PRESSRELEASE プレスリリース

第20053号

業務・サービスロボットの世界市場を調査
さまざまな業種やシーンでロボットの活用が広がる
―2025年世界市場予測(2019年比)―
■業務・サービスロボット 4兆6,569億円(2.3倍)
すべてのカテゴリーが伸長。特に、家庭用や物流・搬送用が市場をけん引
●テレプレゼンスロボット 119億円(2.5倍)
工場の遠隔監視などに加え、遠隔授業や遠隔診察などで活用が広がる

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、単純労働や身体的負荷の大きな作業の代替し、人の補助として活用される業務・サービスロボットの世界市場を調査した。その結果を「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」にまとめた。

この調査では、業務・サービスロボット26品目、AI・人工知能/RPA5品目、ロボット向け注目構成部材2品目、ロボット関連サービス3品目の市場を調査・分析し、将来を展望した。

◆調査結果の概要

■業務・サービスロボットの世界市場

 

2019年

2018年比

2025年予測

2019年比

医療・介護用

1,993億円

115.9%

6,510億円

3.3倍

家庭用

1兆1,075億円

118.7%

2兆2,901億円

2.1倍

建設・レスキュー・インフラ点検用

38億円

111.8%

82億円

2.2倍

物流・搬送用

1,647億円

104.9%

8,339億円

5.1倍

オフィス・店舗用

85億円

113.3%

277億円

3.3倍

その他

4,982億円

109.0%

8,460億円

169.8%

合 計

1兆9,819億円

114.5%

4兆6,569億円

2.3倍

 ※市場データは四捨五入している

2019年の業務・サービスロボット市場は1兆9,819億円となった。医療・介護、家庭、建設、インフラ点検、オフィス、店舗などさまざまな業種やシーンでロボットの活用が広がっている。少子高齢化の進む日本をはじめ世界各国で人手不足が深刻な課題となっており、単純労働や身体的負荷の大きな作業をロボットで代替し、人の補助として活用されるほか、危険エリアでの作業、カメラやセンサーによるマーケティングデータ収集など、ロボットにしかできない業務も増えている。すべてのカテゴリーが伸長するとみられ、2025年には2019年比2.3倍の4兆6,569億円が予測される。

医療・介護用は、介護従事者の作業負担軽減や高度な医療技術の開発を背景に導入が進んでいる。製品価格が高い手術支援ロボットの市場規模が最も大きく、入浴支援ロボット、パワーアシスト・増幅スーツと続く。また、介護・医療施設のほか、在宅介護で普及が進んでいる排泄支援ロボットは大幅な伸びが期待される。

家庭用は、パーソナルモビリティや家庭用清掃ロボット、スマートスピーカーなど利便性の向上を重視した製品が好調である。いずれも各国・各地域の現地メーカーの販売する廉価製品が市場拡大に貢献している。また、2020年には衣類折りたたみロボットが実用化するとみられ、一般家庭を中心に、コインランドリーや高齢者施設などで普及が進むとみられる。

建設・レスキュー・インフラ点検用は、人手不足や安全ニーズの高まりを背景に、米国を中心に市場拡大が予想される。市場規模は数十億円にとどまるものの、各品目ともに伸長するとみられる。特に、自動建設ロボット(建設現場)は大幅な伸びが期待される。

物流・搬送用は、AGV(自動搬送台車)の市場規模が最も大きく、世界的な人手不足から製造業、非製造業ともに需要が増加しており今後も拡大していくとみられる。2021年頃に自動運転トラックの市場が立ち上がり、2025年には3,000億円を超える規模になると予想される。

オフィス・店舗用は、受付案内、警備、清掃、レジなどさまざまなロボットの活用が進んでいる。2019年の市場は85億円であるものの、人手不足への対応や単純労働のロボット代替ニーズは世界的に高まっており、市場は急速に拡大するとみられる。特に、業務用セキュリティロボット、業務用清掃ロボット、レジロボットは大幅な伸びが期待される。

その他は、市場の大半がドローン・無人ヘリである。空撮業務を中心に、農薬散布や測量、構造物の点検などさまざまな業務で活用されており、ユーザーの増加に伴い伸長していくとみられる。

■AI・人工知能/RPA世界市場

2019年

2018年比

2025年予測

2019年比

8,865億円

131.2%

4兆6,968億円

5.3倍

自動運転支援システム、疾病診断支援ロボット、コールセンター支援ロボット、金融ロボット、RPAソリューションを対象とする。

AI技術の進歩や業務効率化ニーズの高まりを受け、幅広い業種で採用が広がっている。2019年に最も市場規模が大きいのはRPAソリューションである。すでに大手企業での需要は一巡したものの、導入部門の拡大や中堅企業、地方企業での採用が進み、今後も伸長するとみられる。2025年に向けて最も大きな伸びが期待されるのは自動運転支援システムであり、2020年以降にレベル3製品が投入されることで市場は活発化するとみられる。

◆注目市場

●パワーアシスト・増幅スーツ

 

2019年

2018年比

2025年予測

2019年比

全体

43億円

126.5%

257億円

6.0倍

 

日本

36億円

116.1%

238億円

6.6倍

※日本は全体の内数

人が装着することで、歩行、重労働(持ち上げ、運搬、介護)の動作をアシストする装置を対象とする。主に医療・介護で採用される自立支援タイプや製造業と物流業で採用が多い作業補助タイプのほか、腰部補助タイプや腕部補助タイプなど機能が細分化しており、ユーザーのすそ野が広がっている。

市場は日本を中心に形成されている。これまではサイバーダインの「HAL」が市場をけん引してきたが、2019年にイノフィスが「マッスルスーツEvery」を積極的に拡販したことから市場は急速に拡大した。これまでは医療・介護分野が主な需要先であったが、製造業、物流業、農業分野などでも普及が進んでおり、今後も堅調な市場拡大が予想される。

●テレプレゼンスロボット

2019年

2018年比

2025年予測

2019年比

48億円

117.1%

119億円

2.5倍

テレビ電話のように遠隔でのコミュニケーションを可能とするテレプレゼンスロボットを対象とする。

テレプレゼンスロボットは、北米や欧州を中心に需要が増加している。従来は遠隔会議や工場の遠隔監視用途などが主であったが、近年は教育機関における遠隔授業や医療機関での遠隔診察などに用いられるほか、工場や研究施設などの監視向けにモビリティ機能を搭載した付加価値の高い製品が投入されるなど活用が広がっている。現状、日本での普及率は低いものの、新型コロナウイルス対策、働き方改革や教育・医療の地域格差の解消を目的に、需要が増加するとみられる。

●自動建設ロボット(建設現場)

2019年

2018年比

2025年予測

2019年比

10億円

100.0%

36億円

3.6倍

建設現場において、人の作業補助・代替を目的に使用されるロボットを対象とする。

建設業における人手不足は世界的な課題となっており、建設現場でのロボットによる自動化ニーズが高まっている。米国やオーストラリアなどではレンガ積み上げロボットの導入が進んでいる。ロボットのみで作業を完結することはできないものの、現場作業員の負荷軽減につながるなど自動建設ロボットの需要は増加している。日本ではゼネコンの自社利用が中心である。人手不足の解消に加え、労働者の安全確保の面からも需要は高まっていくとみられる。

◆調査対象

業務・サービスロボット

医療・介護用ロボット

・パワーアシスト・

・移乗ロボット

・入浴支援ロボット

増幅スーツ

・排泄支援ロボット

・セラピーロボット

・手術支援ロボット

 

 

家庭用ロボット

・家庭用清掃ロボット

・パーソナルモビリティ

・スマートスピーカー

・家庭用コミュニケー

・衣類折りたたみ

 

ションロボット

ロボット

 

建設・レスキュー・インフラ点検用ロボット

・自動建設ロボット

・レスキューロボット

 

(建設現場)

・インフラ点検ロボット  

 

物流・搬送用ロボット

・AGV

・自動運転トラック

 

(自動搬送台車)

・デリバリーロボット

 

オフィス・

店舗用ロボット

・受付案内ロボット

・業務用清掃ロボット

・レジロボット

・自律型受付案内

・業務用セキュリティ

 

ロボット

ロボット

 

その他ロボット

・ドローン・無人ヘリ

・テレプレゼンス

・業務用コミュニケーシ

・自動収穫ロボット

ロボット

ョンロボット

AI・人工知能/RPA

・自動運転支援システム

・コールセンター支援ロボット

・RPAソリューション

・疾病診断支援ロボット

・金融ロボット

 

ロボット向け注目構成部材

・サービスロボット用モータ

・サービスロボット用触覚センサー

 

ロボット関連サービス

・BtoB向けレンタルサービス

・ロボット導入支援サービス

・ロボット保守・運用サービス


2020/05/26
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