PRESSRELEASE プレスリリース
■パワー半導体向けウエハーの世界市場 8,168億円(2.9倍)
中国ウエハーメーカーの積極的な取り組みと旺盛な中国の需要増加を背景に、
SiCベアウエハーが拡大をけん引
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、パワー半導体の在庫解消が進み2026年以降再び伸長するシリコンウエハーや、中国の旺盛な需要で好調なSiCベアウエハー、研究開発が進むダイヤモンドウエハーをはじめとする次々世代ウエハーなど、パワー半導体向けウエハーの世界市場を調査した。その結果を「2026年版 パワーデバイス向けウェーハ/加工装置市場の最新動向・技術トレンド」にまとめた。
この調査では、ウエハー8品目を対象に、パワー半導体向けウエハーの世界市場(シリコン、次世代、次々世代のパワー半導体向けウエハーの世界市場)の現状を明らかにし、将来を展望した。また、SiC/GaNウエハー向けの加工装置についても分析を行った。
◆調査結果の概要
■パワー半導体向けウエハーの世界市場

現状、シリコンウエハーとSiCベアウエハーが市場の大半を占めている。シリコンウエハーはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)などで一定の需要があるものの、シリコンパワー半導体の在庫過多による需要停滞で、市場は微増に留まった。一方、SiCベアウエハーは中国ウエハーメーカーによる中国国内向けの販売が大幅に伸びたことなどから、市場は順調に拡大した。
パワー半導体の在庫調整が進むことで、2035年に向けて市場拡大が予想される。シリコンウエハーでは、従来6インチや8インチウエハーが主流であったが、自動車や電装分野での需要増加を背景に12インチウエハーの伸びが期待される。多くのアプリケーションで採用される8インチが今後も主流であるものの、12インチも大きく伸びるとみられる。SiCベアウエハーは、中国ウエハーメーカーが主流である8インチの展開強化や、12インチの開発が進み、引き続き中国の旺盛な需要を取り込み、伸びが続くとみられる。
また、GaNウエハーや酸化ガリウムウエハーも今後の実用化およびウエハーの大口径化などにより、中長期的に伸びるとみられる。加えて、ダイヤモンドウエハー、窒化アルミニウムウエハー、二酸化ゲルマニウムウエハーといった次々世代のパワー半導体に採用される新規素材の開発が進んでいる。SiCやGaNを上回る物性値であることから、実用化が期待されており、特にダイヤモンドウエハーは、2026年から採用が本格化し、今後の市場拡大につながる。
■SiC/GaNウエハー向け加工装置の世界市場

2025年の市場は、前年比24.0%減の117億円となった。2023年にSiC6インチウエハーの需要増加に伴う大規模設備投資で大きく拡大したワイヤーソーは、その後の反動減によって縮小が続いている。グラインダーも、2024年までの大幅な過剰発注の反動を受けて縮小した。
今後は、2027年から2029年にかけて、SiCウエハーの普及と8インチ化に向けた設備投資が増加するとみられ、中国や北米を中心にワイヤーソーやグラインダーの伸長が予想される。また、ポリッシャは8インチ化に加え12インチ化が進むことでも設備投資が増え、大幅な伸びが予想される。
◆調査対象
パワー半導体向けウエハー・シリコンウエハー
・SiCベアウエハー
・SiCエピウエハー
・GaNウエハー
・酸化ガリウムウエハー
・ダイヤモンドウエハー
・窒化アルミニウムウエハー
・二酸化ゲルマニウムウエハー
SiC/GaNウエハー向け加工装置市場
・ワイヤーソー
・グラインダー
・ポリッシャ
