PRESSRELEASE プレスリリース

第21061号

再生可能エネルギー発電システムの国内市場を調査
―再生可能エネルギー発電システム市場2035年予測―
■国内市場 1兆7,651億円 ~太陽光発電が縮小するも、洋上風力発電が急成長~
■累計導入容量 1億9,199万kW ~風力発電の構成比が上昇するが、太陽光発電が7割超~
■再エネ発電量 3,795億kWh ~国内総発電量の約40%を占める~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、脱炭素/環境価値向上を背景に導入が拡大する再生可能エネルギー発電について関連システム・サービスの市場予測や主要参入企業の取り組みを整理した。その結果を「FIT・再生可能エネルギー発電関連システム・サービス市場/参入企業実態調査 2021」にまとめた。

この調査資料では、太陽光/風力/水力/バイオマス/地熱発電システムについて、関連機器メーカー/関連サービス事業者/システムインテグレーターなどの関連プレイヤーや周辺情報を広範に調査することで再生可能エネルギー発電システム市場の全体像と将来動向を調査した。

◆調査結果の概要

■再生可能エネルギー発電システム市場

※運転開始時をベースとした機器を含む材工込みの設置コストを市場として捉えた

再生可能エネルギー発電システムの2020年度の市場は5分野全体で1兆7,986億円が見込まれる。

太陽光発電システムは2014年度に導入ピークを迎え、以降は縮小が続いているが、2020年度で全体の約75%占めている。2025年度までにFIT事業認定案件の導入はほぼなくなるが、以降は非FITやFIP(Feed in Premium)による導入が進む。しかし、導入コストの急速な下落により、2035年度には2020年度見込比6割弱まで市場規模が縮小する。一方、風力発電システムは洋上風力発電システムの導入が2030年度以降に本格化することで、2035年度は2020年度見込比4倍以上に拡大する。

太陽光発電システムの減少分を風力発電システムがカバーする形となり、2035年度の市場は2020年度見込比微減となる1兆7,651億円が予想される。また、太陽光発電システム以外の再エネ発電システムが市場の6割近くを占め、FIT開始以降、太陽光発電システムがけん引してきた再エネ市場の構造が大きく変容する。

◆太陽光発電システム

2020年度は新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、導入案件の先延ばしなどがみられたが、下期に入って状況に改善がみられる。しかし、中小規模案件における新規事業認定取得の急減を受け、市場は前年度比11.8%減となる1兆3,281億円が見込まれる。2021年度は新規事業認定量急減の影響が続き、特に低圧分野で導入量減少が進む。高圧分野は自家消費案件の導入増がみられるが、特別高圧分野は大規模FIT案件の減少が続くとみられる。2025年度はFITによる導入量の減少で年間導入量は減少するが、以降は非FITやFIPでの導入が増加し、市場縮小は底打ちを迎えるとみられる。

◆風力発電システム

FIT法施行直後に設備認定を受けた案件の稼働が本格化し、2020年度は1,781億円が見込まれる。大型陸上風力は、環境アセスメント手続が終了した案件は2022年度までの竣工が確実となっており、現在事業認定取得済みの案件が2025年度まで市場をけん引するとみられる。洋上風力は、着工が2022年度から2023年度にかけて本格的に立ち上がるとみられ、2025年度以降は洋上風力が市場をけん引していくとみられる。

◆バイオマス発電システム

2017年度以前に事業認定を受けた一般木質・農作物残さと一般廃棄物・木質以外の大型案件の運転開始により2020年度は、導入容量は前年度を上回るものの、2019年度比15.7%減の2,089億円が見込まれる。2021年度から2022年度までに輸入材を利用する50,000~75,000kW規模の木質バイオマス専焼発電システムの運転開始がピークを迎えるため、2021年度は2,925億円が予測されるが、2018年度以降大規模案件の新規事業認定が激減していることから市場はピークアウトし、2035年度は1,845億円が予測される。

■再生可能エネルギー発電システムの累計導入容量

 

2020年度見込

2035年度予測

2020年度見込比

全 体

8,571万kW

1億9,199万kW

2.2倍

 

太陽光発電システム

6,570万kW

1億4,100万kW

2.1倍

 

風力発電システム

469万kW

2,741万kW

5.8倍

※太陽光発電システム、風力発電システムは全体の内数

太陽光発電システムはFIT開始後、計画から運転開始までのリードタイムが短く、設備投資の費用対効果が高いため導入量が急増した。2020年度までの累計導入容量は6,570万kWが見込まれ、導入容量全体の76.7%を占める見込みである。2035年度でも構成比は70%を超えるとみられる。

風力発電システムは開発に時間がかかるものの、大型陸上風力発電システムの導入が2025年度に向けて加速する。2030年度にかけては洋上風力発電システムの導入も本格化するため、構成比は上昇するとみられる。2035年度には2020年度見込比で5.8倍の2,741万kWまで累計導入容量が拡大する。

水力発電システムと地熱発電システムは開発に時間がかかり、導入ペースが緩やかであるため、長期的に構成比は低下すると予想される。バイオマス発電システムは認定済み案件の導入で構成比の上昇が予想されるが、2030年度以降は低下すると予想される。

■再生可能エネルギー発電システムの発電量

再エネ発電量は2030年度に3,000億kWhを突破、2035年度には3,795億kWhとなり、国内総発電量(約1兆kWh)の約40%を占めるとみられる。

太陽光発電システムは導入コストの低下とリードタイムの短さなどから新規導入が継続し、2020年度の806億kWhから2035年度には1,730億kWhまで増加し、長期的に再エネ発電量全体の45~50%の構成比を維持するとみられる。

風力発電システムは2025年度までは大型陸上風力がけん引するとみられるが、以降は洋上風力がけん引する形で発電量が増加し、2035年度には再エネ発電量全体の2割近くを占めると予想される。

水力発電システムは設備利用率が高いものの、中長期的に新規導入容量は微増が続くことから、構成比は2035年度には13%程度まで低下することが予想される。

バイオマス発電システムは導入容量増加によって構成比も上昇し、2025年度以降は全体の約2割を占めると予想される。

調査対象

調査対象システム

調査品目

関連機器

関連サービス

太陽光発電システム

・太陽光発電パネル

・太陽光発電遠隔監視サービス

・日射量予測/太陽光発電量予測サービス

・太陽光発電セカンダリーマーケット

・パワーコンディショナー

・高圧/特別高圧送受変電設備

・太陽光発電併設蓄電池

風力発電システム

・小型風力発電機

・風力発電量予測サービス

・大型陸上風力発電機

・洋上風力発電機

・風力発電併設蓄電池

水力発電システム

・水力発電機

-

バイオマス発電システム

・バイオガス発電機

-

・バイオマス直接燃焼ボイラ

地熱発電システム

・水蒸気発電プラント

-

・バイナリー発電機

その他注目システム・サービス

・再エネ電力小売サービス

・カーボンフリー蓄電システム


2021/06/24
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。