PRESSRELEASE プレスリリース
■SiCパワー半導体 9,702億円(4.9倍)
価格競争は激化するものの、EV/PHVや太陽光発電などの用途を中心に大幅に拡大
■パワー半導体 3兆2,742億円(91.1%増)
自動車や民生機器、エネルギー関連などのアプリケーション市場拡大に伴い、堅調に需要が増加
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋、代表取締役 菊地 弘幸、03-3241-3470)は、自動車や民生機器、エネルギー用途での旺盛な需要により世界最大のマーケットとなっており、国産部品を推奨する政策も追い風となって中国メーカーの躍進が目立つ、中国のパワー半導体市場の最新動向を調査した。その結果を「2026年版 中国パワーデバイス関連市場の現状と将来展望」にまとめた。
この調査では、中国メーカーを含む主要パワー半導体メーカーの最新動向や今後の方向性を整理し、中国におけるパワー半導体市場の現状を分析するとともに、将来を予想した。また、中国メーカーの実績拡大が著しいSiCウエハー、SiC用エピ膜成長装置の中国市場についても捉えた。
◆調査結果の概要
■中国のSiCパワー半導体市場

SiC-FETディスクリートとSiCパワーモジュールを対象とした。
現状、EV向けトラクションインバーターを中心に使用されている。中国国内向けのほか、中国自動車メーカーの輸出増加に伴い大幅な伸びが予想されるとともに、SiCパワー半導体の価格下落に伴い、高級車だけでなく大衆車での使用が増えていることから、特に数量ベースで急激に伸びている。また、エネルギー用途ではPV(太陽光発電)インバーターでの使用も増えており、シリコンパワー半導体からの置き換えが進んでいる。一方、中国メーカーを中心に新規参入が相次いでいることから価格競争が激化しており、市場は堅調に拡大しているものの、伸長率にはやや鈍化がみられる。
今後、SiC-FETディスクリートではサーバーラック電源やEV用オンボードチャージャー、PVインバーターなど、SiCパワーモジュールではEV向けトラクションインバーターなどを中心に使用が進み、大幅な市場拡大が予想される。なお、参入メーカーの増加に加え、中国自動車メーカーや自動車用部品・システムメーカーが自社製造を進めていることから、自動車用途では価格競争がさらに激化するとみられる。
■中国のGaNパワー半導体市場

現状の主要アプリケーションはPD充電器などの民生機器で、中耐圧品を中心に需要が増えている。今後、EV向けオンボードチャージャーやLiDAR、サーバーラック電源などで使用が進むことで、市場は大幅に拡大するとみられる。縦型GaNパワー半導体は実用化に向けて開発が進められているが、縦型が得意とする容量帯や周波数を持つアプリケーションの模索、SiCパワー半導体との価格差などを踏まえて、各メーカーは設備投資の方向性を模索している段階である。
■中国のパワー半導体市場

シリコンパワー半導体をはじめ、SiCやGaNなどの次世代パワー半導体を含むパワー半導体市場を対象とした。EV/PHVなどの自動車、エアコンやTVなどの民生機器、一般産業機械用インバーターなどの伸びに伴うパワー半導体の需要増加により、市場は堅調に拡大している。一方、中国メーカーを中心に参入企業が増えていることから価格競争が激化し、製品価格は下落している。
中国では、国産部品の使用を推奨する政策も追い風となり、ユーザーが中国製パワー半導体を優先して使用する傾向がみられる。エアコンをはじめとした白物家電や産業用低圧インバーターなど、汎用製品が使われるアプリケーションでは、日本や欧米メーカー製品からの置き換えが進んでいる。
自動車や民生機器、エネルギー関連などのアプリケーション市場の拡大に伴い、今後もパワー半導体の需要は順調に増加すると予想される。
◆調査対象
パワー半導体・ダイオードディスクリート
・低耐圧パワーMOSFET
・高耐圧パワーMOSFET
・IGBTディスクリート
・IGBTモジュール
・IPM
・SiC-FETディスクリート
・SiCパワーモジュール
・GaNパワー半導体
SiCウエハー
・SiCベアウエハー
・SiCエピウエハー
SiC用エピ膜成長装置
