PRESSRELEASE プレスリリース

第16045号

切り替えが進む調剤薬局や注目ジェネリックの市場を分析
−2018年市場予測(2014年比)−
調剤薬局市場 診療報酬のプラス改定など様々な施策で需要拡大4,950億円(87.9%増)
オーソライズドジェネリック市場 新製品の発売が続き612億円(6.4倍)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2015年11月から2016年1月にかけて薬効領域別に行った国内のジェネリック医薬品市場の調査結果を基に、ジェネリック医薬品のチャネル別市場分析や病院、調剤薬局などの施設別市場分析、注目のオーソライズドジェネリックやバイオシミラーの市場分析など、多角的に分析したほか、主要な薬局チェーンや新薬系企業の動向を捉えた。また長期収載医薬品の市場について総括分析した。その結果を報告書「2015‐2016 ジェネリック医薬品・長期収載品データブック No.3 総合実態分析&将来予測編」にまとめた。

◆注目市場

1.施設別市場

2016年4月に行われた診療報酬改定では、病院でもジェネリック医薬品の切り替えが進むよう、見直しが行われた。加えてこれまで病院や調剤薬局に比べジェネリック医薬品の切り替えが進んでいないとされる診療所においても、「外来後発医薬品使用体制加算」が新設され、ジェネリック医薬品の処方の割合が高い場合に加点が可能となった。これにより病院と診療所のジェネリック医薬品市場は拡大が予想される。

調剤薬局におけるジェネリック医薬品市場は、一般名処方や後発医薬品調剤体制加算など様々な施策により調剤薬局での取り扱いが促進されたこともあり、高い伸びを続けている。薬効領域別にみると、高血圧症治療剤や脂質異常症治療剤といった生活習慣病治療剤の割合が多く、高血圧症治療剤は後発医薬品調剤体制加算を追い風に伸びており、2015年は市場の20%を占めると見込まれる。また、生活習慣病は外来診療が中心であることも調剤薬局市場で大きなウエイトを占める要因となっている。

2.オーソライズドジェネリック市場



2015年12月時点で発売済みのオーソライズドジェネリックは8製品である。2013年までは「フェキソフェナジン塩酸塩「SANIK」」(日医工)のみであったが、2014年に「カンデサルタン「あすか」」(あすか製薬)が発売されたことにより、市場は大きく拡大した。2015年は「クロピドグレル「SANIK」」(日医工)、「アムバロ「サンド」」(サンド)が発売され、市場が本格化している。また2016年は3月に「カムシア「あすか」」(あすか製薬)が発売され、その後も新製品の発売が予定されているため、市場がさらに活性化するとみられる。

3.長期収載品市場



長期収載品は、行政による医療費抑制から2004年4月に新たに後発品(ジェネリック医薬品)が収載された先発品の特例引き下げ制度が導入され、薬価の一律引き下げが行われた。その後も改定毎に薬価が引き下げられており、今後もさらに厳しい引き下げが行われるとみられる。長期収載品市場は、新規に製品が加わるものの、個々の製品がジェネリック医薬品への置き換えや薬価引き下げを受けることから、縮小していくとみられる。

◆調査対象

ジェネリック医薬品企業 ジェネリック医薬品企業39社
新薬系企業 新薬系企業24社
チャネル別市場 広域卸チャネル市場、直販チャネル市場、代理店(販社)チャネル市場
施設別市場 病院市場、診療所市場、DPC病院市場、調剤薬局市場
その他カテゴリー別市場 価格帯別市場、オーソライズドジェネリック市場、バイオシミラー市場、剤型別市場
調剤薬局チェーン市場 調剤薬局チェーン主要12社
新薬系企業 国内医薬品企業主要12社、外資系医薬品企業主要12社

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/05/30
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