PRESSRELEASE プレスリリース

第22005号

8K映像技術関連の機器、デバイス、ビジネスの世界市場を調査
―2030年予測(2020年比)―
●TVの世界市場    24兆9,700億円(43.4%増)
8Kの体験機会の増加により、8K製品の需要も増加
●HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の世界市場    2兆6,000億円(14.9倍)
医療や工場、シミュレーションなどビジネス向けでの需要も増加し、大幅に拡大

マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志 03-3664-5839)は、移動体通信システムが既存の4Gから超高速や大容量、超低遅延、超多数同時接続の特長を持つ5G通信へ進化し、それにより新たな展開がみられる、8K関連映像技術の機器、デバイス、ビジネスの世界市場を調査した。その結果を「5G時代の映像伝送技術/8Kビジネスの将来展望 2022」にまとめた。

この調査では、機器市場22品目、デバイス市場8品目、業界/用途市場14市場を分析し、将来を展望した。なお、市場は解像度別に分けて捉えた。

◆注目市場

●TVの解像度別世界市場

 

2021年見込

2020年比

2030年予測

2020年比

4K未満

3兆1,700億円

75.8%

7,700億円

18.4%

4K以上8K未満

13兆9,000億円

106.1%

19兆円

145.0%

8K以上

1,400億円

108.5%

5兆2,000億円

40.3倍

合 計

17兆2,100億円

98.9%

24兆9,700億円

143.4%

表示デバイスにLCDやOLED、マイクロLEDを利用し、TVチューナーを搭載したデジタルTVを対象と した。また、TVチューナー非搭載の業務用モニターは対象外とした。

先進国では初期にデジタルTVを購入したユーザーの買い替え需要が、新興国では新規需要が中心である。2021年は、下期に外出機会の増加によりTVの視聴機会が減少したことや半導体不足による生産減の影響で市場は低調であるため、前年比微減が予想される。今後は、先進国では、スマートフォンやPCなど動画視聴可能な機器との競合で市場は横ばいか微減するとみられる。一方、新興国ではワクチン接種の浸透による経済活動の再開に伴い、需要は増加し、2030年には2020年比43.4%増が予測される。また、日本では、買い替え需要が鈍化していくことやスマートフォンの普及、動画視聴ニーズの増加により全世帯TV保有台数が減少するが、4Kや8K製品化が進み1台当たりの価格は上昇するとみられる。

解像度別では、現状4K製品が中心である。8K製品は日本のほか、北米や中国などでも導入段階にあるが、8Kコンテンツや再生システムが不足しているため、普及には至っていない。今後は、家庭用ゲーム機の8K対応など8Kの体験機会の増加により、徐々に需要が増加していくとみられる。

5G通信対応は、5G通信受信端末やVPNルーター、デコーダーなどを介して8K映像を伝送する実証実験が進んでいることから、2025年頃には5G通信を活用したスポーツ中継の8Kライブ通信なども行われ、導入が広がるとみられる。

●HMDの解像度別世界市場

 

2021年見込

2020年比

2030年予測

2020年比

4K未満

700億円

75.7%

4K以上8K未満

2,750億円

3.3倍

1兆8,000億円

21.8倍

8K以上

僅少

8,000億円

合 計

3,450億円

197.1%

2兆6,000億円

14.9倍

VRを投影する非透過型ウェアラブル機器を対象とし、段ボールや紙でできている簡易型やディスプレイを搭載しないスマートフォンアクセサリー型は対象外とした。

2021年の市場は、コンシューマー向けに加え、ビジネス向けでも新型コロナ流行の影響により遠隔コミュニケーションツールとして活用され、伸長している。今後は、医療や工場、シミュレーションなどでの導入も進むことから、2030年には2020年比14.9倍が予測される。

解像度別では、4K製品の比率が高まっており、仮想現実を利用する際に映像のリアリティ性が求められていることから今後も高解像度化が進むとみられる。

5G通信対応は、ネットワークに繋がっていないスタンドアロン型の製品において、高解像度化に伴い5G通信対応VR/ARチップの採用が進んでおり、今後比率が高まると予想される。

●医療用モニターの解像度別世界市場

 

2021年見込

2020年比

2030年予測

2020年比

4K未満

1,140億円

116.3%

1,550億円

158.2%

4K以上8K未満

166億円

115.3%

570億円

4.0倍

8K以上

1億円

190億円

合 計

1,307億円

116.3%

2,310億円

2.1倍

検診や診断、手術、マンモグラフィなどに使用されるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した医療向けの専用ディスプレイとDICOM規格に準拠していないが医療向けに特化した映像視聴を可能とする製品を対象とした。

2021年は、医療ICTの計画的な導入により、堅調な伸びが予想される。今後は、新興国で画像保存通信システム(PACS)の整備が進むことから、市場拡大が予想される。日本では、電子カルテ向けの堅調な需要に加え、インテリジェント手術室において手術向けカラーモニターの導入が進むとみられる。

解像度別では、4K以上(8M/12M)の高精細モニターや4K/3D対応ビデオモニターが、先進国において、手術支援ロボットや内視鏡、手術顕微鏡と接続する目的で伸びている。また、医療用カメラや周辺機器で8Kへの対応が始まっており、日本では先行して臨床現場で利用が進んでいる。2025年以降は日本以外でも導入が始まるとみられる。

5G通信への対応としては、遠隔画像診断での利用が予想され、デコーダーや通信端末を通じた8K映像の伝送が増えるとみられる。

●監視カメラ(業務用)の解像度別世界市場

 

2021年見込

2020年比

2030年予測

2020年比

4K未満

8兆2,800億円

103.8%

9兆7,367億円

122.0%

4K以上8K未満

1兆 140億円

115.2%

3兆5,360億円

4.0倍

8K以上

僅少

1兆 350億円

合 計

9兆2,940億円

104.9%

14兆3,077億円

161.5%

店舗やオフィス、工場などで主に業務用途の監視カメラを対象とし、家庭用は対象外とした。

2021年の市場は、顔認証や画像認識を用いたソリューションが増えていることから、前年比4.9%増が見込まれる。特に、国策による監視体制の強化を背景に、中国での需要が増加している。今後の市場も、顔認証や画像認識での既存製品のリプレース需要や設置台数の増加で伸びるとみられる。日本では、都市部の継続的な再開発や2025年開催予定の大阪万博などにより監視カメラへの需要が高まるため、市場拡大が予想される。

解像度別では、現状は4K未満が中心である。工場や河川、スタジアムなどの広域面積の監視や画像解析ソリューションを用いるケースでは4K製品の需要が高く、今後も導入が進むとみられる。

5G通信対応は、セキュリティの担保のために、専用回線や暗号化などの処理が必要であることから普及は進んでいない。ただし、公共分野や金融機関での防犯用途、緊急医療でのリアルタイム映像伝送でニーズが高いため、インフラやセキュリティ技術の発展に伴い5G通信映像ソリューションが普及することで、今後対応が進むとみられる。

◆調査対象

機器市場

・業務用モニター

・タブレット端末

・アクションカム

・医療用モニター

・ノートPC

・業務用ビデオカメラ

・放送用モニター

・HMD

・監視カメラ

・PCモニター

・据え置き型ゲーム機

・外科内視鏡

・TV

・AVアンプ

・IoTゲートウェイ

・ビジネスプロジェクター

・ホームシアターシステム

・STB

・ホームプロジェクター

・ドローン

 

・スマートフォン

・カーナビゲーションシステム

 

デバイス市場

・大型ディスプレイ

・コネクター(電気・光)

・イメージセンサー

・中小型ディスプレイ

・セルラーモジュール

・モバイルレンズユニット

・通信ケーブル(光ケーブル)

・GPU

 

業界/用途市場

・医療/ヘルスケア

・建築/不動産

・インフラ/防災

・監視/セキュリティ

・TV放送/動画配信サービス

・教育

・自動車/モビリティ

・動画サイト/映像伝送サービス

・デジタルサイネージ

・工場

・ゲーム/アミューズメント

・デジタルシネマ

・農業

・デザイン/シミュレーション

 


2022/01/21

上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。