PRESSRELEASE プレスリリース

第21029号

新しい生活様式に適応した提案が求められる加工食品市場 Vol.4
嗜好飲料や炭酸飲料が縮小 (2020年見込) 加工食品7カテゴリーの市場を調査
〜2020年市場見込(前年比)/2021年市場予測(前年比)〜
■無糖炭酸飲料   697億円(10.1%増)/765億円(9.8%増)
■簡易抽出型コーヒー   620億円(9.7%増)/670億円(8.1%増)
■ドリンクヨーグルト 1,775億円(5.3%増)/1,783億円(0.5%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、レジャー施設・外食店の休業や営業時間短縮に伴い外食業態向けなど業務用が縮小している品目と在宅時間の増加により需要が増加する品目で大きく明暗が分かれている果実飲料、炭酸飲料、乳性飲料、嗜好飲料、健康飲料などの市場を調査した。その結果を「2021年 食品マーケティング便覧 No.4」にまとめた。

この調査では、果実飲料8品目、炭酸飲料6品目、乳性飲料9品目、嗜好飲料11品目、健康飲料9品目、その他飲料9品目、嗜好品19品目の市場の現状を把握し、将来を予想した。

◆注目市場

■野菜飲料【果実飲料】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

736億円

104.2%

720億円

97.8%

トマト以外の野菜を原料とした飲料を対象とする。

健康意識の高まりによって手軽に野菜の栄養素を摂取できることで需要を獲得してきたが、2014年、2015年はスーパーフードのブームによって需要が流出し市場は縮小した。しかし、2016年以降はトマト飲料のブームを受けて健康性が再認識されたことで市場は拡大が続いていた。

2019年は飲みやすいフレーバー展開をするなど若い世代をターゲットとした商品展開や販促活動がみられたものの、豆乳などほかの品目へ需要が流出し、市場は縮小した。

2020年は新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受けた外出自粛など運動不足による不安から需要を獲得し、“1日分"など野菜摂取による健康訴求がより高い商品や、大容量の商品を中心に好調であり、市場はプラスとなるとみられる。

今後は、たんぱく質や豆乳など他の健康訴求の品目へ需要が流出するとみられ、市場は微減が続くと予想される。

■無糖炭酸飲料【炭酸飲料】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

697億円

110.1%

765億円

109.8%

水に二酸化炭素(炭酸ガス)を溶かした無色透明で味や香りを添加しない飲料で、カクテルやサワー、チューハイなどの割り材や直飲みで用いられる商品を対象とする。

アルコールの割り材として需要を獲得してきたが、「ウィルキンソン」(アサヒ飲料)のペットボトルが発売されたことを機に直飲み需要を取り込み市場拡大が続いている。

2019年は消費者の健康志向の高まりなどを背景に止渇性飲料としての需要を獲得し、特に「ウィルキンソン」の好調が続き、市場は拡大した。

2020年は直飲み需要に加え家飲みの割り材の需要も取り込み「ウィルキンソン」が引く続き好調なほか、「キリンレモン スパークリング 無糖」(キリンビバレッジ)など新商品の相次ぐ発売で活性化し、大幅に市場が拡大するとみられる。

今後は、直飲み需要の増加に加え、健康意識の高まりによる有糖飲料からの需要流入が進行しているほか、家飲みの増加に伴い割り材用途として市販用の需要が高まっており、ユーザーや用途の多様化がさらに進むとみられ、市場は拡大を続けると予想される。

■ドリンクヨーグルト【乳性飲料】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

1,775億円

105.3%

1,783億円

100.5%

乳等省令に基づく発酵乳規格の商品のうち、飲用商品を対象とする。

2019年は「明治プロビオヨーグルトPA-3」(明治)や「トリプルヨーグルト」(森永乳業)など、機能性表示食品が好調となったことで、多数終売となるNB商品がみられたものの、市場はプラスとなった。

2020年は新型コロナウイルス感染症の発生で、体調管理に気を遣うユーザーが増加し、「明治プロビオヨーグルトR-1」や「トリプルヨーグルト」の好調が続き、市場は拡大するとみられる。

今後も、感染症の予防をはじめ、風邪やインフルエンザなどに対する免疫力アップを求めるユーザーが増えるとみられるほか、機能性表示食品は乳酸菌による機能性の訴求を強化し、新商品の発売や既存品からのリニューアルが活発化し、市場拡大が期待される。

■食系ドリンク【健康飲料】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

2,160億円

100.6%

2,250億円

104.2%

清涼飲料規格の栄養ドリンクの中で、薬系ドリンクと類似した味を持ち、滋養強壮機能を訴求する商品を対象とする。カフェインやアルギニンなどの成分を複数含有し、エネルギー補給を訴求した主に缶入りで高単価な商品であるエナジードリンクが市場をけん引している。

2019年は冷夏の影響などから苦戦するブランドもみられたが、「モンスター」(アサヒ飲料)が好調だったほか、「コカ・コーラ エナジー」(コカ・コーラシステム)の発売も加わりエナジードリンクの需要が増加し、市場は拡大した。

2020年は「モンスター」が依然として好調を維持しているほか「ゾーン」(サントリー食品インターナショナル)の発売によりエナジードリンクが伸びているため、CVSなどのチャネルでは外出自粛による来客数の減少の影響を受けているものの、市場は微増するとみられる。

今後、主要チャネルの1つである自販機などでは、外出減などの影響から苦戦するとみられるものの、引き続き在宅時の気分転換などの需要を取り込んで市場は拡大していくと予想される。

■簡易抽出型コーヒー【嗜好品】

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

620億円

109.7%

670億円

108.1%

粉砕したコーヒー豆(粉)をフィルターにセットした商品およびコーヒーバッグでお湯を注ぐだけで簡単にコーヒーが淹れられる商品を対象とする。

飲み切りでコーヒー豆の酸化を防げるほか、コーヒーフィルターを用意する必要がないなど簡便性が高いことや、手軽でおいしいドリップコーヒーが作れるといった付加価値型商品の発売が奏功し、2019年の市場は拡大した。

2020年は在宅時間の増加によって外食からのコーヒー需要の取り込みが進んでいる。簡便性が支持されたことで、市場は大幅に増加するとみられる。

2021年も同様に、缶コーヒーなどのリキッドコーヒーや外食のコーヒー需要からの流入が続くとみられ、今後も市場は拡大すると予想される。

◆調査結果の概要

 

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

果実飲料

4,615億円

95.8%

4,673億円

101.3%

炭酸飲料

5,208億円

95.3%

5,481億円

105.2%

乳性飲料

1兆1,228億円

99.7%

1兆1,295億円

100.6%

嗜好飲料

1兆8,122億円

91.7%

1兆8,877億円

104.2%

健康飲料

7,889億円

94.8%

8,218億円

104.2%

その他飲料

3,940億円

99.3%

3,893億円

98.8%

嗜好品

8,890億円

99.1%

9,111億円

102.5%

【2020年見込】

果実飲料は、野菜飲料や果実野菜混合飲料が健康需要の高まりから好調となっている。また、市場規模が大きい100%果汁飲料や果汁飲料、低果汁入清涼飲料がチルドの大容量が家庭内需要を獲得し好調であるものの、業務用が新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、販促活動が制限されたほか、外出自粛によるパーソナルタイプの需要の減少で苦戦し、市場は縮小するとみられる。

炭酸飲料は、無糖炭酸飲料が健康意識の高まりや割り材用途での需要増により高成長しているほか、透明炭酸飲料も「三ツ矢」(アサヒ飲料)の好調がプラス要素であるが、夏季の天候不順で止渇需要が減少し、多くの品目が苦戦しているため、市場はマイナスとみられる。

乳性飲料は、飲用牛乳が生乳生産量減少により販促活動が抑制されたほか、学校給食向けが不調となっている。また、乳飲料ではコーヒー系乳飲料ではパーソナルサイズが苦戦しているため、乳製品乳酸菌飲料やドリンクヨーグルトが体調管理意識の高まりにより好調となっているにもかかわらず、市場は縮小するとみられる。

嗜好飲料は、コーヒー飲料では缶コーヒーがテレワークの増加に伴うオフィスでの需要減少によって自販機やCVSを中心にパーソナルタイプの需要が減少しているほか、茶系飲料も在宅時間の増加でリーフやティーバッグへ需要が流出しているため、市場は縮小するとみられる。

健康飲料は、食系ドリンクに含まれるエナジードリンクが好調となっているものの、機能性清涼飲料やパウチゼリー飲料は外出自粛の影響からCVSなどでの販売が落ち込み、市場は縮小するとみられる。

その他飲料は、希釈飲料がビネガードリンクやコーヒー飲料などで在宅時間の増加により、ストック性や経済性が評価されニーズが拡大し好調となっている。また、国産ミネラルウォーター類は通販や量販店で大容量商品を中心に好調であるものの、パーソナルタイプの需要が大きく減少し、市場は縮小するとみられる。

嗜好品は、レギュラーコーヒーが市販用でコーヒーショップや喫茶店などの外食需要が流入し、簡易抽出型コーヒーが好調となっているなど、在宅時間が長くなっていることでコーヒーを淹れる価値が再認識され活性化しているが、外食機会の減少によりコーヒー需要縮小の影響が大きいため、市場は前年割れをするとみられる。

◆調査対象

果実飲料

 

 

 

・100%果汁飲料

・低果汁入清涼飲料

・果肉飲料

・野菜飲料

・果汁飲料

・果粒含有果実飲料

・トマト飲料

・果実野菜混合飲料

炭酸飲料

 

 

 

・コーラフレーバー飲料

・果汁系炭酸飲料

・乳類入炭酸飲料

 

・透明炭酸飲料

・ジンジャーエール

・無糖炭酸飲料

 

乳性飲料

 

 

 

・飲用牛乳

・ローファット飲料

・ドリンクヨーグルト

・乳類入清涼飲料

・低温殺菌牛乳

・乳製品乳酸菌飲料

・殺菌乳製品乳酸菌飲料

 

・乳飲料

・乳酸菌飲料

(ストレート)

 

嗜好飲料

 

 

 

・缶コーヒー

・ウーロン茶

・麦茶(リキッドタイプ)

・ゼリー飲料

・リキッドコーヒー

(リキッドタイプ)

・ブレンドティ

・ココアドリンク

・紅茶(リキッドタイプ)

・日本茶

・その他ティードリンク

・缶入しるこ

 

(リキッドタイプ)

 

 

健康飲料

 

 

 

・食系ドリンク

・健康サポート飲料

・スポーツドリンク

・豆乳類

・薬系ドリンク

・パウチゼリー飲料

・粉末機能性清涼飲料・

・ビネガードリンク

(医薬部外品)

・機能性清涼飲料

スポーツドリンク

(ストレート)

その他飲料

 

 

 

・国産ミネラル

・サワードリンク

・殺菌乳製品乳酸菌飲料

・希釈飲料

ウォーター類

・トニックウォーター

(コンク)

 

・輸入ミネラル

・シャンパン風炭酸飲料

・ビネガードリンク

 

ウォーター類

・乳幼児向け飲料

(コンク・市販用)

 

嗜好品

 

 

 

・レギュラーコーヒー

・インスタントティー

・緑茶

・甘酒

・簡易抽出型コーヒー

・ココア

・緑茶ティーバッグ

・粉末飲料

・ポーションコーヒー

・スティックタイプ

・粉末緑茶・市販用

・青汁

・インスタントコーヒー

プレミックス飲料

・麦茶

・麦芽ドリンク

・スティックタイプ

・紅茶(ティーバッグ・

・その他茶

 

コーヒー

リーフ)

・健康茶・市販用

 


2021/03/11
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。