PRESSRELEASE プレスリリース

第23079号

メイクアップ、ボディケアの国内市場を調査
― 2023年市場見込(2022年比) ―
●リップカラー 715億円(14.4%増)
~コロナ対策の緩和によりイベントや会食などマスクを外すシーンが増え、使用機会が増加~
●サンタン・サンスクリーン 480億円(9.8%増)
~レジャーや旅行なども増え、使用機会が増加、インバウンド需要も回復~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、消費者の外出機会が増えているほか、日本の渡航制限緩和に伴うインバウンド需要回復が期待される化粧品市場を4回に分けて調査する。

第三回目の調査では、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴いマスクの着用が個人判断となったことで需要回復しているメイクアップと、サンタン・サンスクリーンやリップクリームなどが好調なボディケアの国内市場を調査し、その結果を「化粧品マーケティング要覧 2023 No.3」にまとめた。

◆調査結果の概要

●メイクアップ

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

5,020億円

106.6%

5,400億円

107.6%

2022年は、外出機会が増加したことで、リップカラーやチークカラーのほか、ファンデーションの使用を再開するなどマスクを外すシーンにも対応したメイクへと見直しを図る消費者もみられたことから、市場は前年比6.6%増の5,020億円となった。

2023年は、新型コロナの5類移行に伴いマスクの着用が個人判断となるなど制限が大幅に緩和されたことから、メイクアップの使用機会がさらに増加するとみられる。為替や原料高の影響により、メーカーによっては価格を引き上げているが、マスクを外すシーンが増えることで“メイクを楽しみたい"という消費者の意欲が高まっているほか、一部ではインバウンド需要も回復に向かっていることから、市場は前年比7.6%増の5,400億円が見込まれる。

●ボディケア

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

2,557億円

103.5%

2,634億円

103.0%

2022年は、多くの品目が伸長し、中でもサンタン・サンスクリーンとボディシャンプーの伸びが大きかった。サンタン・サンスクリーンは、新型コロナ対策が緩和されレジャーや旅行などでの需要が回復したことや、ミストタイプの新商品が投入されたことから大きく伸長した。また、ボディシャンプーはコロナ禍で帰宅後すぐに身体を洗いたいという清潔・衛生意識の高まりが続いており、高単価なプレフォームタイプが好調だったことから、市場は前年比3.5%増の2,557億円となった。

2023年は、行動制限が解除され、訪日外国人観光客によるインバウンド需要も回復に向かっていることから、サンタン・サンスクリーンは前年を上回る伸びが予想される。また、マスクを外す機会が増えることからカラーリップの需要が高まり、リップクリームも伸長するとみられることから、市場は前年比3.0%増の2,634億円が見込まれる。

◆注目市場

●リップカラー【メイクアップ】

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

625億円

112.8%

715億円

114.4%

2022年は、新型コロナ対策が緩和され、イベントや会食などマスクを外す機会が増加したことから需要が回復した。また、商品面では「ケイト リップモンスター」(カネボウコスメット)が“マスクをしていても落ちにくい"という明確な機能訴求によりSNSで大きな話題となったことなどにより好調だったことから、市場は前年比12.8%増の625億円となった。

2023年は、マスクの着用を個人の判断に委ねるとした政府方針が発表され、リップカラーの使用機会がさらに増加することから、市場は前年以上の伸びで拡大すると予想される。

●サンタン・サンスクリーン【ボディケア】

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

437億円

109.5%

480億円

109.8%

2022年は、需要期であるゴールデンウィークに行動制限が求められなかったことからレジャーや旅行などでの需要が回復した。また、商品面では新規性の高いミストタイプの投入がみられたほか、トーンアップ訴求のアイテムもカラーバリエーションの拡充などにより好調だったことから、市場は前年比9.5%増の437億円となった。

2023年は、前年よりも一層使用機会が増加するとみられるほか、訪日外国人観光客によるインバウンド需要も回復に向かっていることから、市場は前年比9.8%増の480億円が見込まれる。

●ファンデーション【メイクアップ】

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

1,688億円

102.4%

1,800億円

106.6%

2022年は、使用を再開する消費者が徐々に増加した。また、改めて自分の肌に合うアイテム・色味などを知りたいというニーズが高まった。百貨店や化粧品専門店などではタッチアップの再開もあって店頭でのカウンセリングニーズが高まり、高価格帯商品が好調となったことから市場は前年比2.4%増の1,688億円となった。

2023年は、マスクを外す機会が増えており、使用を再開する消費者が増加していることから、市場は前年比6.6%増の1,800億円が見込まれる。

●リップクリーム【ボディケア】

2022年

2021年比

2023年見込

2022年比

227億円

103.2%

235億円

103.5%

2022年は、外出頻度の回復によってリップクリームの使用機会が増加したことから市場は前年比3.2%増の227億円となった。商品面では、マスクの付け外しに対応して、マスクにつきにくいカラーリップの需要が高まり、色が落ちにくいことを訴求するアイテムが好調となった。

2023年は、マスクを外すシーンがさらに増えることでリップケアの意識が高まるとみられ、使用回数の増加や使用シーンごとの使い分けが進むことから、市場は前年比3.5%増の235億円が見込まれる。

◆調査対象

メイクアップ

ベースメイク

ポイントメイク

 

メイクアップベース

アイシャドウ

チークカラー

ファンデーション

アイライナー

リップカラー

フェイスパウダー

アイブロウ

ネイルカラー・ネイルケア

 

マスカラ

 

ボディケア

リップクリーム

除毛・脱毛料

ボディクリーム・ローション

サンタン・サンスクリーン

ボディシャンプー

バスプロダクツ


2023/07/10
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。