MARKET マーケット情報


大人用紙おむつや家庭用マスクなどの衛生材・サニタリー用品市場を調査
トイレタリー用品市場調査シリーズ(1)
−2019年市場見込(2018年比)−
大人用紙おむつ792億円(2.3%増)、家庭用マスク358億円(7.2%増) 

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、アクティブシニア層の増加や商品の多様化により活況を呈している衛生材・サニタリー用品市場を調査した。その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2019 No.1」にまとめた。

この調査では、衛生材・サニタリー4品目のほか、ランドリー・ファブリックケア9品目、芳香・消臭剤3品目、ハウスホールド13品目、クッキング9品目、殺虫剤・忌避剤5品目、ヘルスケア6品目の7分野49品目の国内市場を調査・分析した。

◆注目市場

1.大人用紙おむつ(衛生材・サニタリー)

2018年
2019年見込
2018年比
市場規模
774億円
792億円
102.3%

大人用紙おむつは要介護度や健康状態によって多様なニーズがあり、比較的自立生活が可能な高齢者が増加していることを背景に、アクティブシニアや軽度から中度の要介護者向けに履きやすさと動きやすさを訴求したパンツタイプの商品投入が進んでいる。また、中度以上向けではパンツタイプや、テープタイプと併用することで利便性の高さを訴求するパッドタイプの投入も進んでおり、市場は活況を呈している。今後はアクティブシニア層の潜在需要掘り起こしを目的に装着感がより下着に近い商品の投入や、長時間・高吸収をはじめとする機能性の向上が進み、市場はさらに拡大するとみられる。

2.家庭用マスク(衛生材・サニタリー)

2018年
2019年見込
2018年比
市場規模
334億円
358億円
107.2%

家庭用マスクはインフルエンザなどの感染症の流行度合いや、花粉の飛散量によって需要が大きく変化する市場であったが、息ムレしないタイプや、小顔に見える効果、就寝時の保湿といった使用用途の提案が増えたことで、通年使用が定着し拡大している。また、大容量タイプや、高付加価値の中容量タイプのニーズが高まっている。今後はニッチ需要を狙った新奇性の高い商品の投入が予想され、引き続き市場の拡大が期待される。

3.ラッピングフィルム(クッキング)

2018年
2019年見込
2018年比
市場規模
448億円
457億円
102.0%

ラッピングフィルムは共働き世帯の増加や若年層の内食志向の広がりに伴い、簡単にできるレンジ調理時や食材保存の需要が増加し、市場は拡大している。2019年は主要メーカーがラッピングフィルムを使用したレシピ提案やブランド価値向上に努めており、さらに伸びるとみられる。一家庭あたりの使用量が増加していることから、今後も市場は緩やかに拡大していくとみられる。また、食品保存用品との競合も懸念されるが、主要メーカーがラッピングフィルムと食品保存用品を併用して使うことを提案しているため、それぞれの市場拡大が期待される。

4.住居用クリーナー(ハウスホールド)

2018年
2019年見込
2018年比
バス用
110億円
117億円
106.4%
トイレ用
81億円
81億円
100.0%
キッチン用
43億円
41億円
95.3%
ガラス・アミ戸用
20億円
18億円
90.0%
汎用・フロア用・その他
51億円
50億円
98.0%
合 計
303億円
307億円
101.3%

住居で使用されるクリーナーや洗浄液を対象とし、使用シーンごとにバス用、トイレ用、キッチン用、ガラス・アミ戸用、汎用・フロア用・その他に分類した。シートタイプの商品は、使用シーンを問わず「ディスポーザブルクリーナー」「ディスポーザブルモップ」に包括する。なお、重曹やクエン酸等原料100%の商品は対象外とする。

バス用は洗浄に加え除菌や防カビを訴求した商品が主流となっている。近年は“手軽さ”や“時短”へのニーズが高まっていることを受け、浴槽をこすらずに洗う手軽さを訴求した「ルックプラス バスタブクレンジング」(ライオン)、壁や床をこすらずに洗うことを訴求した「バスマジックリン デオクリア」(花王)などが好調で伸びている。こすらない浴室掃除の習慣は今後も浸透していくとみられ、伸びは継続すると予想される。

トイレ用はスタンプ式クリーナー(トイレ洗浄剤に包括)の台頭や自動での掃除などトイレ設備の機能向上の影響を受け使用頻度の低下がみられるものの、新規性の高い泡タイプの商品を中心に堅調である。

キッチン用は安全性のイメージが高い重曹での掃除が口コミで話題となって以降、重曹やセスキなどによる効果を訴求したディスポーザブルクリーナーなどへ需要が分散しており縮小している。今後も他品目への需要分散は続くとみられ、縮小が予想される。

ガラス・アミ戸用はクリーナーを使用しての窓ガラスの掃除習慣が薄まりつつあるほか、家庭での窓掃除ができない高層マンションの増加といった住環境の変化などにより市場が縮小している。

汎用・フロア用・その他は消費者の“ナチュラルクリーニング”への関心の高まりや、SNSやウェブメディアを通した掃除術の認知浸透により重曹や漂白剤などの他品目へ需要が分散しており、市場が縮小している。

◆調査結果の概要

トイレタリーグッヅ7分野の国内市場

2018年
2019年見込
2018年比
ランドリー・ファブリックケア
3,246億円
3,304億円
101.8%
芳香・消臭剤
735億円
747億円
101.6%
ハウスホールド
2,745億円
2,770億円
100.9%
クッキング
1,819億円
1,867億円
102.6%
殺虫剤・忌避剤
741億円
741億円
100.0%
衛生材・サニタリー
2,672億円
2,707億円
101.3%
ヘルスケア
569億円
572億円
100.5%

1.ランドリー・ファブリックケア

柔軟仕上剤や合成洗剤において、洗う衣料品のタイプや気分に応じて香りや機能で複数アイテムを使い分ける習慣が浸透、一世帯あたりの所持個数が増加し市場拡大に寄与している。

2.芳香・消臭剤

女性層をメインターゲットに上質な香りを訴求した商品が好調を維持しているほか、自動車用消臭・芳香剤で防カビ訴求、トイレ用芳香・消臭剤で壁の消臭といった新たな機能を訴求した商品の投入がみられ、市場は拡大している。

3.ハウスホールド

共働き世帯や単身者世帯の増加により“時短”や“手軽さ”“効果の持続性”などが求められており、それらを訴求したバス用クリーナーやディスポーザブルクリーナー、ディスポーザブルモップなどが伸びている。

4.クッキング

洗浄・除菌用品については大手メーカーの新商品投入やリニューアルが限定的であり、詰め替え用に需要がシフトしつつあるため伸び悩みがみられる。一方、調理関連用品は消費者の内食志向の広がりや個食化による料理の作り置き・保存の需要が増加していることから食品保存用品やラッピングフィルムが伸びている。また、ユーザーの定着が進み大容量・長巻タイプの需要が増加しているペーパータオルなども伸びている。

5.殺虫剤・忌避剤

天候による影響が大きい市場である。2018年は夏季が猛暑となった影響や台風の上陸回数が多かったことから外出が減り、需要は減少した。参入メーカーは天候に左右されにくいダニ用やゴキブリ用などの通年商品の開発や販売に注力している。

6.衛生材・サニタリー

大人用紙おむつや軟失禁ライナーがアクティブシニア層の増加や利用シーン別などの高機能商品投入の活発化により伸びている。家庭用マスクは、インフルエンザや花粉の対策だけではなく、“小顔に見える効果”を訴求した女性向けの商品やマスクを加湿し乾燥を防ぐ商品など多様化がみられ、需要が増加している。

7.ヘルスケア

冬季の気候に左右される使い捨てカイロについては屋内使用といった新たな提案や、女性の冷えに着目した商品展開などといった需要創出が進められているが、2018年は暖冬だったため縮小した。冷却関連用品は記録的な猛暑で需要が増加したが、2019年は天候不順による梅雨寒が続いたため横ばいから微減が予想される。

◆調査対象

ランドリー・ファブリックケア 合成洗剤(含洗濯助剤)、洗濯用石鹸、ファッション洗剤(含ドライマーク洗剤)、洗濯糊(含アイロン仕上剤)、柔軟仕上剤、衣料用漂白剤、専用洗剤、衣料用防虫剤、衣料用消臭スプレー
芳香・消臭剤 室内用芳香・消臭剤、トイレ用芳香・消臭剤、自動車用芳香・消臭剤
ハウスホールド トイレ洗浄剤、トイレットペーパー、除湿剤、住居用クリーナー、クレンザー、パイプクリーナー、家庭用排水口洗浄剤、家庭用手袋、ディスポーザブルクリーナー、ディスポーザブルモップ、風呂釜洗浄剤、防カビ・カビ取り剤、洗濯槽クリーナー
クッキング 台所用洗剤、食器洗い(乾燥)機専用洗剤、ペーパータオル・キッチンペーパー、ラッピングフィルム、食品保存用品、アルミホイル・クッキングシート、冷蔵庫用脱臭剤、台所用漂白・除菌剤、米びつ用防虫剤
殺虫剤・忌避剤 ハエ・蚊用殺虫剤、ゴキブリ用殺虫剤、ダニ・不快害虫用殺虫剤、燻煙・燻蒸剤、忌避剤
衛生材・サニタリー 家庭用マスク、ティシュペーパー、軟失禁ライナー・ナプキン(パッド)、大人用紙おむつ
ヘルスケア サポーター(腰用/関節用)、使い捨てカイロ、温熱シート・パッド、冷却関連用品、鼻腔拡張テープ、着圧ソックス・足用シート

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/09/27
       
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