PRESSRELEASE プレスリリース

第25054号

健康経営/データヘルス計画関連サービスの国内市場を調査
― 2030年度予測(2023年度比) ―
■健康経営関連サービス13品目の国内市場 3,308億円(188.2%)
健康経営の浸透とともに従業員エンゲージメントに関するサービスの伸びが予想される
●タレントマネジメントシステム 1,050億円(2.4倍)
大企業だけでなく中小企業にも導入が進むことで市場拡大

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、第1期データヘルス計画から10年、健康経営銘柄選定制度開始から11年を迎え、事業者向けに加えて、被保険者・個人向けのサービスも多様化している健康経営関連サービスとデータヘルス計画関連サービス市場を調査した。その結果を「データヘルス計画・健康経営・PHR関連市場の現状と将来展望 2025」にまとめた。

この調査では、健康経営関連サービス13品目、データヘルス計画関連サービス14品目の計27品目を対象に、市場の現状を明らかにし、将来を展望した。

◆調査結果の概要

■健康経営関連サービス13品目の国内市場

健康経営関連サービス13品目の国内市場

2014年度の健康経営銘柄選定制度から広まった健康経営の概念が浸透し、それによりサービスの導入が進んだことから、市場が拡大している。経済産業省による健康経営有良法人認定制度の推進とそれに伴う企業の意識の高まりが後押ししている。健康経営有良法人認定制度の広がりは、従業員の健康に関するサービスだけでなく、従業員エンゲージメントに関するサービスの活用にも影響を与えている。タレントマネジメントシステムや従業員エンゲージメント管理システム、福利厚生代行サ―ビス、従業員向けPHRサービスなど従業員が主体となる分野も伸長している。

今後も人材の獲得や定着に関する課題は続くと予想されるため、それらへの対応を目的として各サービスは伸長を続け、2030年度に向けて引き続き市場は拡大するとみられる。

■データヘルス計画関連サービス14品目の国内市場

データヘルス計画関連サービス14品目の国内市場

2024年度の市場は前年度比4.3%増の1,382億円が見込まれる。介護福祉の領域でICT活用や科学的介護情報システム(LIFE)の導入が進み、介護報酬改正によりLIFEの活用が加算評価されるようになったことなどから、LIFE対応の介護請求支援システムの導入が促進され、市場拡大をけん引した。

2024年度から自治体の介護事業でインセンティブ交付金制度が始まり、介護施設と自治体ともに導入を進めているため、今後も市場拡大が予想される。

◆注目市場

●タレントマネジメントシステム【健康経営関連サービス】

タレントマネジメントシステム【健康経営関連サービス】

従業員に関する情報を一元管理し、組織や人材のパフォーマンスを最大化するため人材の配置・評価・育成・採用を行うシステムを対象とする。市場は初期導入費用とサービス料金を対象とする。

企業の採用難や従業員の離職、転職が活発化しているため、人材戦略を見直す企業が増え2024年度も導入が進んでいることから、市場は前年度比21.5%増が見込まれる。国内企業の人事業務に精通しているHRテック企業や人事コンサルティング系企業のサービスが好調である。

高齢者の退職や若年層の減少に伴う労働人口の減少は今後さらに拍車がかかり、2025年度以降も人材戦略の見直しは続くため、引き続き市場拡大が予想される。人的資本経営に積極的な大企業の導入は一巡したため、今後は中堅・中小企業で導入が進み、利用者の裾野が広がるとみられる。

●データヘルス計画向けレセプト分析・計画立案サービス【データヘルス計画関連サービス】

データヘルス計画向けレセプト分析・計画立案サービス【データヘルス計画関連サービス】

データヘルス計画の立案もしくは実行のためのレセプト分析とコンサルティング業務を対象とする。なお、データヘルス計画は対象期間を6年としており、3年目に中間評価を行うため、計画策定年と中間評価年に特需がみられる。

2024年度は、同年度から始まる第3期データヘルス計画の計画立案が前年度に集中したため、反動減が予想される。

2025年度以降もデータヘルス計画の周期的な特需が市場拡大に繋がるとみられる。また、各保険者独自の取り組みへの対応が求められていることも需要増加につながっている。国保ヘルスアップ事業や後期高齢者支援金の加算・減算制度などは、政府が各保険者にインセンティブを与えることで保険事業を推進しているため、毎年行われる見直しに対応することで2030年度の市場は2023年度比44.4%増の182億円が予測される。

●フレイル測定システム【データヘルス計画関連サービス】

フレイル測定システム【データヘルス計画関連サービス】

自治体向けにデジタル技術を活用してフレイル状態を測定するシステムを対象とする。タブレット上の質問票や電力スマートメーターなどを用いて測定するほか、測定結果に基づいたエリアの課題抽出、対策の策定や実施を行う。

コロナ禍で個人宅でのフレイル測定が必要になったため、測定システムの需要が高まり市場拡大に繋がった。また、2020年度から自治体における高齢者の保健事業と介護予防の実施が一体化し、それぞれで取り組まれていた測定を含むフレイル対策が統合化したため、自治体のフレイル対策の体制が強化され需要が高まっている。

2025年度に、高齢者保健事業を財政的に支える「後期高齢者医療制度保険者インセンティブ」にデジタル技術の活用が評価項目として追加されたため測定需要が高まり、導入が進むとみられる。参入企業も、デジタル技術を活用したフレイル測定技術を用いて複数の実証試験を行っているため、これらの社会実装によって今後は大きく市場拡大すると予想される。

●従業員向けPHRサービス【健康経営関連サービス】

従業員向けPHRサービス【健康経営関連サービス】

スマートフォンアプリやWebサービスを通じてバイタルデータや食生活データといったPHR(Personal Health Record)データの記録・管理を行うサービスのうち、法人や健康保険組合向けを対象とする。

従業員の離職や転職などが増える中、福利厚生として従業員の健康増進を図る企業が増加しているため、2024年度の市場は拡大が予想される。

今後は、収集したPHRデータのAIを活用した健康リスク分析など予防施策の高度化や、健康経営による生産性向上への注目などにより、引き続きサービス導入が進むとみられる。また、PHRデータの一次利用や二次利用などで健康保険組合との積極的な連携もあるため、2030年度は2023年度比3.7倍が予測される。

◆調査対象

健康経営関連サービス
・健康経営導入・推進支援サービス
・健康管理システム
・EAPサービス・メンタルヘルス対策サービス・ストレスチェックシステム
・タレントマネジメントシステム
・従業員エンゲージメント管理システム
・産業医紹介・受託サービス
・産業保健師紹介・受託サービス
・福利厚生代行サービス
・従業員向けPHRサービス
・健康インセンティブポイント付与サービス
・従業員向け睡眠測定・改善サービス
・健康相談サービス
・介護離職防止支援サービス

データヘルス計画関連サービス
・データヘルス計画向けレセプト分析・計画立案サービス
・特定健診/定期健診結果利活用システム
・受診勧奨・重症化予防支援サービス
・特定保健指導代行サービス
・健康診断事務代行サービス(予約・精算など)
・みなし健診支援サービス
・健康保険組合基幹システム
・生活者向けPHRサービス
・自治体向けPHRサービス
・疾病管理向けPHRサービス
・国保データベース(KDB)補完システム
・フレイル測定システム
・介護請求支援システム
・多職種連携システム


2025/5/27
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