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    再エネ大量導入時代の到来で収益の多様化が進む系統用蓄電池・蓄電所ビジネスの方向性

    再エネ大量導入時代の到来で収益の多様化が進む系統用蓄電池・蓄電所ビジネスの方向性
    発刊日2023/10/31 162305755

    近年、系統用蓄電池の中でも「蓄電所」と呼ばれるビジネスが急激に拡大しています。「蓄電所」とは電力系統に直接接続されるスタンドアローンの蓄電システムを指します。「蓄電所」は、電力の充放電に価値を持たせ、蓄電池の運用によって収益を得るビジネスモデルです。米国や欧州、豪州などで先行していましたが、卸電力市場、需給調整市場、容量市場、長期脱炭素電源オークションの開設や政府の補助事業によるバックアップなどの動きに伴って、日本でも市場の形成が見られ始めました。本レポートでは、急変する市場をとらえるため、運用事業者、システムのサプライヤーなどへのヒアリングを行い、国内における蓄電所ビジネスの実態や今後の方向性を明らかにします。

調査対象

【系統用蓄電システム】
 電力系統に直接接続される、スタンドアローンの系統用蓄電池を対象とする
 再エネ併設型(発電サイト併設型)、需要家設置の蓄電池は対象外とする
 また系統に直接接続される場合においても、送配電事業者、マイクログリッド事業者が設置する系統用蓄電池は対象外とする

【調査対象プレイヤー】
(蓄電事業者)
 蓄電システムを設置し、蓄電所として事業を運営する事業者を対象

(サプライヤー)
 蓄電システムメーカー:日本国内に参入する蓄電システムメーカーを対象
 電池メーカー:日本国内に参入する電池メーカーを対象(LiB、NAS、RF、リユース電池)
 PCSメーカー:日本国内に参入するPCS メーカーを対象
 運用・プラットフォーマー:日本国内に参入する運用・プラットフォーマーを対象
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調査項目

I.総括編
 1.系統用蓄電池ビジネスの日本での方向性
 2.日本の電力市場環境における蓄電システムの位置づけ、活用機会の整理
 3.系統用蓄電池のビジネス整理
 4.系統用蓄電池ビジネスにおけるマネタイズ・運用の方向性やポイント
 5.日本における系統用蓄電池・蓄電所の市場規模
 6.系統用蓄電池に求められる蓄電システムの特性・性能
 7.サプライチェーン構造
 8.保守・メンテナンスについて
 9.海外で先行する蓄電所ビジネス事例
 10.系統用蓄電池・蓄電所のビジネス展開における課題

II.導入事例編
 1.事例概要
 2.参画プレイヤー
 3.蓄電システム構成・サプライヤー
 4.運用・活用の方向性
 5.電池種への評価ポイント・考え方
 6.蓄電所ビジネスにおける課題・ポイント

III.サプライヤー編
 1.企業概要
 2.事業領域
 3.事業方針
 4.系統用蓄電池での主な導入実績
 5.蓄電所ビジネスにおける強み
 6.蓄電所ビジネスにおける課題
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目次

I.総括編
1.系統用蓄電池ビジネスの日本での方向性
 1)蓄電所ビジネスの方向性・市場ロードマップ 2
 2)運用事業者の方向性、ポジション 3

2.日本の電力市場環境における蓄電システムの位置づけ、活用機会の整理 4
 1)日本の電力市場 5
 2)卸電力市場 6
 (1)卸電力市場の概況
 (2)卸電力市場の価格トレンド
 3)需給調整市場 8
 (1)需給調整市場の概況
 (2)需給調整市場の制度変更予定
 (3)需給調整市場の価格トレンド(三次②)
 (4)需給調整市場の価格トレンド(三次①)
 (5)需給調整市場の価格トレンド(三次①②・エリア別)
 4)容量市場 13
 (1)容量市場の概況
 (2)容量市場メインオークションのリクワイアメントについて
  参考:参加可能な電源
 (3)容量市場メインオークションの価格トレンド
 (4)容量市場における長期脱炭素電源オークション
 (5)容量市場における長期脱炭素電源オークションにおける応札価格・収入の考え方
  参考:長期脱炭素電源オークションにおける蓄電池の上限価格

3.系統用蓄電池のビジネス整理 20
 1)日本の系統用蓄電池全体俯瞰 21
 2)系統用蓄電池ビジネスにおける蓄電所の立ち位置 22
 3)ユースケース分析 23
 (1)アービトラージ
 (2)アービトラージの収益イメージ
 (3)調整力取引
 (4)需給調整市場の収益イメージ(調整力収入三次②)
 (5)需給調整市場の収益イメージ(調整力収入三次①)
 (6)供給力供出
 (7)インバランス回避

4.系統用蓄電池ビジネスにおけるマネタイズ・運用の方向性やポイント 34
 1)市場運用モデルと長期脱炭素電源オークション利用モデル 35
 2)各社の運用方針 36
  参考:電力市場の入札タイミング 37
 3)市場運用でのポイント 38
  参考:日本の調整力確保量 39
 4)今後の市場見通し 40
 5)蓄電所運用におけるポイント 41

5.日本における系統用蓄電池・蓄電所の市場規模 42
 1)日本における蓄電所の市場規模推移・予測(2022年~2040年) 43
 2)蓄電システムのコスト推移・予測 44
 3)蓄電システムのコスト内訳分析 45
 4)近年の導入実績一覧(運転開始、事業者、サプライヤー情報、スペックなど) 46
 (1)令和3年度補正 再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業/経済産業省・資源エネルギー庁での導入実績
 (2)令和4年度補正 再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金/経済産業省・資源エネルギー庁での導入実績
 (3)令和5年度 系統用蓄電池等導入・配電網合理化等再生可能エネルギー導入加速化事業/経済産業省・資源エネルギー庁での導入実績
 (4)系統用大規模蓄電池導入促進事業/東京都での導入実績
 (5)その他、系統用蓄電池・蓄電所関連の導入実績情報

6.系統用蓄電池に求められる蓄電システムの特性・性能 51
 1)蓄電所での蓄電システム選定における電池種(LiB、NAS、RF、リユース電池)への評価 52
 2)蓄電所での蓄電システム選定における評価軸 53
 3)各種電力市場での運用に求められる特性・スペック(出力規模) 54
 4)各種電力市場での運用に求められる特性・スペック(時間率) 55
  参考:各種電力市場での最小単位など 56

7.サプライチェーン構造 57
 1)蓄電システム参入各社の事業領域と業界構造 58
 2)蓄電所案件におけるサプライマップ 59

8.保守・メンテナンスについて 60
 1)保守・メンテナンスの契約体系イメージ 61
 2)保証契約のトレンド 62

9.海外で先行する蓄電所ビジネス事例 63
 1)米国 64
 2)欧州 65
 3)中国 66
 4)豪州 67

10.系統用蓄電池・蓄電所のビジネス展開における課題 68

II.導入事例編
 1.千里蓄電所(大阪ガス、伊藤忠商事、東京センチュリー) 70
 2.サーラ浜松蓄電所(サーラエナジー) 77
 3.千歳第一蓄電所(住友商事) 84
 4.松山蓄電所(四国電力、CHC Japan) 91
 5.OLY Powerstorage太田市&伊勢崎市(オリンピア) 98
 6.紀の川蓄電所(関西電力、オリックス)105

 共通調査項目
 1)事例概要
 2)参画プレイヤー
 3)蓄電システム構成・サプライヤー
 4)運用・活用の方向性
 5)電池種への評価ポイント・考え方
 6)蓄電所ビジネスにおける課題・ポイント

III.サプライヤー編
 1.GSユアサ 111
 2.日本ガイシ 116
 3.Tesla 121
 4.CATL:Contemporary Amperex Technology 127
 5.東芝三菱電機産業システム(TMEIC) 132
 6.エナリス 136
 7.その他、注目サプライヤー動向 140

 共通調査項目
 1)企業概要
 2)事業領域
 3)事業方針
 4)系統用蓄電池での主な導入実績
 5)蓄電所ビジネスにおける強み
 6)蓄電所ビジネスにおける課題
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レポートサマリー

関連情報

提供利用形態

本体価格 税込価格 ネットワーク共有
書籍版 900,000円 990,000円 -
書籍版 PDF版 990,000円 1,089,000円
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