PRESSRELEASE プレスリリース

第16024号

H・Bフーズ市場に大きな変革をもたらす機能性表示別食品国内市場を調査
−2016年市場予測−
機能性表示食品市場2015年見込比2.3倍、699億円
商品続々と登場、特保から注力をシフトする企業も

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2015年8月より4回に分けて、健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトを持った食品(以下、H・Bフーズ)の国内市場を調査している。その第3回目の結果を報告書「H・Bフーズマーケティング便覧 2016 No.3 機能性表示別市場分析編」にまとめた。

この報告書では、機能性表示食品について特定保健用食品(以下、特保)や栄養機能食品と比較して商品区分別、訴求効能別(滋養・強壮、肝機能改善、美肌効果など)、成分種類別に市場を調査・分析した。また、機能性表示食品を取り扱う売場の実態や、制度または商品に対する小売企業の見解、さらに消費者アンケート調査を通じた消費者の評価と受容性についても取りまとめている。なお、第4回目では第1回から第3回目までの調査結果をもとにH・Bフーズ市場全体を総括分析する。

機能性表示食品は2015年4月より届出受付が開始され、6月12日に第1号商品が発売されたのを皮切りに続々と登場している。機能性表示食品の最大のメリットは、従来の成分からイメージされる効能訴求ではなく、エビデンスに基づいて具体的な機能性を商品パッケージや広告媒体に記載できることであり、H・Bフーズの領域においては有力な訴求ポイントとなっている。また、機能性の表示では特保より踏み込んだものもあり、2016年以降も機能性表示食品は大いにH・Bフーズ市場に影響を与えるとみられる。

◆調査結果の概要

1.機能性表示食品、特定保健用食品、栄養機能食品の国内市場

2015年見込
2016年予測
2014年比
機能性表示食品※1
303億円
699億円
※2
特定保健用食品
3,862億円
3,840億円
101.9%
栄養機能食品
1,029億円
1,034億円
101.4%

※1.2015年11月末までに発売された商品を対象とする。※2.機能性表示食品の2014年市場は未形成。

機能性表示食品は2015年に303億円、2016年では699億円が予測される。ただしこれは2015年調査時点の予測で、その後に発売された商品、既に届出受理または受理待ちで2016年以降の発売を控えている商品を考慮すると、予測値を大幅に上回るとみられる。

特保は2015年に3,862億円が見込まれる。2016年は特保よりも低コストでスピーディに商品化出来る機能性表示食品へ注力をシフトする企業もあり、その影響で6年振りのマイナスが予測される。

栄養機能食品は2015年に1,029億円が見込まれる。特保のように機能性表示を積極的に活用したパッケージや広告宣伝などはあまりなく、規格基準型である機能性表示が需要に大きく影響しているケースは少ないとみられる。しかし機能の裏付けや証明、規格基準をクリアしていることが示されているといった点では購買動機に繋がる要素の1つにはなっており、今後も特保や機能性表示食品のような効果は期待できないものの、一定の市場を維持するとみられる。

2.機能性表示食品市場

2015年見込
2016年予測
明らか食品
43億円
148億円
ドリンク類
128億円
206億円
健康食品・シリーズサプリメント
132億円
345億円
合 計
303億円
699億円

商品区分別では、2015年の市場は明らか食品の構成比が1割強、ドリンク類および健康食品・シリーズサプリメントがほぼ同程度で、大半を占めている。

明らか食品は前年9月に発売された好調な「朝食BifiXヨーグルト」(江崎グリコ)の実績が通年となることから2016年に大きく伸びると予想される。

ドリンク類はノンアルコール飲料や炭酸飲料、無糖茶飲料などが主力となっており、2015年6月〜8月の比較的早い段階から発売されている商品が多い。発売商品は15アイテムほどであるが、TVCMなどのマス広告を実施する企業が多く、消費者の機能性表示食品への認知のきっかけになるカテゴリーとなり、一定の規模を形成した。

健康食品・シリーズサプリメントは50アイテムほどが発売されている。届出も相次ぎ、機能性表示食品市場の拡大をけん引している。

3.特定保健用食品市場

2015年見込
2016年予測
2014年比
明らか食品
1,180億円
1,193億円
103.7%
ドリンク類
2,540億円
2,507億円
101.1%
健康食品・シリーズサプリメント
142億円
141億円
100.0%
合 計
3,862億円
3,840億円
101.9%

2014年は「伊右衛門 特茶」(サントリー食品インターナショナル)によるけん引に加え、アサヒ飲料やコカ・コーラシステムから発売された中性脂肪値と血糖値改善を訴求するダブル特保ドリンクが底上げし、市場は二桁成長を果たした。

2015年は「伊右衛門 特茶」、ダブル特保ドリンクの続伸に加え、初となる特保ノンアルコールビール「サッポロプラス」(サッポロビール)の登場が市場拡大に寄与している。一方で、機能性表示食品制度が施行されたことで茶系飲料や炭酸飲料などで競合もみられており、2016年の市場はマイナスが予測される。

商品区分別ではドリンク類が全体の65%強を占めており、2015年も無糖茶飲料がけん引し伸びている。また明らか食品はヨーグルト類や菓子が好調で、2015年の市場は前年比2.6%増が見込まれる。

◆栄養機能食品市場

2015年見込
2016年予測
2014年比
明らか食品
122億円
120億円
96.0%
ドリンク類
191億円
201億円
104.7%
健康食品・シリーズサプリメント
716億円
714億円
101.6%
合 計
1,029億円
1,034億円
101.4%

特保はより具体的かつ商品独自のヘルスクレーム、国の許可を得ていることを訴求したプロモーションが可能なことや、特保専用棚に陳列されることで特別感を演出できるのに対し、栄養機能食品はビタミン・ミネラルによる基礎的な栄養補給の位置づけであることや、規格基準型であるために栄養機能表示の内容も全て同一となり競合商品との差別化になり難いことなどから、特保のような注目度の高まりや盛り上がりがみられない。

◆注目市場

1.H・Bヨーグルト類 (機能性表示別)

2015年見込
2016年予測
2014年比
機能性表示食品
40億円
137億円
※3
特定保健用食品
573億円
579億円
104.5%
栄養機能食品
19億円
17億円
81.0%
その他H・Bフーズ
903億円
908億円
103.2%
合 計
1,535億円
1,641億円
112.8%

※3.機能性表示食品の2014年市場は未形成。

加工食品全体のヨーグルト類市場は2015年に3,062億円の見込みで、そのうちH・Bフーズに属するヨーグルト類は1,535億円である。機能性を表示している商品(機能性表示食品、特定保健用食品、栄養機能食品)は2015年に632億円、その他H・Bフーズは903億円でプロバイオティクスヨーグルトなど機能性を打ち出した商品群が該当する。

特保は2015年のH・Bヨーグルト類市場の37.3%を占める。明治、雪印メグミルク、森永乳業の3社のプレーンヨーグルトが中心であるが、乳価の改定により値上げや内容量の変更が行われたものの、シリアルフーズなどとの食べ合わせやメニュー提案を行うなど各社の積極的な販促策が奏功している。

機能性表示食品は市場の2.6%を占める。2015年は8月に雪印メグミルクがリニューアル発売した「恵megumiガセリ菌SP株ヨーグルト」と、9月に江崎グリコが発売した「朝食BifiXヨーグルト」が好調である。

2.H・Bヨーグルト類(訴求効能別)

2015年見込
2016年予測
2014年比
整腸効果
1,159億円
1,227億円
107.6%
免疫賦活作用
216億円
222億円
106.7%
アイケア
72億円
70億円
94.6%
生活習慣病予防
41億円
68億円
17.0倍
その他H・Bフーズ
47億円
54億円
180.0%
合 計
1,535億円
1,641億円
112.8%

整腸効果は特保のほとんどが該当するほか、特保でないものも整腸効果を訴求している商品が多いことから、市場の7割以上を占める。2015年は「朝食BifiXヨーグルト」が発売されたことで前年を上回る見込みである。

免疫賦活作用は明治の「明治プロビオヨーグルトR-1」が8割強を占める。当市場対象外のドリンクヨーグルトほどではないが引き続き高い需要を維持している。

生活習慣病予防は、2014年の時点では特保「豆乳で作ったヨーグルト」(現在はポッカサッポロフード&ビバレッジが販売)のみであったが、2015年は「明治プロビオヨーグルトPA-3」(明治)、「恵megumiガセリ菌SP株ヨーグルト」などが加わったことで、大幅増が見込まれる。

◆調査対象

機能性表示別市場編 特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品
食品カテゴリー編 菓子 栄養バランス食、ノンアルコールビール・ドリンク、ヨーグルト類、米飯類 調味料、農産/水産加工品・乳油製品、機能性飲料、乳性飲料、無糖茶飲料、炭酸飲料、果実・野菜飲料、嗜好飲料 その他飲料 嗜好品
流通事業編 信販売・訪問販売、薬局・薬店、量販店(GMS・SM)、機能性表示食品の販売チャネル一覧
消費者アンケート調査編 1) 1,000名を対象としたインターネット調査。
2) 20代、30代、40代、50代、60代〜の5区分×男女を対象に実施。
3) 主な設問は機能性表示食品の認知度や利用意向を特定保健用食品と比較。

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/03/18
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