PRESSRELEASE プレスリリース

第22049号

主要17ヵ国のEV・PHV向け充電インフラ普及動向を調査

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 清口 正夫 03-3241-3470)は、EV・PHV向け充電インフラについて、中国や米国など主要17ヵ国の市場を調査した。その結果を「EV/PHEV充電インフラの国別整備実態と普及計画 2022」にまとめた。

この調査では、主要17ヵ国(欧州8ヵ国、北米2ヵ国、アジア3ヵ国、ASEAN3ヵ国、オセアニア1ヵ国)における充電インフラ(普通充電器、急速充電器、ワイヤレス給電)の普及動向を把握するとともに、長期予測を行った。また、公共用、職場、商用車用といった充電インフラの利用形態別の動向や充電ステーションの設置状況も明らかにした。なお、市場は各年末時点の普及状況を捉えた。

※普通充電器や急速充電器(プラグイン充電器)はコネクター数(個)ベース

ワイヤレス給電は車載側の受電デバイス数(台)ベース

◆調査結果の概要

■中国における充電インフラ普及動向

2021年

2020年比

2035年予測

2021年比

普通充電器

1,070,000個

158.6%

21,910,000個

20.5倍

急速充電器

286,800個

133.1%

1,714,000個

6.0倍

ワイヤレス給電

6,500台

191.2%

2,250,000台

346.2倍

中国では2021年に普通充電器と急速充電器の普及台数が併せて130万個強となったものの、EVの新車販売台数が約300万台まで増加し、EV、PHVの普及台数は800万台に近づいたことで、高速道路沿いを中心に充電渋滞が深刻化している。それを受けて、北京や上海、広州などの特別市を中心に地方自治体による充電ステーション新規開設が急速に進展しており、2021年末までに5万500ヵ所となった。設置場所は、オフィス・公的機関が最も多く、幹線道路、商業施設と続く。

急速充電器は、国家規格であるGB/T以外では、TeslaのSuperchargerが7,000個弱設置されている。2030年前後からCHAdeMOと連携した新急速充電規格「ChaoJi」の普及が急速に進み、急速充電器の設置数は100万個を超えるとみられる。ワイヤレス給電は、2020年にGB基準のワイヤレス給電システムの国家規格が公開されたことから、今後中国国内でさらなる普及が期待される。

■米国における充電インフラ普及動向

 

2021年

2020年比

2035年予測

2021年比

普通充電器

76,200個

118.2%

458,500個

6.0倍

急速充電器

23,460個

120.9%

132,300個

5.6倍

ワイヤレス給電

2,900台

161.1%

1,150,000台

396.6倍

2021年はEV、PHVともに新車販売台数が前年より増加し、普通充電器は1万個以上、急速充電器はCCS(Combo1)やSuperchargerを中心に約4,000個が新たに設置され、充電ステーションは年末までに2万8,360ヵ所となった。

急速充電器では、ほとんどの日系自動車メーカーが、米国市場に投入するEVのインレット(充電口)をCCS(Combo1)とする方針であることに加え、VWグループのElectrify Americaが稼働率の低下を理由に、今後の新規設置機からCHAdeMOコネクターを除外する方針を表明していることなどから、CHAdeMOの将来的な設置数増加は期待できないとみられる。ワイヤレス給電は、EVバス向けと、ニューヨーク州で後付けタイプ製品の設置数が継続的に増加している。

■日本における充電インフラ普及動向

 

2021年

2020年比

2035年予測

2021年比

普通充電器

29,685個

106.6%

76,770個

2.6倍

急速充電器

8,105個

103.4%

24,060個

3.0倍

ワイヤレス給電

僅少

-

265,000台

-

EV、PHVともに新車販売台数が伸び悩んでいるものの、2030年までに普通充電器12万台、急速充電器3万台を設置するという充電インフラ整備に関する国家指針や、2021年4月から日本充電サービスの事業を継承しているe-Mobility Power(eMP)による外資系企業との協業など、充電インフラ整備の動きがみられる。2021年末にはeMPと連携し、日本市場での本格展開を進めているスイスの急速充電器メーカーであるABBが、普通充電器の展開も開始することを表明しており、今後急速に設置が進むことが期待される。

■英国における充電インフラ普及動向

 

2021年

2020年比

2035年予測

2021年比

普通充電器

17,380個

108.4%

55,110個

3.2倍

急速充電器

5,240個

113.9%

18,400個

3.5倍

ワイヤレス給電

200台

133.3%

220,000台

1,100.0倍

英国ではV2G実用化に向けた実証事業が国家プロジェクトとして大規模に展開されており、自動車メーカーや充電器メーカー、ソフトウエアベンダーやエネルギー事業者が注目するマーケットとなっている。充電ステーションは新型コロナ流行の長期化にも関わらず、エネルギー大手のBPグループが推進する自社系列ガソリンスタンドへの充電器設置などを中心に拡大しており、2021年末には前年から1,000ヵ所弱増加し、6,600ヵ所となった。

◆調査対象

調査対象品目

タイプ

・普通充電器(AC)

・急速充電器(DC)

・ワイヤレス給電(停車中給電/走行中給電)

利用形態別

・公共用充電

・職場充電(自社の社用車・社員用)

・商用車用充電(バス、トラック、タクシー他の商用車専用)

調査対象国

欧州

ドイツ、英国、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、ノルウェー

北米

米国、カナダ

アジア

日本、中国、インド

ASEAN

タイ、インドネシア、ベトナム

オセアニア

オーストラリア


2022/05/13
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