PRESSRELEASE プレスリリース
統合管理するロボットプラットフォームの国内市場を調査
■ロボットプラットフォーム 2,000億円(153.8倍)
エレベーターなど建物設備との連携が容易になり、自律走行ロボットの稼働エリアが広がる
連携の必要性の高さなどからオフィスを中心に導入進む。病院での導入進展も期待
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、人手不足や高齢化、人件費高騰などからニーズの高まりが予想され、設備連携費用の低下などから活用の幅が広がる自律走行ロボットの国内における普及動向を調査した。その結果を「2025年版 自律走行ロボットポテンシャル分析」にまとめた。
この調査では、先行して導入が進む飲食店や小売店舗・商業施設、今後の導入が期待される宿泊施設、オフィス、病院、介護施設など6つの有望施設を対象に業務用清掃ロボットや配膳ロボット、警備ロボットなど自律走行ロボット5種の導入状況を明らかにし、複数のロボットや建物設備との連携を可能にするロボットプラットフォーム市場の把握も行った。
自律走行ロボットでは、人手不足を背景に業務用清掃ロボットと配膳ロボットの導入が進んでいる。また、デリバリーロボット(屋外)もサービス展開が進み市場が立ち上がりつつある。今後、さまざまな業種において人手不足や人件費の高騰は避けられず、その社会課題の解決策の一つとして、自律走行ロボットが導入され、定着するとみられる。また、現状では、清掃・配膳などロボット単体で完結する製品導入が中心であるが、稼働台数が増えることで、それらを統合管理するロボットプラットフォームのニーズの高まりも予想される。
◆注目市場
●ロボットプラットフォーム

自律走行ロボットの稼働状況の可視化やタスク管理、統合管理する機能を有し、エレベーターやセキュリティドアなどの建物設備と連携させるプラットフォームサービスおよびソリューションを対象とした。
市場は小規模なものの、2024年はオフィスを中心に導入が進み、前年比30.0%増と好調だった。2025年も、新設の複合商業施設やオフィス、インフラ施設、公共施設などで導入が加速し、市場は23億円が見込まれる。中長期的には、新設物件や大規模ビルを中心に導入が進むとみられるが、2035年に向けた市場拡大のためには既存施設への展開が求められる。
導入先としては、複合施設を含むオフィスへの導入が先行している。また、搬送、清掃、案内ロボットなど複数の自律走行ロボットの稼働が想定される病院なども設備連携の必要性の高さなどから、中長期的にロボットプラットフォームの導入増加が期待される。
なお、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が発行している「ロボット・エレベーター連携インタフェイス定義」に準拠することで、自律走行ロボットと建物設備の相互接続が容易となる。エレベーターやセキュリティドア・ゲート、電子錠との連携が進み自律走行ロボットの稼働エリアが広がることで、費用対効果も高まるとみられる。
●オフィスにおける自律走行ロボットの累計稼働台数(各年末時点)

現状、オフィスでは人手不足・高齢化・人件費の高騰といった社会課題を背景に業務用清掃ロボットと警備ロボットの導入が進んでおり、将来的には施設内の搬送を目的としたデリバリーロボットの普及が期待される。なお、有望な導入先としては、業務用清掃ロボットでは2,000㎡以上、そのほかの自律走行ロボットでは1万㎡以上の延床面積の施設とみられる。複数種のロボットを複数台稼働させることが想定され、ロボットプラットフォームの導入も進むと予想される。
業務用清掃ロボットは、2023年頃より製品認知度や受容性が高まり、ビルメンテナンス企業に加え、人手不足や人件費の高騰に危機感を抱くデベロッパーも導入に前向きになっている。現状は、エレベーター連携は行わず、フロアごとに利用するケースやフロア移動は清掃員と共に行うケースが多いが、エレベーター連携のための費用が低価格化しつつあり、今後は夜間にエレベーター連携を行い、複数フロアをロボットのみで清掃する事例も増えるとみられる。
警備ロボットは、当初監視カメラとの差別化や不審者対応などが課題とされてきたが、メーカーの啓発活動により、導入が広がっている。また、警備会社が人手不足対策として導入するケースも増加している。
今後大幅な伸びが期待されるデリバリーロボット(施設内)は、運用について検証を行うユーザー企業が増加し、市場は拡大している。100万円程度の安価な製品の展開により、新築物件に加えて、既存物件への導入が進んでいる。
なお、配膳ロボットは、配膳シーンが限定的であるため、製品ニーズは低調であるが、書類やメール便の多いオフィスや来客へのドリンク配送を行う大規模オフィスなどで製品導入が想定される。
デリバリーロボット(屋外)は、実証実験が行われているが、ロボット本体の費用に加え、マップ作成費用や遠隔監視人員のコストなどがかさみ、現状では費用対効果が見合っていないことから、2030年頃までは実証が中心になるとみられる。
◆調査対象
・配膳ロボット
・警備ロボット
・デリバリーロボット(屋外)
・小売店舗・商業施設
・宿泊施設
・病院
・介護施設
・飲食店員
・警備員
・医療従事者
・配送員
・介護士
