市場

コロナ禍で、気分転換やリフレッシュなど自分自身の内面を整える、癒やす目的でフレグランスを使用する層が増えた。また、SNSでの情報拡散により若年層を中心に外資系プレステージブランドやメゾンフレグランスの関心が高まっている。

2026年は、身だしなみや自己表現の一環として香りを身に付ける習慣が浸透しているほか、若年層を中心に香りをファッションの一部として捉える層が増え、他の人と被らない香りを求める傾向が強まっており、高価格帯のニッチフレグランスやメゾンフレグランスが人気となっていることから、市場拡大が予想される。

物価高騰の影響を受け、エントリーユーザーやライトユーザーを中心に、小容量サイズをはじめとする低価格帯商品へシフトする動きが顕著である一方、コアユーザーは高価格帯商品へのシフトや複数買いの需要が増加していき、今後も好調な市場拡大が予想される。

◆注目市場

●リップカラー

リップカラー

2026年は値上げの影響から購入アイテムを絞り込む動きがみられたものの、唇のボリューム感を演出するリッププランパーの人気が続いているほか、輪郭を整えるリップライナーの使用が広がっている。唇に彩りを加えるものから口元の印象をデザインするものへとリップカラーの役割がシフトしつつあり、唇の形状自体にアプローチするリップメイクが定着することでメイクの多工程化が進み、市場拡大が続くと予想される。

近年はラスティング効果とリップケア効果の両立など高機能化によって単価アップが図られてきたが、2025年頃から韓国ブランドなどを中心にミニサイズの投入が活発化している。通常サイズよりも手頃な価格設定からトライアル需要を取り込んでいるものの、ミニサイズ購入者の通常サイズへのシフトは進みにくい。ミニサイズの定着による単価下落が懸念されるため、購入しやすい価格設定である分、複数色購入を促すアプローチなどが必須になるとみられる。

●チークカラー

チークカラー

2026年は、前年に続き毛穴レス効果を訴求したアイテムの需要が高まっているほか、多幸感メイクが人気となりチークカラーにポイントを置いたメイクのトレンドが継続していることから、市場拡大が続くとみられる。

チークカラーが美肌効果や顔全体の印象を引き立てる重要なアイテムとして浸透しており、毛穴カバー効果、皮脂吸着成分やスキンケア成分の配合アイテムなどによって、チークカラーのベースメイク化も進んでいる。今後も肌作りにおいて重要な位置付けとなることで、安定した市場の伸びが予想される。

●ファンデーション

ファンデーション

2026年は、前年に続き、仕上がりを重視した高価格帯アイテムの需要は根強いものの、中国人観光客によるインバウンド需要の減少に加え、国内需要も度重なる値上げにより、最上位ラインからベーシックラインへの移行など、消費者が使用アイテムのランクを下げる動きが一部でみられることや、仕上がり別の複数アイテムの使用などが鈍化していることから、市場は微増にとどまるとみられる。

その中でも、クッションファンデーションでは2025年から2026年にかけてプレステージブランドやセルフブランドでメッシュタイプの投入が加速しており、従来のスポンジ型よりも乾燥しにくいことや、メッシュを通してファンデーションを均一に塗布できる点が評価され伸びている。ファンデーション市場に占める比率が年々上昇しており、2026年には全体の2割を占めるとみられる。

スキンケアを中心に機能に対するエビデンスを重視する消費者が増加している。ファンデーションとスキンケアの融合を図る商品の投入が進むことで、エビデンスがより求められるとみられる。

◆調査対象

メイクアップ化粧品
ベースメイク
・メイクアップベース
・ファンデーション
・フェイスパウダー
ポイントメイク
・アイシャドウ
・アイライナー
・アイブロウ
・マスカラ
・チークカラー
・リップカラー
・ネイルカラー/ネイルケア

フレグランス
・パルファン
・オードパルファン/オードトワレ
・ライトフレグランス
・メンズフレグランス


2026/8/28
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。