PRESSRELEASE プレスリリース

第26084号

機能性塗料と塗装代替製品の国内市場を調査
― 2035年予測(2025年比) ―
■機能性塗料の国内市場 4,736億円(48.1%増)
粉体塗料や帯電防止床塗料、重防食塗料などが大きく伸びる
■塗装代替製品の国内市場 296億円(57.4%増)
 生産台数が減少する中でも自動車向けの採用箇所や採用面積の増加が期待され、市場拡大

マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋 代表取締役 稲葉 視朗 03-3241-3490)は、一部品目で設備投資が進む機能性塗料市場と、塗料にはない高級感や意匠性の実現や、塗装工程で排出されるCO2やVOCの削減ができることなどから注目が集まる塗装代替製品の国内市場を調査した。その結果を「2026年 機能性塗料vs塗装代替市場の現状と将来展望」にまとめた。

この調査では、機能性塗料8品目、塗装代替製品7品目を対象にそれぞれの市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、機能性塗料を含む塗料全体を用途別に分け、市場を捉えたほか、塗料原材料市場についても分析を行った。

◆調査結果の概要

■機能性塗料の国内市場

機能性塗料の国内市場

高耐候性や耐熱性など特殊な機能を有する塗料を対象とする(EVバッテリー用耐火塗料は除く)。

特に、VOC(揮発性有機化合物)が発生せず、環境性や安全性に優れていることから、粉体塗料が伸びている。溶剤系塗料と比較して、塗装に技術を必要としないことも利点である。また、重防食塗料は補修・補強を必要とする既設構造物で需要が高まっているほか、帯電防止床塗料は半導体デバイス工場や新設が続くデータセンター、EV用バッテリー工場向けで伸びており、2026年の市場は前年比14.9%増が見込まれる。

今後もVOC削減を目的に溶剤系塗料からの移行が進む粉体塗料や、半導体・電子部品工場でさらに採用が進む帯電防止床塗料、40年以上経過した国内の既設構造物が多いため注目が集まる重防食塗料などがけん引し、市場拡大が予想される。

■塗装代替製品の国内市場

塗装代替製品の国内市場

塗装代替製品の多くは、塗料にはない高級感や意匠性を実現でき、塗装工程で排出されるCO2やVOCの削減ができることや、塗料と比較して短時間で仕上げることができるため省人化・省工程に繋がるなど利点があり、それらがユーザーに受け入れられ、市場は拡大している。

自動車向けで採用が先行しており、自動車生産台数が減少する中でも、採用箇所や採用面積の増加が期待され、今後も市場拡大が予想される。また、路面標示用シートは再剥離性、遮熱シートは施工期間の短縮や撤去が容易な点がメリットとなり、塗装とのすみ分けによる堅調な需要がみられる。

◆注目市場

●粉体塗料【機能性塗料】

粉体塗料【機能性塗料】

VOCを発生しないため、環境性や安全性に優れており、塗装に技術が必要ないことなどが特徴である。

2026年の市場は、前年比12.8%増が見込まれる。VOC削減を目的に溶剤系塗料からの移行に拍車がかかっている。原材料の高騰や中東情勢の影響によって、価格が上昇していることも市場拡大に繋がっている。

老朽化した工作機械や建設機械向けの塗装設備を刷新する際、溶剤系塗料から粉体塗料へと切り替えるケースが増えているため、今後も伸びが予想される。また、分電盤や配電盤、照明など電気機器向けでも溶剤系塗料からの移行が進んでおり、市場拡大が続くとみられる。

●帯電防止床塗料【機能性塗料】

帯電防止床塗料【機能性塗料】

床面に施工し、壁面付近に設置されるアースから電気を逃すために使用される。静電気対策が必要な電子部品などの工場や食品、医薬品工場のクリーンエリアなどに採用される。

半導体・電子部品製造の高度化やクリーン環境要求の高まりを背景に、静電気対策需要が増加し、採用が伸びている。また、データセンターや一般製造現場などでも、同様に静電気対策を求められるケースが増えているため、2026年の市場は、前年比14.4%増の159億円が見込まれる。

上記の流れは今後も強まるとみられ、2035年の市場は、2025年比52.5%増が予測される。材料価格の高騰や、中東情勢の悪化による供給不安定化で製品価格の上昇が続くことも、市場の押し上げ要因になると予想される。

●自動車用加飾フィルム【塗装代替製品】

自動車用加飾フィルム【塗装代替製品】

ボディー鋼板や樹脂部品など自動車内外装にフィルムを貼り付けて塗料の代替を行う製品を対象とする。塗装では表現できない意匠性を実現できるほか、塗装工程で排出されるCO2やVOCを削減でき、環境対応の観点からも注目が集まっている。

高級感や意匠性を実現できるほか、金属調フィルムによってめっき代替もできるため、採用が進んでいる。現状、内装樹脂部品向けのインサート成形用製品が多くを占め、市場は自動車生産台数に影響を受ける。国内自動車生産台数の減少も影響し、2030年頃までは市場は低調な推移が予想される。しかし、2030年以降は自動加飾技術の進展に伴う自動車ボディー鋼板などへの採用増加によって、大幅な市場拡大が期待される。

◆調査対象

用途別塗料 ※
建築用塗料
・外装用塗料
・内装用塗料
・床用塗料
構造物用塗料
・土木構造物用塗料
・鋼管・パイプ用塗料
工業用塗料
・プラスチック用塗料(工業)
・金属製品用塗料
・PCM塗料
自動車・船舶用塗料
・自動車用下塗り塗料
・自動車用中上塗り塗料
・プラスチック用塗料(自動車)
・自動車用インモールドコーティング塗料
・船舶用塗料

機能性塗料
物理・熱・光的機能
・重防食塗料
・ウレタン防水塗料
・粉体塗料
・遮熱塗料
その他
・路面標示用塗料
・帯電防止床塗料
・木材保護塗料
・EVバッテリー用耐火塗料

塗料原材料 ※
塗料用樹脂
・ポリエステル樹脂
・アクリル樹脂
・エポキシ樹脂
・水系ウレタン樹脂
・ポリオール
・イソシアネート
・フッ素樹脂

塗装代替製品
塗料代替フィルム・シート
・自動車用加飾フィルム
・塗料転写シート
・路面標示用シート
・遮熱シート
その他
・自動車用カラーラッピングフィルム
・原着材料
・意匠性めっき鋼板

※用途別塗料と塗料原材料は、国内市場に加えて世界市場も算出

2026/8/5
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