PRESSRELEASE プレスリリース

第19065号

医療器具・材料の国内市場を調査

2022年予測(2018年比)
プレフィルドシリンジ(PFS) 188億円(40.3%増)
生理食塩水など低薬価製剤向けが中心、今後はバイオ医薬品などでも増加
PTPシート 173億円(20.1%増)
防湿性に優れ、高価格である高バリア製品の需要が増加し堅調に拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、医療の高度化に伴い機能性に優れた素材の製品需要が増加している医療器具・材料の国内市場を調査した。
 その結果を「2019年 メディカル・ライフサイエンスケミカルの現状と将来展望」にまとめた。
 この調査では、人工臓器6品目、再生医療4品目、バイオ医薬品6品目、検査・研究6品目、医療用品16品目、関連素材12品目の計50品目の市場動向や用途動向、採用素材動向などを捉えることで、将来を展望した。

調査結果の概要
メディカル・ライフサイエンス関連製品・材料45品目の国内市場
2019年 メディカル・ライフサイエンスケミカルの現状と将来展望:メディカル・ライフサイエンス関連製品・材料45品目の国内市場グラフ
 2019年のメディカル・ライフサイエンス関連製品・材料の国内市場は6,180億円が見込まれる。最も市場規模が大きいのはステントなどの医療用品分野で、続いて人工臓器分野の比率が大きい。今後は再生医療分野およびバイオ医薬品分野の伸長が期待されるが、市場規模の大きい医療用品分野が横ばいであるため、市場全体としては微増にとどまるとみられる。2022年は2018年比3.0%増の6,289億円が予測される。
 再生医療分野は、市場規模は小さいものの再生医療の普及や適応領域の拡大、医療承認を取得した製品の増加などに伴い、市場は大幅に拡大するとみられる。バイオ医薬品分野は抗体医薬品をはじめとするバイオ医薬品の生産量増加に伴い伸長する。
注目市場
プレフィルドシリンジ(PFS)【医療用品分野】
2019年見込2018年比2022年予測2018年比
146億円109.0%188億円140.3%
 PFSは製造時点で薬剤が封入してある使い捨てタイプの注射器である。PFSは針刺し事故の危険性軽減や薬剤調整作業にかかる時間の短縮、保管効率化と運搬の簡便化などの利点により各種薬剤で採用が進んでいる。生理食塩水などの低薬価製剤向け需要が中心であるが、粘度の高いヒアルロン酸製剤や無菌性ニーズの強いEPO製剤、大量生産が可能なワクチン製剤などでも採用が進んでいる。また、今後バイオ医薬品の活発な投入が続くとみられ、それらの需要が増加するとみられる。
 採用される素材はPP、COP・COC、ガラスであり、薬剤に対する十分な安定性や成形性、コスト性に優れることからPP製の割合が大きい。ワクチンやバイオ医薬品など高い酸素バリア性が求められる場合はガラス製、COP・COC製が採用されている。COP・COC製の方が高価格であるものの、軽量で割れないことやガラスよりもタンパク質の吸着率が少ないことから需要もCOP・COC製がガラス製を上回っている。
PTPシート【医療用品分野】
2019年見込2018年比2022年予測2018年比
151億円104.9%173億円120.1%
 PTPシートは医薬品やカプセル剤を一錠ずつ分割、密封できる医薬品包装材である。医薬品の破損や変質、吸湿を防ぎ、保管性、携帯性に優れるなどの特徴がある。
 PTPシートはジェネリック医薬品の伸長に伴い市場が拡大してきた。2017年にジェネリック医薬品メーカーが在庫調整を行ったことが影響し、市場は縮小したものの、2018年は需要が回復し、再び拡大に転じた。PVCやPPの単層タイプが主流であったが、高防湿性を必要とする口腔内崩壊錠(OD錠)などで高バリア製品の需要が近年増加している。高バリア製品は単層タイプと比較して高価格であるため、市場は堅調に拡大するとみられる。
 採用される素材はベースフィルムではPVCやPPが使用されており、低コストで加工性に優れるPVCの採用が大半を占める。高バリア製品はベースフィルムにPVDCコートを行うか、PCTFEとラミネートした2種類がある。また、高バリア製品はOD錠のほかに新薬など品質の安定性に不安のある製品向けで採用もみられる。
マイクロ流路チップ【検査・研究】
2019年見込2018年比2022年予測2018年比
30億円103.4%33億円113.8%
 マイクロ流路チップは半導体微細加工技術などを用いて作成された、微量の検体(血液やDNA)と試薬を混合・分離することで複数の検査を同時に行える製品である。主な用途としては先端研究などで使用される試作・研究向けと検査装置に使用される装置向けがある。
 試作・研究向けは主に大学や研究機関などで使用されており、創薬研究やバイオ研究などが主である。安定した需要があり、市場をけん引している。装置向けも採用装置の増加に伴い伸長している。現在はDNA・RNAやタンパク質などの分析が需要の中心であるが、今後生化学検査や生体物質検査、将来的には再生医療、創薬・製薬など応用分野でも採用が広がるとみられる。
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